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腸活のために食べている「その食品」。お腹が張っても、まだ続けますか?―SIBOを知る

腸活のために食べている「その食品」。お腹が張っても、まだ続けますか?―SIBOを知る

ヨーグルトを食べると、お腹が張る。
食物繊維パウダーを増やしたら、ガスが気になる。
乳酸菌サプリを飲み始めてから、なんだかお腹が落ち着かない。

それでも、

「腸によいものだから、続けたほうがいい」
「まだ菌が足りないのかもしれない」
「これは、腸が変わっている途中なのでは?」

そう考えて、我慢していませんか?

「体によいと聞いたから」は、不調を我慢して食べ続ける理由にはなりません。

必要なのは、さらに別の腸活商品を足すことよりも、今のお腹で何が起きているのかを整理することかもしれません。

こんにちは。ニューヨークを拠点に、食事と健康についてお伝えしている栄養学博士のいとうゆきです。

今回は、「菌を増やせば、腸はよくなる」という思い込みを見直すきっかけになる、SIBO(シーボ)のお話です。

① 腸内細菌は「増やせばよい」ほど単純ではない

腸内細菌というと、大腸の話を思い浮かべる方が多いと思います。

でも、その手前には、食べ物の消化や栄養の吸収を担う「小腸」があります。

小腸にも細菌はいますが、通常、大腸ほど多くはありません。

SIBOは、小腸で細菌が過剰に増えることなどによって、消化器症状が生じる状態。日本語では「小腸内細菌増殖症」などと呼ばれます。

ここで覚えておいてほしいのは、菌の種類だけでなく、「どこで、どのような状態になっているか」も重要だということ。

「善玉菌を増やす」という言葉だけでは、腸の健康を説明しきれません。

② 「腸によい食品」で、お腹が張ることがある理由

細菌は、一部の糖質などを利用して発酵し、ガスを作ります。SIBOでは、小腸でのこうした働きが、張りや腹部の不快感、下痢などにつながることがあります。

以前の記事でお伝えした「FODMAP」も、ここに関係します。

FODMAPは、小腸で吸収されにくく、腸内で発酵されやすい糖質の総称です。

例えば、ヨーグルトに残っている乳糖や、食物繊維パウダーに使われるイヌリンなどは、人によって症状に関わることがあります。食品の種類だけでなく、食べる量も大切です。

ただし、ヨーグルトや食物繊維を摂ったからSIBOになる、という話ではありません。

また、それらを食べて張ったからといって、SIBOだと判断することもできません。

ここで見直したいのは、食品そのものの善悪ではなく、「今の自分に、その種類と量が合っているか」です。

③ その張りを、「好転反応」で片づけないで

「張るのは、菌が働いている証拠」
「下痢をするのは、悪いものが出ているから」

そんな説明を聞いて、不調を我慢していませんか?

症状が出たという事実だけで、健康によい変化が起きているとは言えません。

食物繊維も、乳酸菌サプリも、増やせば増やすほどよいものではありません。

プロバイオティクスは、菌株や製品、使う目的によって期待できる働きが異なります。SIBOに対して、誰にでも同じ製品を勧められるほどの根拠も確立していません。

「この商品は評判がよいから」と、自分の反応を無視しないこと。

新しい商品を追加する前に、何を取り入れてから、どんな変化が起きたのかを確認しましょう。

④ 低FODMAPで楽になっても、「SIBOが治った」とは限らない

発酵されやすい糖質を調整することで、お腹の張りなどが軽くなる人はいます。

でも、ここには重要な区別があります。

症状を和らげることと、小腸での細菌の過剰増殖そのものに対処することは、同じではありません。

低FODMAP食の根拠は主にIBSの研究から得られており、SIBOを治す食事法として確立しているわけではありません。食事を変えて楽になったことだけで、SIBOだったと判断することもできません。

だからこそ、

「食べなければ張らない」
「もっと糖質を減らせばよい」

と、制限を強め続けるのは考えものです。

低FODMAP食は、必要に応じて専門家と取り組み、制限した食品を段階的に試し直して、自分に合う範囲を探します。

ゴールは、避ける食品を増やすことではありません。できるだけ幅広い食事を、無理なく楽しめるようにすることです。

⑤ お腹の張りだけで、SIBOと決めつけない

SIBOを知ることは大切ですが、「私の不調はこれだ!」と、すぐに結論を出さないでください。

お腹の張りは、IBSや便秘、食品への不耐などでも起こります。

診療では、症状や病歴、必要に応じた呼気検査などを組み合わせて判断します。検査にも限界があり、一つの結果だけで簡単に判断できるものではありません。

SIBOの背景には、腸の動きの問題や手術による消化管の構造の変化などが関わることもあります。治療では、細菌への対応だけでなく、背景にある原因や栄養不足の確認も重要です。

不調が続くのは、あなたの腸活の努力が足りないからとは限りません。

症状が続いて生活に支障がある、食べるのがつらい、意図せず体重が減る場合などは、消化器内科で相談しましょう。強い腹痛や血便がある場合も、腸活で様子を見続けないでください。

次に買い足す前に、まず3つ確認しよう

1.いつから、何を増やしましたか?

ヨーグルト、発酵飲料、食物繊維パウダー、サプリ。複数を同時に始めていないか、振り返ってみてください。

2.どのくらい摂っていますか?

食品名だけでなく、一回の量や一日の合計量も記録します。「少しずつ」のつもりでも、いくつか重なっているかもしれません。

3.症状と便通は、どう変わりましたか?

食べた時間、張りが出た時間、便の状態などを簡単にメモしてみましょう。

この記録は、特定の食品を犯人にするためのものでも、自分でSIBOを診断するためのものでもありません。

受診や食事相談で、何を見直すかを考えるための手がかりです。

「腸によい」を、自分に合う形で取り入れるために

乳酸菌、発酵食品、食物繊維。

どれも、その言葉だけで「今のあなたに必要なもの」が決まるわけではありません。

ストアカの腸活講座では、腸内環境の基本から、IBS・SIBO・FODMAPの関係まで、わかりやすく解説しています。

  • 菌を増やすことだけでは説明できない、腸の仕組み

  • IBS・SIBO・FODMAPの違いと関係

  • 食品の種類や量を見直すときの考え方

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Zoomでの約120分の講座で、質問の時間も設けています。診断や治療を行う講座ではありませんが、自分の腸活を見直し、必要な相談につなげるための知識を学んでいただけます。

▶ 健康の要🍀腸活決定版:IBS、SIBO、FODMAPまで徹底解説

腸活のために食べている「その食品」。お腹が張っても、同じ量で続ける必要はありますか?

「よいと聞いたから」から、「仕組みを理解して選ぶ」へ。

次の腸活商品を買う前に、まずは知識を増やしてみませんか。

NY在住の栄養学博士
いとうゆき

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ニューヨーク在住の栄養学博士。 自らのアトピー性皮膚炎と過敏性腸症候群を食事療法で克服。その後、NYの料理学校でシェフ資格を取得し、日本とアメリカの大学院で食事療法を中心とした臨床栄養学を研究しました。著書は合計16冊に上ります。 ストアカでは、皆様の生活やお仕事にす…

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