「米粉で作ったお菓子なら、グルテンフリーですよね?」
「小麦粉を使わなければ、体にやさしい?」
「生徒さんにグルテンフリーについて聞かれたけれど、うまく説明できなくて……」
パンやお菓子の教室で、こんな疑問を持ったことはありませんか?
こんにちは。ニューヨークを拠点に、食事と健康についてお伝えしている栄養学博士のいとうゆきです。
米粉のパンやお菓子は、小麦粉とは違うおいしさを楽しめる、魅力的な選択肢です。
そこに「材料や体への影響を理解して選ぶ」という視点が加わると、ご家庭での食事にも、教室での説明にも役立ちます。
今回は、グルテンフリーを取り入れる前に知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
① 「米粉」という名前だけで選ばず、原材料を確認する
米そのものには、小麦などに含まれるグルテンはありません。
ただし、市販の米粉製品や米粉パン用ミックス粉のなかには、膨らみや食感をよくするために、小麦グルテンを加えたものもあります。
つまり、「米粉を使っている」と「グルテンフリー」は、必ずしも同じではないのです。
まず実践していただきたいのは、パッケージの表だけでなく、裏の原材料表示を見ること。
「米粉」「パン用」といった名前だけで判断せず、小麦粉や小麦グルテンが配合されていないか確認してみましょう。
教室のレシピには、使用した粉の商品名まで記載しておくのもおすすめです。生徒さんが別の商品を購入するときにも、違いを確認するきっかけになります。
② グルテンフリーと「低糖質・低カロリー」を分けて考える
小麦粉を米粉に替えたら、糖質も少なくなる。そんなイメージを持っていませんか?
グルテンはたんぱく質の一種。グルテンを含まないことと、糖質やカロリーが少ないことは、別のお話です。
グルテンフリーの商品でも、配合によっては砂糖や脂質が多いものがあります。「グルテンフリーだから」という理由だけで、ダイエット向きとは判断できません。
ヘルシーなお菓子を目指すなら、粉の種類に加えて、甘味料や油脂の使用量、食物繊維、1回に食べる量にも目を向けてみましょう。
教室でも、「米粉だから太りません」より、
「米粉ならではの食感を楽しめます。栄養面では、ほかの材料や食べる量も大切です」
と説明できると、魅力と注意点の両方が伝わります。
③ 「誰のために作るのか」で、必要な配慮が変わる
米粉のおいしさを楽しみたい方と、病気やアレルギーのために食事制限が必要な方では、確認すべきことが異なります。
例えば、セリアック病でグルテンを厳密に避ける必要がある場合は、材料だけでなく、保管や調理中にグルテンが混ざらないようにする配慮も重要です。
また、「グルテンフリー」と「小麦アレルギー対応」も同じ意味ではありません。 海外のグルテンフリー表示と、日本の小麦アレルギー表示では基準が異なるため、グルテンフリー表示だけで食べられるとは判断できません。
パン・お菓子教室なら、まず次の点を整理しておきましょう。
使用する材料と、その原材料表示
小麦粉を使う作業台・器具・保管場所との共用状況
教室として対応できる範囲
「小麦粉を配合していないレシピです」「同じキッチンで小麦粉も扱っています」など、実際の状況を具体的に伝えることが大切です。
食べる人が安心して選べるように、わかっていることを正確に伝えたいですね。
作り方に加えて、「なぜ選ぶのか」を学ぶ
グルテンフリーは、セリアック病などの方には欠かせない食事療法です。一方で、すべての人が小麦を避ければ健康になる、痩せるというものではありません。
大切なのは、誰に、どのような目的で必要なのかを理解すること。
体調不良をきっかけに取り入れたい場合は、自己判断で原因を決めつけず、まず医療機関で相談しましょう。特にセリアック病の検査前にグルテンを除去すると、検査結果に影響することがあります。
材料を置き換える技術と、体への影響を理解する知識。その両方があると、グルテンフリーとの付き合い方がより明確になります。
グルテンフリーを、栄養学から学んでみませんか?
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「小麦アレルギーとはどう違うの?」
「グルテンフリーとダイエットの関係は?」
「リーキーガットという言葉を聞くけれど、どんな関係があるの?」
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パンやお菓子の作り方を学ぶ実習ではなく、材料選びや生徒さんへの説明の土台になる知識を学びたい方におすすめです。
おいしく作れる、その先へ。
「なぜ、この材料を選ぶのか」まで伝えられる知識、これを一緒に身につけてみませんか?
NY在住の栄養学博士 いとうゆき