「AIに話し相手になってもらえば、英語が話せるようになるかも」
そう思ってアプリを入れて、3日で開かなくなった。
そんな経験はありませんか?
私のスマホにも、続かなかったアプリがいくつも眠っています 笑
AIは、英語の練習相手としてとても優秀です。
でも、ただおしゃべりするだけだと、もったいないと思っています。
この記事では、英語講師の私が自分で試して「これはいい」と感じた、AI英会話の使い方を紹介します。
英語講師なのに、AIとガッツリ話したことがなかった
AIを英語学習にどう使うか、講座でお伝えしています。
ある日、その講座の申し込みは2人だけでした。
2人のために準備をして出かけるのは、正直ちょっと大変だな、と思っていました。
でも始まってみると、2人ともとても満足してくださって、行ってよかったと心から思えた日でした。
その帰りの車の中で、ふと気づきました。
AIに英文をチェックしてもらうことは毎日のようにやっているのに、AIと30分、普通に英会話を続けたことはなかったんです。
じゃあ、やってみよう。
スマホを車のオーディオにつないで、ChatGPTの音声モードで、ハンズフリーで話してみました。
AIが進化しているので、本当に人と話しているかのように会話が進んで驚きました。これはルーティンに取り入れたら、かなりの効果があるんじゃないかと思いました。
ただ、その日の講座のことを話そうとしたのですが、話はあっちへ行ったりこっちへ行ったり。
自分でも「私、今ちゃんと伝わってる?」という感じでした。
英語講師でも、思いつくままに話すと、こうなります。
いちばん効いたのは「直してもらうこと」ではなかった
そこでAIに、こう頼んでみました。
今私が言ったことを、意味は変えずに自然な英語に整理して
返ってきた英語を読んで、「そう、私が言いたかったの、それ!」となりました。
たとえば、こんな一文です。
It felt like a lot for just two people.
(2人のためだけに、ちょっと大変だなと感じた)
その日の私の気持ち、そのものでした。
教材の例文ではなく、自分が本当に言いたかったことなので、たぶんずっと忘れないと思います。
「ただ話す」で終わらせない4ステップ
この日やってみて、いちばん手応えがあった流れがこれです。
まずAIと話す(間違えても止まらずに、言いたいことを言いきる)
自分の話を「意味は変えずに、中学英語で自然な英語に整理して」と頼む
整理された英語をAIに読み上げてもらい、まねして声に出す(シャドーイング)
最後に、画面を見ないで、自分の言葉でもう一度同じ話をする
4つめまでやると、最初よりずっと整理して話せるようになっていました。
話す、整える、まねる、もう一度話す。
この流れにすると、AI英会話が「おしゃべり」から「トレーニング」に変わります。
この流れは、第二言語習得の研究から見ても理にかなっていると思います。
自分の言いたかったことの「自然な言い方」を知ると、自分の英語とのちがいに気づきやすくなります。
そして同じ話をもう一度することで、気づいた表現を実際に使う機会になります。
教科書の例文ではなく「自分の話」なので、記憶にも残りやすいんです。
ひとつ気をつけたいのは、2つめの頼み方です。
「自然な英語に整理して」とだけ頼むと、AIは張り切って、自分のレベルより難しい英語を返してくることがあります。
「中学英語で」「私のレベルに合わせて」と一言足すと、まねしやすい英語になります。
最初の一歩に使えるプロンプト
AIとの会話を始めるとき、私がよくお渡ししている頼み方です。
日本語で頼んでも、AIはちゃんと英語で話してくれます。
あなたは優しい英会話の先生です。英語の練習に付き合ってください。
やさしい英語で、あなたの発言は2〜3文までにしてください。
毎回最後に、私への質問をひとつしてください。
会話の途中では、私の英語を直さないでください。
10往復したら終わりにして、伝わりにくかったところを3つまで、日本語で教えてください。
ポイントは「途中で直さない」ことです。
途中で直されると、会話が止まって、頭の中の「検閲官」が元気になってしまいます。
直すのは最後にまとめて。
そのあとで、上の4ステップにつなげてみてください。
AIは練習相手、人は伴走者
AIは、いつでも、何度でも、嫌な顔ひとつせずに付き合ってくれます。
ただ、ひとりで使っていると「まあ、明日でいっか」になりやすいのも事実です。
誰も見ていないので、続ける理由が自分の中にしかないからです。
私は、AIは練習相手、人は伴走者と、役割を分けるのがいちばんだと思っています。
AIでたくさん練習して、ときどき人と話して、伝わった手応えを確かめる。
その組み合わせで、英語はぐっと続けやすくなります。