ヨガ講師歴17年。ヨガの仕事がどんどん好きになる理由
ヨガを教え始めた頃は、レッスンが終わると喉が痛くなり、どっと疲れを感じていました。
ところが、17年経った今。
年齢を重ねたにもかかわらず、レッスン後に感じるのは疲労よりも、心地よさ。
むしろ、レッスンがない日のほうが調子が悪いくらいです(笑)。
なぜ、こんなふうに変わったのだろう?
その理由のひとつは、ヨガを指導すること自体が、自分自身のヨガの練習になっているからだと思います。
ポーズをとることだけが、ヨガの練習ではない
ヨガの練習というと、ポーズをとったり、呼吸を整えたりすることをイメージする方が多いかもしれません。
もちろん、それも大切な練習です。
でも、私にとっては、レッスン中のあらゆる瞬間が、自分自身を観察する練習になっています。
例えば、こんなこと。
・自分が発した言葉に、参加者の皆さんはどんな反応をしているだろう?
・自分の声の調子はどうだろう? 力が入りすぎていないかな?
・自分の呼吸や心は、今どんな状態だろう?
・クラス全体に、どんな雰囲気が流れているだろう?
対面のレッスンでは、皆さんの表情や体の動きから伝わってくるものがあります。
オンラインでも、画面越しに見える皆さんの様子や、レッスン後の表情などから、クラスの雰囲気を感じ取ることができます。
そうした一つひとつを、評価したり、良し悪しを判断したりするのではなく、ただ観察する。
そして、その瞬間に集中し、味わう。
私にとって、これもヨガの練習なのです。
自分を観察すると、余計な力が抜けていく
新人の頃は、伝えたいことを一生懸命に伝えようとしていました。
きちんと説明しなくては。
皆さんに満足してもらわなくては。
次は何を伝えよう?
そんなふうに、頭の中はいつも忙しかったように思います。
でも、自分の状態や参加者の反応を観察することに意識を向けるようになると、少しずつ変化が起きました。
自分の中にある余計な力が抜け、体も心も緩んでいく。
すると、自然と声や言葉も柔らかくなっていきます。
そして、その変化が参加者の皆さんにも伝わり、クラス全体の雰囲気も変わっていく。
もちろん、毎回同じようにできるわけではありません。
自分が緊張している日もあれば、思うようにいかない日もあります。
そんなときも、「今日はダメだ」と決めつけるのではなく、今の自分を観察する。
それもまた、練習です。
自分を整えようと頑張るより、今の自分に気づくこと。
その積み重ねが、私自身の心地よさにつながり、レッスンの質にもつながっているように感じます。
年齢を重ねても、ヨガの仕事が楽しい
17年前と今とでは、体力も年齢も違います。
それなのに、レッスン後の疲労感は、以前よりずっと少なくなりました。
もちろん、体を使う仕事なので、体調やレッスン内容によって疲れることもあります。
それでも今は、レッスンを終えたあとに、心地よい充実感を味わえることが増えました。
生徒さんと一緒に体を動かし、呼吸を感じ、その場に生まれる空気を味わう。
毎回同じように見えるレッスンでも、参加者が違えば、反応も雰囲気も違います。
だからこそ、飽きることがありません。
ヨガを教えているようで、実は私自身も、皆さんとの時間を通じて練習させてもらっているのだと思います。
そう考えると、レッスンは一方的に何かを教える場ではなく、お互いにその瞬間を味わう場なのかもしれません。
だから私は、年齢を重ねても、ヨガの仕事がどんどん好きになっているのだと思います。
これからも、ポーズを伝えることだけでなく、自分自身を観察し、その瞬間を味わうことを大切にしながら、皆さんと一緒にヨガを楽しんでいきたいと思います。