こんにちは、サボテン先生です🌵 今日は、ちょっとしたクイズから始めます。
コピー機の前に、順番待ちの列ができています。あなたは5枚だけコピーを取りたくて、列の先頭の人に声をかけます。今から、3つのお願いの仕方をご紹介します。では、それぞれ何%の人が順番を変わってくれたのか予想をしてみてください。
すみません、先にコピーを取らせてもらえませんか?(理由がない)
すみません、急いでいるので先にコピーを取らせてもらえませんか?(先に変わってほしい理由が含まれている)
すみません、コピーを取らなければいけないので先にコピーを取らせてもらえませんか?(先に変わる必要のない理由が含まれている)
言葉のかけ方で相手の行動が変わる
このコピー機の実験は、ハーバード大学の心理学者が行った有名な実験です。結果は次のとおりです。
理由なし:60%の人が譲ってくれた
急いでいるので:94%の人が譲ってくれた
コピーを取らなければいけないので:93%の人が譲ってくれた
特に、最後は意外ではないでしょうか。「コピーを取らなければいけない」のは、列に並んでいる全員が同じです。理由としては、ほとんど何も言っていません。それでも、「急いでいるので」とほぼ同じ結果になりました。
なぜ、このようなことが起きるのでしょうか? 実は、人は「理由」に弱いのです。「〇〇なので」と添えられるだけで、「それなら仕方ないか」と受け入れやすくなります。
ただし、お願いが大きくなると結果が変わる
この実験には続きがあります。先ほどはコピーの枚数が5枚でしたが、今度は20枚に増やして同じことをやってみたのです。すると、結果は次のようになりました。
理由なし:24%
急いでいるので:42%
コピーを取らなければいけないので:24%
20枚という大きなお願いでは、「コピーを取らなければいけないので」という理由は、「理由なし」と同じ数字になりました。人を動かせたのは「急いでいるので」という、きちんとした理由だけです。
つまり、小さなお願いなら、理由を添えるだけで通りやすくなります。大きなお願いでは、相手が納得できる理由が必要になる、ということです。
基本的に、ビジネスの現場では「大きなお願い」を基準に考えた方がいいでしょうね。
仕事の場面で考えてみる
さて、この話は、コピー機の前だけのものではありません。たとえば、上司や先輩に何かをお願いするとき。「この資料、確認をお願いします」だけで渡していませんか?「明日の会議で使う資料です。この資料、確認をお願いします。」と、理由をひと言添えてみてください。これだけで、相手の受け止め方が変わります。
お客様への提案でも同じです。「この商品がおすすめです」と結論だけを伝えるより、「〇〇でお困りとのことなので、この商品がおすすめです」と伝えるほうが、納得してもらいやすくなります。
「話の入口」に、目的を置く
たとえば、「今から行う話が報告なのか、相談なのか」がわかるだけでも、相手の聞き方が変わります。なぜなら、報告は状況把握がメインで、相談は助言がメインだからです。もし、報告か、相談かをあらかじめ伝えておけば、相手は状況把握や相談のために集中して話を聞くことができるようになるんです。
まとめ
小さなお願いは、理由を添えるだけで通りやすくなる
大きなお願いでは、相手が納得できる理由が必要になる
話を聞いてもらうために話の目的を明確にする
今日・明日の仕事で行いそうな指示・お願いごとを1つ思い浮かべてみてください。そこに「〇〇なので」とひと言添えるだけで、結果が変わるかもしれません。