忙しい毎日の味方、作り置き料理。

時間があるときにまとめて作っておけば、夕飯の準備もぐっとラクになりますよね。
でも、こんな疑問はありませんか?
「作り置きって、冷蔵庫で何日くらいもつの?」
「温かいまま冷蔵庫に入れてもいい?」
「一度温め直したら、また保存しても大丈夫?」
オンライン料理教室でも、保存方法についてのご質問をよくいただきます。
今回は、管理栄養士・料理講師の視点から、作り置きを安全に楽しむための基本をご紹介します。
① 作り置きは冷蔵で何日もつ?
一番よく聞かれるのが、この質問。
私は家庭での作り置きについて、冷蔵なら2〜3日以内を一つの目安に、できるだけ早く食べきることをおすすめしています。

ただし、これはすべての料理の安全を保証する日数ではありません。
料理の種類や水分量、調理時の衛生状態、冷ますまでの時間、冷蔵庫の温度などによって、保存できる期間は変わります。
特に、加熱していない食材を使った料理や、衛生管理が難しいものは、より早めに食べる必要があります。
数日後に食べる予定なら、最初から小分けして冷凍する方法もおすすめです。
② 温かい料理を、長時間放置しない!
「冷めてから冷蔵庫に入れたほうがいいですよね?」
これもよくいただく質問です。
ここで気をつけたいのが、冷めるまで室温に長時間放置してしまうこと。
特にカレーやシチュー、煮物など、大量に作った料理は注意が必要です。
大きな鍋のままだと、中心部分の温度がなかなか下がりません。
そこでおすすめなのが、浅い容器に小分けして、できるだけ早く冷ますこと!

必要に応じて、容器の底を氷水に当てると早く冷ますことができます。
粗熱が取れたら、速やかに冷蔵庫へ。
「しっかり冷めるまで何時間もキッチンに置いておく」は避けましょう。
③ 保存容器は清潔に!
せっかく料理を作っても、保存するときに菌が付いてしまっては困りますよね。
気をつけたいのは、次のようなこと。
保存する前に手を洗う
清潔な保存容器や調理器具を使う
食べかけのおかずを作り置きの容器に戻さない
取り分けるときは清潔な箸やスプーンを使う
私が作り置きをするときも、食べる分だけ取り分けることを大切にしています。
保存する料理に、何度も直接箸を入れないこと。
ちょっとしたことですが、家庭でできる大切な衛生管理です。
④ 冷蔵庫を過信しない!
「冷蔵庫に入れているから大丈夫!」
そう思っていませんか?
実は、冷蔵庫は菌の増殖を抑えるためのもので、すべての菌をなくしてくれるわけではありません。
家庭用冷蔵庫では、食品を低温で保管することが大切です。
目安は冷蔵室10℃以下、冷凍室−15℃以下。
実際には、冷蔵室を4℃程度に設定している家庭も多いと思います。
また、食品を詰め込みすぎると冷気が循環しにくくなるため、注意しましょう。
保存容器に作った日付を記入しておくと、食べ忘れ防止にも役立ちますよ。

⑤ 温め直しは、中心までしっかり!
作り置きを食べるときは、十分に加熱することが大切です。
温め直しの目安は75℃以上。
電子レンジの場合は加熱ムラが起こりやすいので、途中で混ぜたり、位置を変えたりして、全体をしっかり温めましょう。
味噌汁やスープなどは、沸騰するまで加熱することが推奨されています。
なお、再加熱すればどんな料理でも安全になるわけではありません。
保存状態が悪かったものや、時間が経ちすぎたものは、無理に食べないでくださいね。
【保存版】作り置きの安全チェックリスト
作り置きをしたら、次のポイントを確認!
□ 調理器具や保存容器は清潔?
□ 浅い容器に小分けして、早く冷ました?
□ 長時間、室温に放置していない?
□ 作った日付を記録した?
□ 食べる分だけ取り分けている?
□ 温め直すときは中心までしっかり加熱している?
作り置きは「作り方」だけでなく「保存」までがセット!
料理教室では、短時間でたくさんのおかずを作る段取りや、時短のコツをお伝えしています。
でも、作り置きはたくさん作れればいいというものではありません。
大切なのは、おいしく作って、安全に保存し、無駄なく食べきること。
せっかく家族のために作った料理。
安全に、そしておいしく楽しんでいただけたらうれしいです😊
管理栄養士・料理講師 藤田えみこ
【参考資料】
厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
農林水産省「家庭で実践!食中毒予防策」
農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方」
※冷蔵2〜3日は家庭での一般的な管理目安として紹介しており、食品の安全な保存期限を保証するものではありません。乳幼児、高齢者、妊婦、免疫機能が低下している方が食べる場合は、特に衛生管理に注意しましょう。