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【TOEIC完全ガイド】何から勉強する?980点・14,000人超指導の英語講師が勉強法を徹底解説

【TOEIC完全ガイド】何から勉強する?980点・14,000人超指導の英語講師が勉強法を徹底解説

「TOEICを受けたいけれど、何から勉強すればよいのか分かりません」

「単語、文法、リスニング、長文読解。どれを優先すればよいのでしょうか」

「勉強しているのに、600点、700点あたりからなかなか伸びません」

「800点、900点を取る人は、何をしているのでしょうか」

TOEICを勉強している方から、このようなご相談をよくいただきます。

私はTOEIC980点、英検1級を取得し、これまで14,000人以上の英語学習者を指導してきました。

私自身もTOEICを勉強してきた経験から、最初にお伝えしたいことがあります。

TOEICは、

「何を勉強するか」

だけでなく、

「どの順番で、どこまで仕上げるか」

が非常に重要です。

・単語帳を買う。
・文法問題集を解く。
・公式問題集を何冊も解く。
・YouTubeでTOEICの勉強法を見る。

もちろん、どれも間違いではありません。

しかし、勉強する順番が合っていなかったり、一冊の教材を十分に仕上げないまま次へ進んだりしていると、勉強時間を増やしてもなかなかスコアにつながりません。

私がTOEIC980点まで勉強する中で、特に意識していたのは次の3つです。

・何を先に勉強するのか
・どのレベルまで仕上げるのか
・間違えた問題をどのように復習するのか

TOEIC Listening & Reading Testは、リスニング100問、リーディング100問、合計200問を約2時間で解く試験です。

リスニングは約45分。

リーディングは75分。

特にリーディングでは、75分間で100問を処理しなければなりません。

そのため、

単語を知っている。
英文法を知っている。
英文を読める。
英語を聞き取れる。

というだけでは、高得点にはなかなか届きません。

必要なのは、

「正確に理解する力」

に加えて、

「英語を速く処理する力」

です。

この記事では、

・TOEICとはどのような試験なのか
・Part1からPart7まで何が出題されるのか
・リーディング75分をどう使うのか
・単語、英文法、リスニング、長文をどう勉強するのか
・600点、700点、800点、900点では何を優先すればよいのか
・私自身が980点までに何をしたのか
・3か月で勉強する場合、どのように進めるのか
・どの教材をどう使えばよいのか
・なぜ勉強しているのに点数が伸びないのか

まで、TOEIC学習の全体像をまとめます。

この記事を読めば、

「今日は何を勉強しよう」

と毎回迷うのではなく、

「今の自分には、次に何が必要なのか」

を判断できるようになるはずです。

TOEICの勉強で迷ったときに何度でも戻ってこられる「総合案内」としてご活用ください。

目次

TOEICとはどのような試験?

一般に「TOEIC」と呼ばれている試験の多くは、TOEIC Listening & Reading Test、通称TOEIC L&Rを指します。

TOEIC L&Rでは、

・Listening
・Reading

の2技能を測定します。

SpeakingやWritingを直接測定する試験ではありません。

TOEIC Programには、Speaking & Writing Testsなども別に用意されています。

TOEIC L&Rは、日常生活やグローバルビジネスで使われる英語を題材として、「聞く力」と「読む力」を測定する試験です。

問題はすべて英語で構成されており、英文和訳や和文英訳の問題はありません。

つまり、

「この英文を日本語に訳してください」

という試験ではありません。

英語を英語の語順のまま理解し、必要な情報を素早く処理する力が求められます。

ここが、学校の定期試験などとは少し違うところです。

TOEICは何点満点?合格・不合格はある?

TOEIC L&Rには、英検のような「合格」「不合格」はありません。

Listeningが5〜495点。
Readingも5〜495点。

合計10〜990点で評価されます。

スコアは5点刻みです。

また、

「180問正解したから900点」

のように、正解数をそのまま点数に置き換える試験でもありません。

統計的な処理によってスコアが算出されるため、本番後の自己採点だけで正確なスコアを算出することはできません。

TOEICを受験するメリット

TOEICを受験する目的は人によって異なります。

社会人であれば、

・就職
・転職
・昇進
・社内異動
・海外赴任
・自己研鑽

などを目的に受験する方がいます。

学生であれば、

・就職活動
・大学や大学院での英語力証明
・単位認定
・英語学習の目標設定

などに利用される場合があります。

ただし、

「800点なら必ず就職で有利になる」
「900点なら必ず海外赴任できる」

というわけではありません。

必要とされるスコアは、企業、学校、職種、制度によって異なります。

そのため、最初に考えてほしいのは、

「何点取るか」

だけではありません。

「そのスコアを何のために使うのか」

です。

目的が決まれば、必要なスコアと学習期間を決めやすくなります。

TOEIC600・700・800・900点はどう違う?

