写真・カメラ(中・上級) Q&A
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<Q&A>世界観づくりを止める思い込みを手放す6つの答え

<Q&A>世界観づくりを止める思い込みを手放す6つの答え

<Q&A>世界観づくりを止める思い込みを手放す6つの答え

写真も表現も、真面目に勉強してきたはずなのに、自分らしさが見えてこない。

そう感じることは、丁寧に積み上げてきた証かもしれません。

この記事では、世界観づくりを
なぜか止めてしまう「〜すべき」という思い込みについて、
6つの質問に沿って整理します。読む時間は約4分です。

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Q1. 世界観づくりを止める「〜すべき」とは何ですか?

「〜すべき(Should)」は、無意識のうちに積み上がった思い込み(バイアス)です。
自分の大切にしたいこと(羅針盤)が定まっていても、足かせがついたままでは、目的地へ進む速度は落ちてしまいます。

たとえば、次のような考えです。

  • 今のトレンドだから、この撮り方にすべき

  • 視認性を高めるために、フォントはこうあるべき

  • 誰でもいいから、いいねが欲しいから、この色やトーンにすべき

キャリアを重ねた人ほど、この重りは頑丈になりやすいと感じています。
経験が増えるぶん、「正解」の数も増えるからです。

【図1:羅針盤と足かせの図】

Q2. 仕事で役立つ「べき」が、なぜ世界観づくりでは邪魔になりますか?

向き合っている相手が、違うからです。

仕事の場面では、他者の課題を解決し、期待に応えることが中心になります。

そこでは、自分の好みより、市場や業界での正解、目的への最短距離が優先されます。
これは仕事として、100点の姿勢です。

一方、世界観は、万人のための正解ではなく、あなただけのものです。
他人の物差しで測った美しさは、「どこかで見たことのある表現」になりやすいと考えています。同じ姿勢でも、置かれる環境で働きが変わります。

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Q3. 「べき」は、なぜ表現の自由さを下げるのですか?

脳の働き方の違いで説明できます。

ここでは、要点をしぼって紹介します

「〜すべき」と考えているとき、脳は無意識に守りの状態に入り、失敗や批判を避けようとします。その結果、過去の経験や既成概念の枠から出にくくなる、という見方があります。
上司が席の後ろでずっと作業を見ているとき、「間違えてはいけない」と固まってしまう感覚に近いかもしれません。

一方、「やりたい」「これが好きだ」という内側からの衝動で動いているとき、脳の報酬系が働き、ドーパミンが出るとされています。
誰もいない森の中で、澄んだ空気に満たされるような状態です。
点と点がつながりやすくなり、新しい表現が生まれる入口、いわゆる「フロー状態」にも近づきます。

つまり、センスや感性を磨くことは、新しい技術を足すだけではありません。
報酬系を邪魔する「べき」を、一つずつ外していくことでもあります。

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Q4. 「やりたい」を選ぶと、何が変わりますか?

私自身の経験をお伝えします。
約15年前、NPOや教育の仕事から写真の世界に入ったとき、私の中には「プロなら、どんな状況でも明るく、鮮明に、美しく撮るべき」という大きな思い込みがありました。
流行していた彩度の高い写真や、隅々までシャープな写真を真似て、教科書どおりの設定で撮っていました。仕事ではそれで通りました。
けれど、撮れば撮るほど「自分は何者でもない」という虚しさが増していきました。
技術的には正しくても、結局は誰かの薄いコピーだったのだと思います。

転機は、森での人物撮影でした。
本来なら、パンフォーカスで被写体をはっきり見せるのが「正解」の場面です。
ところが私は、湿度の高いシダのあるエリアの一点に集中し、曖昧な光のまま、その場所だけを捉えました。言いようのない美しさと、かつて自分が抱えていた孤独に似た安らぎを感じたからです。「好きな人に伝わればいい。ただ、この静寂を捉えたい」と思いました。

暗闇は暗闇のまま残し、ピントが甘くても、その場の空間が写っている方を選びました。
長年「正解」を求めてきた私が、
初めて自分の「好き」を優先し、自分に許可を出した瞬間でした。

その後、その森の写真に「素敵な世界観ですね」という言葉をいただくようになりました。
不完全さを許したことで、他の人には真似できない、私自身の物語が写真に宿ったのだと考えています。

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Q5. 思い込みは、どう手放しますか?

書き出して、持ち主を確かめ、許可を出す。
この3つのステップが助けになります。誰にも見せないワークなので、本音のまま書いて大丈夫です。

STEP 1:心の「べき」を書き出す
「クリエイターならこうあるべき」「SNSではこう振る舞うべき」
と思っていることを、できるだけ多く書きます。

  • 毎日更新を続けるべき

  • 高い機材を使っているのだから、隅々までピントを合わせるべき

  • 誰にでも分かりやすい表現にすべき

  • 感情を出しすぎず、常に冷静で洗練された表現にすべき


STEP 2:それは、誰の言葉だったかを書く

書き出した項目の横に、記憶の中で誰が言っていたかを添えます。
親、元上司、競合相手、見知らぬフォロワーの目、近所の人など、誰でも構いません。持ち主が見えると、自分の言葉ではなかったと気づくことがあります。


STEP 3:許可証を発行する
その「べき」を、一つずつ「やめてもいい」と決めます。

  • 私は、ピントが合っていなくてもいい。その場の空気が写っているなら、それを良しとする

  • 毎日更新しなくてもいい。その代わり、魂を込めた一作をつくる時間を自分に許す

Q6. 今日からできることは、何ですか?


すべてを一度に手放す必要はありません。
書き出した「べき」の中から、いちばん重いと感じる一つを選び、許可証を一枚だけ書いてみてはいかがでしょうか。

そして、デザインや写真の教科書を一度閉じて、
「あなたの好き」を基準に要素を一つ選んでみます。
好きを基準に選んだ要素は、技術的な正しさを超えて、届くべき人に届くかもしれません。

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そして、好きから設計図ができればあなただけの世界観は深まります。

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この記事を書いた先生
Thom(とむ) Yoshida(よしだ) 世界観研究所 主宰|写真家・世界観設計講師 Proバッジ
感性を、科学する。あなたの「好き」を写真と世界観へ
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<ストアカアワード 4年連続受賞🌟> 👉あなたの「好き」は、かたちになる。 写真や映像を撮る経験を重ね、 次は、自分ならではの作品や表現を育てていきたい。 そんな表現者のために、 感性を言葉と設計図へ変える講座を開いています。 世界観研究所を主宰する、…

Thom(とむ) Yoshida(よしだ) 世界観研究所 主宰|写真家・世界観設計講師