商品には自信がある。お客様とも普通に話せる。それなのに、いざ商品を勧めようとすると言葉が出てこない。
「売り込みだと思われたくない」「断られるのが怖い」。そんな心理的な抵抗は、どうすれば解消できるのでしょうか?
1.商品を勧めたいのに、どうしても言い出せない!
お客様と楽しく会話ができた。
商品の説明にも興味を持っていただけた。
「それ、いいですね!」
そんな言葉までいただいた。
ところが、いよいよ商品を勧めようとすると、なぜか言葉が出てこない。
「もしよろしければ、いかがですか?」
その一言が、どうしても言えない。
結局、商品の説明だけで商談が終わってしまう。
そして後から、
「あのとき勧めておけばよかった……」
と後悔する。
こんな経験はありませんか?
営業初心者や、自分の商品を販売する個人事業主の方にも、こうした悩みを持つ人がいます。
では、なぜ商品を勧めることに抵抗を感じてしまうのでしょうか?
2.商品を勧めると、嫌われると思っていませんか?
商品を勧めようとした瞬間、こんな気持ちになることがあります。
「売り込みだと思われたくない」
「断られたら気まずくなる」
「せっかく良い関係になったのに、嫌われたら困る」
お客様との関係を大切にしたいからこそ、商品を勧めることをためらってしまうのです。
こうした心理的な抵抗を「マインドブロック」と呼ぶことがあります。
でも、少し考えてみてください。
商品を勧めることは、本当に相手に迷惑をかけることなのでしょうか?
私は、必ずしもそうではないと思います。
大切なのは、何のために商品を勧めるのかということです。
3.商品を売りたいのか? お客様の役に立ちたいのか?
例えば、お客様が何かに困っているとします。
あなたの商品を使うことで、その困りごとを解決できる可能性がある。
それなのに、何も紹介しなかったらどうでしょうか。
お客様は、自分に役立つ商品があることを知らないままかもしれません。
私は、営業の仕事は、ただ商品を売ることでありません。
お客様が何に困っているのか、なりたい未来があるのかを聞く。
自分の商品が、その問題の解決に役立つのかを考える。
役に立つと思ったら、その理由をわかりやすく伝える。
そして、必要かどうかはお客様に判断していただく。
「売りたいから勧める」のではなく、「お役に立てると思うから勧める」。
この考え方が、商品を勧めることへの抵抗を和らげる第一歩になると思います。
4.商品を勧めることと、売りつけることは違います
例えば、自分のサービスを販売している個人事業主の方を考えてみましょう。
お客様との会話は楽しくできる。
サービスについても、きちんと説明できる。
ところが、料金や申し込みの話になると、急に言葉が出なくなってしまう。
「ここで勧めたら、売り込みだと思われるかもしれない」
「高いと思われたらどうしよう」
「断られたら、今までの良い関係が壊れてしまうかもしれない」
そんなことを考えてしまうのです。
でも、お客様がそのサービスに興味を持っているのであれば、内容や料金をきちんと説明することも大切ではないでしょうか。
もちろん、無理に契約を求める必要はありません。
お客様が必要かどうかを判断できるように、情報を伝えるのです。
商品を勧めることは、お客様に選択肢を提供することでもあるのです。
5.商品を勧められない人は、まず何をすればいいの?
では、明日の商談から何を変えればよいのでしょうか。
私は、いきなり「買ってください」と言う必要はないと思います。
まず、お客様が何に困っているのかを確認することです。
そして、自分の商品がお役に立てそうだと思ったら、例えばこんなふうに伝えてみてください。
「先ほどのお困りごとについて、お役に立てるかもしれない商品があるのですが、一度ご紹介してもよろしいでしょうか?」
これなら、相手の意思を確かめながら提案できます。
お客様が興味を示されたら、どのように役立つのかを説明する。
必要ないと言われたら、その判断を尊重する。
まずは、こうした一言を自然に話せるように練習してみましょう。
ただし、ここで一つ考えていただきたいことがあります。
この一言を覚えれば、本当に商品を勧められるようになるのでしょうか?
6.考え方を変えただけで、マインドブロックは外れるのでしょうか?
ここまで読んで、
「なるほど。お客様の役に立つ商品なら、勧めることは悪いことではないんだ」
と思っていただけたかもしれません。
でも、明日お客様を前にしたとき、本当に言葉が出てくるでしょうか。
例えば、お客様から、
「それって、いくらするんですか?」
と聞かれたとき。
「高いと思われたらどうしよう」
そう考えて、料金を伝えることをためらってしまうかもしれません。
あるいは、
「少し考えさせてください」
と言われたとき。
本当は、何を迷っているのか聞いてみたい。
でも、しつこいと思われるのが怖くて、それ以上何も言えない。
こんなこともあるのではないでしょうか。
実は、商品を勧められない理由は、人によって違います。
断られるのが怖い人。
料金を伝えることに抵抗がある人。
自分の商品に十分な自信を持てない人。
お客様にどう勧めればよいのかわからない人。
そして、自分でも何が原因なのかわからない人。
だからこそ、考え方を変えるだけでなく、自分がどの場面で、なぜ言葉に詰まるのかを知ることが大切なのです。
7.自分一人では気づけないこともあります
商品を勧められないとき、つい「もっと勇気を出さなければ」と考えてしまうかもしれません。
でも、勇気だけで解決できるとは限りません。
例えば、商談のどの場面で勧めればよいのかがわからない人に、ただ「自信を持ちなさい」と言っても、なかなか行動は変わらないでしょう。
必要なのは、自分が勧められない原因を知り、それに合った方法を学ぶことです。
実際の商談を振り返る。
経験のある人に話を聞いてもらう。
お客様役を相手に、商品を勧める練習をしてみる。
そうすることで、自分では気づかなかった問題が見えてくることもあります。
知識として理解することと、実際のお客様を前にしてできることは違います。
だからこそ、考え方を学ぶだけでなく、実際に練習することが大切なのです。
8.まとめ|あなたが商品を勧められない本当の理由は何でしょうか?
商品を勧めることは、決して悪いことではありません。
お客様の困りごとを解決できる商品なら、その良さをきちんと伝えることも営業の大切な仕事です。
でも、頭ではわかっていても、実際にお客様を前にすると言葉が出なくなる。
そんなこともあるでしょう。
大切なのは、ただ勇気を出すことではありません。
自分がなぜ商品を勧められないのか、その原因を知ることです。
そして、その原因に合った勧め方を学び、実際に練習して身につけていくことです。
まずは、最近の商談を一つ思い出してみてください。
商品を勧めようとして、言葉に詰まった場面はありませんでしたか?
そのとき、何を考えていたのでしょうか。
もし自分では原因がわからなければ、営業経験のある人に相談したり、実際の商談を想定した練習をしてみたりすることも一つの方法です。
「商品を勧められない」という悩みは、原因がわかれば、取り組むべきことも見えてきます。
では、あなたの場合はどうでしょうか。
商品を勧められない原因は、どこにあると思いますか?