TOEICでは、現在500点の方と850点の方が同じ勉強をしても、効率的とは限りません。

必要な勉強は現在地によって変わります。

ここでは、まず全体像だけ把握してください。

現在600点未満の方

最優先は基礎です。

・基本単語
・中学英文法
・高校英文法の基本
・英文の基本構造
・英語の音への慣れ

問題演習量を増やす前に、「英文を理解するための土台」を作ります。

現在600点台の方

基本的な単語と文法を身につけながら、TOEIC特有の問題形式へ慣れていく段階です。

特にPart2、Part5、Part3・4を強化していきます。

現在700点台の方

ここからは知識だけでなく「処理速度」が重要になります。

単語を知っている。
文法も分かる。

でも答えが出るまでに時間がかかる。

この状態を、

「分かる」

から、

「すぐ分かる」

へ変えていきます。

現在800点台の方

公式問題集を中心に、

・正確さ
・処理速度
・時間配分
・言い換えへの対応
・苦手Partの分析

を行います。

新しい教材を大量に増やすより、すでに使っている教材の完成度を高める段階です。

現在900点以上の方

900点を超えると、「知らないことを増やす」というより、取りこぼしを減らすことが重要になります。

900点から950点。
950点から990点。

と上がるほど、

「できない問題をできるようにする」

より、

「できるはずの問題を落とさない」

精度が求められます。

TOEIC L&Rの試験構成

TOEIC L&Rは200問です。

Listening 100問。
Reading 100問。

約2時間で解答します。

Listening

Part1 写真描写問題 6問
Part2 応答問題 25問
Part3 会話問題 39問
Part4 説明文問題 30問

合計100問です。

Reading

Part5 短文穴埋め問題 30問
Part6 長文穴埋め問題 16問
Part7 読解問題 54問

合計100問です。

ここから、それぞれのPartを見ていきましょう。

Part1 写真描写問題

Part1は6問です。

1枚の写真を見ながら4つの英文を聞き、その写真を最も適切に説明している英文を選びます。

一見簡単そうですが、

「写真に写っている単語が聞こえた」

という理由だけで選ぶと間違えることがあります。

重要なのは、

「誰が何をしているのか」
「物がどのような状態なのか」

を正確に聞くことです。

Part1では、

・人の動作
・物の位置
・物の状態
・受け身
・現在進行形
・前置詞

などに慣れておきましょう。

また、音声が流れる前に写真を見て、

「どのような英文が流れそうか」

を予測する習慣も役立ちます。

Part2 応答問題

Part2は25問です。

質問や発言を聞き、その後に続く3つの応答から最も適切なものを選びます。

Part2で大切なのは、

「同じ単語を探さない」

ことです。

例えば、

Where will the meeting be held?

と聞かれたからといって、

meeting

が含まれている選択肢が正解とは限りません。

In the conference room on the second floor.

のように、会話として自然に成立しているものを選びます。

Who、When、Where、Why、What、Howなどの疑問詞を瞬時に認識する力も重要です。

また、Yes-No疑問文だからといって、必ずYesやNoで答えるわけではありません。

Have you finished the report?

に対して、

I am still working on it.

