その場を笑ってやりすごす。
もしくは謝って終わらせる。
相手の言葉に、うまく相槌も打てたし、空気も壊さなかった。
その瞬間を見れば、私はうまく振舞ったと思う。
でも後になって、あの場面が勝手に再生される。
あの言い方なんなの?
なんで私笑った?
言い返さなかった私何してんの?
—そして、遅れてやってくるイライラ。
相手の言ったこともだけど、言い返さなかった自分に腹が立つ。
言い返せない人は、優しいんじゃない。
たぶん、我慢が上手なだけ。
ひとつ言わせてください。
言葉が出なかったことを、どうか責めないでください。
それは気が弱いからでも、
頭の回転が遅いからでもなくて、
もっと深いところの自動反応かもしれません。
私たちの中には、無意識のビリーフ(思い込み)がある。
それが働くと、体が反射的に守りに入ります。
守りに入る、というのは
強気になることじゃなくて、逆。
言葉を止まる。
笑ってしまう。
同意したことにしてその場を終わらせる。
頭で考える前に、体が勝手にそうしてしまう。
言い返してはいけない。
相手を怒らせてはいけない。
波風を立ててはいけない。
例えば、こんなビリーフ(思い込み)が心の底にあるとします。
嫌われては生きていけない
人を怒らせる私は価値がない
私の意見は間違っている
すると会話の途中で、反射的にこうなります。
その場を笑ってやりすごす。
言いたいことは飲み込む。
相手の言葉に合わせる。
そして夜になって、反省会が始まる。
あのとき、こう言えばよかった。
次はこう言おう。
いや、でも実際言ったら嫌われるかも…。
反省会と言っても、次回のための準備じゃなくて、
たいてい自分を責める時間になってしまう。
だから、順番を変える。
嫌われない言い返し方を探す前に、
ビリーフ(思い込み)を整える。
ビリーフが変わると、
言い返し方を必死で覚えなくても
反応そのものが変わります。
言い返せるようになりたいなら、
まず「言い返せない自分」を作っているビリーフに気づくところから。