という応答も自然です。

単語の一致ではなく、

「この返答は会話として自然か」

を判断してください。

Part3 会話問題

Part3は39問です。

2人または3人による会話を聞き、それぞれの会話について3問ずつ答えます。

図や表などの情報と音声の内容を組み合わせる問題もあります。

Part3で重要なのは、

「すべての単語を聞き取ろうとしないこと」

です。

例えば、

・誰が話しているのか
・どこで話しているのか
・何が問題なのか
・なぜ電話しているのか
・次に何をするのか

といった重要情報を捉えます。

さらに重要なのが「先読み」です。

音声が始まる前に設問を確認し、

「これから何を聞けばよいのか」

を把握しておきます。

何を聞くべきか分かった状態で音声を聞くのと、何も分からない状態で聞くのでは、情報の拾いやすさが大きく変わります。

Part4 説明文問題

Part4は30問です。

アナウンス、メッセージ、広告、案内、スピーチなどを聞き、3問ずつ答えます。

題材として、

・駅や空港のアナウンス
・留守番電話
・会社からのお知らせ
・イベント案内
・ラジオ広告
・会議での説明

などが登場します。

Part4もPart3と同じく、先読みが重要です。

もう一つ意識してほしいのが、

「この人はなぜ話しているのか」

という話の目的です。

目的が分かれば、一つ二つの単語を聞き逃しても話全体を理解しやすくなります。

Part5 短文穴埋め問題

Part5は30問です。

英文の空欄に入る最も適切な語句を4つの選択肢から選びます。

主に、

・品詞
・動詞
・時制
・態
・主語と動詞の一致
・代名詞
・関係詞
・接続詞
・前置詞
・比較
・語彙
・語法

などが問われます。

Part5で大切なのは、

「何を問われている問題なのか」

を素早く判断することです。

例えば選択肢が、

success
successful
successfully
succeed

なら、意味を一つずつ考える前に「品詞問題だ」と判断できます。

空欄には名詞、形容詞、副詞、動詞のどれが必要なのか。

文構造から判断します。

一方、同じ品詞の単語が4つ並んでいる場合は、語彙の知識が必要になる可能性が高くなります。

Part5を速く正確に処理できれば、その分Part7へ時間を残せます。

つまりPart5は、単なる30問ではありません。

Reading全体の時間配分を左右するPartでもあります。

Part6 長文穴埋め問題

Part6は16問です。

4つの文書があり、それぞれ4問ずつ出題されます。

単語や句だけでなく、一文を挿入する問題もあります。

Part5との大きな違いは、

「前後の文脈」

を見る必要があることです。

例えば、

However
Therefore
In addition

などから選ぶ場合、空欄のある一文だけを見ても判断できないことがあります。

前後が、

・逆接なのか。
・原因と結果なのか。
・情報の追加なのか。

を判断しなければなりません。

Part6は、

「文法+読解」

の力が必要になるPartです。

Part7 読解問題

Part7は54問です。

1つの文書に関する問題が29問。

複数の文書に関する問題が25問です。

Reading100問の半分以上を占めています。

題材として、

・メール
・広告
・求人情報
・ウェブサイト
・チャット
・社内通知
・イベント案内
・記事
・請求書
・注文内容

など、さまざまな英文が登場します。

Part7で難しいのは、英文の量だけではありません。

本文と選択肢で、同じ内容が別の表現に言い換えられていることがあります。

例えば本文に、

The store will remain closed until Monday.

とあっても、選択肢では、

It will reopen at the beginning of the week.

のように表現される場合があります。

そのため、

「本文と同じ単語を選択肢から探す」

だけでは不十分です。

英文の意味そのものを理解する力が必要です。

リーディング75分の時間配分

Readingは75分で100問です。

時間配分に絶対的な正解があるわけではありません。

得意・不得意によって変わります。

一つの目安として、

Part5 約10分
Part6 約8分
Part7 約57分

程度を意識するとよいでしょう。

特に注意したいのはPart5です。

Part5に20分かければ、その10分はPart7から失われます。

分からない問題を1分考え続けても、正解できる保証はありません。

一定時間考えて分からなければ選択し、次へ進む判断も必要です。

また、最後まで解き切れない方は、

「もっと速く読まなければ」

と考える前に、

「どこで時間を使いすぎているのか」

を調べてください。

Part5なのか。
Part6なのか。
Part7のシングルパッセージなのか。
複数文書なのか。

原因が違えば、対策も変わります。

TOEIC単語の勉強法

TOEICでスコアを伸ばすうえで、単語力は非常に重要です。

ただし、

「見たことがある」

という状態では不十分です。

私が単語学習で基準にしているのは、

「単語を見た瞬間に、1秒以内に意味が浮かぶこと」

です。

TOEICではListeningでもReadingでも処理速度が求められます。

単語を見るたびに、

「何だったかな……」

と考えていたら時間が足りません。

Listeningなら、その数秒の間にも音声は先へ進みます。

まずは、

「1語につき代表的な意味を1つ」

瞬時に答えられるようにしてください。

最初から、

・すべての意味
・すべての派生語
・難しい例文

まで完璧に覚えようとする必要はありません。

まず「単語を見たら意味が出る」という状態を作ります。

教材としては、例えば、

600点前後を目指す方なら「銀のフレーズ」。

700点以上を目指す方なら「金のフレーズ」。

など、自分のレベルに合った単語帳を一冊決めてもよいでしょう。

重要なのは、単語帳の冊数ではありません。

一冊をどこまで即答できる状態にするかです。

そして、TOEICにはListeningがあります。

文字で見れば分かるけれど、音で聞くと分からない。

これでは十分ではありません。

「文字・意味・音」

の3つを結びつけて覚えていきましょう。

TOEIC英文法の勉強法

TOEICの勉強というと、

「TOEIC専用のテクニックを覚えなければ」

と思う方もいます。

しかし、英文法が曖昧なら、先に中学・高校英文法を学び直してください。

英文法はPart5だけのための知識ではありません。

・Part6。
・Part7。
・Listening。

すべてに関係します。

例えば、

・主語はどれか。
・動詞はどれか。
・目的語はどれか。
・どこまでが修飾語なのか。
・関係代名詞の先行詞は何か。

このような英文構造を正確に捉えられなければ、長い英文を速く正確に読むことはできません。

英文法とは、

「文法問題を解くための知識」

ではなく、

「英文を速く正確に理解するための土台」

です。

TOEICリスニングの勉強法

「毎日英語を聞いているのに、なかなか聞き取れるようになりません」

という相談もよくあります。

そのようなとき、まず確認してほしいことがあります。

その英文を文字で読んだら、意味が分かりますか?

文字で読んでも理解できない英文を、耳だけで理解するのは簡単ではありません。

そのため、私は次の順番をおすすめします。

1.スクリプトを読む
2.知らない単語を確認する
3.文法と英文構造を確認する
4.英文の意味を完全に理解する
5.音声を聞く
6.スクリプトを見ながら音読する
7.音声をまねて発音する
8.何度も繰り返す

私自身、Part3・4では公式問題集の英文を精読し、何度も音読しました。

最終的には、見なくても言えるくらいまで繰り返した英文もあります。

単に、

「英語をたくさん聞く」

のではありません。

「意味が完全に分かっている英語を何度も聞き、自分でも再現する」

ことが大切です。

Part7長文読解の勉強法

Part7が苦手な方の多くが、

「読むスピードが遅い」

と言います。

しかし、私は最初から速読することを勧めていません。

先に必要なのは、

「正確に読めること」

です。

分からない英文を無理に速く読んでも、分からないまま通り過ぎてしまいます。

まず、

・知らない単語を調べる
・熟語を確認する
・主語と動詞を確認する
・修飾関係を理解する
・本文全体の内容を理解する
・正解の根拠を確認する
・不正解の選択肢がなぜ違うのか確認する

ところまで行います。

そのあとで、意味を理解しながら何度も読みます。

音読も効果的です。

すると少しずつ、

「英文を一度日本語に並べ替えてから理解する」

のではなく、

「英語の語順のまま理解する」

感覚が身についてきます。

読むスピードは、

「速く読もう」

と思うだけで身につくものではありません。

正確に理解できる英文を増やした結果として、速く読めるようになります。

「正確さが先、スピードは後」

この順番を大切にしてください。

私がTOEIC980点までに実践した7つの勉強法

ここからは、私自身が980点を取るまでに実際に行ったことをご紹介します。

1.単語を1秒以内に答えられるまで覚えた

高校時代に大学受験で使っていた単語帳から始め、単語を見た瞬間に意味が浮かぶ状態まで繰り返しました。

TOEICでは、

「知っているか」

だけではなく、

「すぐに取り出せるか」

が重要です。

2.英文法を中学・高校レベルから学び直した

TOEICのテクニックより先に、英文の構造を理解する土台を作りました。

・中学英文法。
・高校英文法。

ここを曖昧なままにしない。

この基礎がPart5だけでなく、Part6、Part7、Listeningにもつながりました。

3.「でる1000問」を50〜100周した

英文法の基本を理解したあとは、「でる1000問」を何度も繰り返しました。

目安として50〜100周です。

ただし、毎回1000問を最初から最後まで解いたわけではありません。

1周目で瞬時に正解できた問題には印をつけました。

そして2周目以降は、

・間違えた問題
・迷った問題
・たまたま正解した問題

を中心に解きます。

周回するたびに対象となる問題が減るため、後半になるほど高速で回せます。

重要なのは、

「50〜100周した」

という回数ではありません。

「迷う問題をゼロに近づけた」

ことです。

4.Part3・4を精読・音読・暗唱した

リスニングではPart3・4を重点的に練習しました。

スクリプトを精読する。
単語や熟語を調べる。
文法を確認する。
意味を完全に理解する。
音声を聞く。
何度も音読する。

最終的には、見なくても言えるくらいまで繰り返しました。

5.Part7は正確に読んでから速く読んだ

最初から速読しようとはしませんでした。

まず英文を正確に理解する。

その英文を何度も読む。

英語の語順のまま意味を取れるようにする。

その結果として、徐々に読むスピードが上がっていきました。

6.公式問題集6回分を徹底的に使い込んだ

900点以上を目指す段階では、公式問題集を中心にしました。

Part3・4は、公式問題集6回分をかなり深く繰り返しました。

Part7も、

「正解できたから終わり」

にはしませんでした。

なぜ正解なのか。

他の選択肢はなぜ不正解なのか。

本文のどこが根拠なのか。

知らない単語や表現は残っていないか。

ここまで確認しました。

公式問題集6回分を徹底的に使い込んだ頃、980点に到達しました。

7.最後に正確さとスピードを高めた

高得点を取るには、最終的に処理速度が必要です。

しかし、

「速くするのは最後」

です。

まず理解する。

正確に読む。

正確に聞く。

それができるようになってからスピードを上げます。

私自身、Listeningがかなり安定してからは、1.2倍速から1.5倍速で聞く練習も行いました。

ただし、これは基礎を身につけた後のトレーニングです。

「理解してから速くする」

この順番を間違えないようにしてください。

目標スコア別ロードマップ

ここからは、

「結局、私は何からやればいいの?」

という方のために、具体的な優先順位を整理します。

まず600点を目指す方

最優先は基礎です。

1.単語
2.中学英文法
3.高校英文法の基本
4.短い英文の精読
5.Part1・2・5

この段階では、公式問題集を何冊も解く必要はありません。

まず「英文が分かる状態」を作ります。

600点台から700点を目指す方

1.単語
2.Part5
3.Part2
4.Part3・4
5.Part7のシングルパッセージ

文法問題を短時間で処理できるようにしながら、リスニングと読解へ広げていきます。

700点台から800点を目指す方

1.単語の即答化
2.Part5の高速化
3.Part3・4の精読と音読
4.Part7の精読と音読
5.公式問題集

この段階では、

「知識を増やす」

だけでなく、

「持っている知識を速く使う」

ことを意識してください。

800点台から900点を目指す方

1.公式問題集
2.Part3・4の徹底復習
3.Part7の徹底精読
4.Readingの時間配分
5.間違いの原因分析

教材を増やすより、今持っている教材の完成度を高めます。

900点以上を目指す方

1.弱点を細かく分析する
2.語彙の穴をなくす
3.Part5で迷う問題を減らす
4.Part3・4の取りこぼしを減らす
5.Part7を時間内に高精度で処理する

900点を超えたら、

「何か大きな新しい勉強を始める」

というより、

「小さな穴を一つずつ塞ぐ」

勉強になります。

3か月で勉強する場合の学習スケジュール

現在の英語力によって必要な期間は変わります。

ここでは、3か月後にTOEICを受験すると仮定した基本的な流れをご紹介します。

1か月目|基礎を作る

・単語帳を毎日進める
・中学、高校英文法を確認する
・Part5を始める
・短いListening素材を精読する
・音読を習慣化する

この段階では、模試の点数を追いかけすぎる必要はありません。

まず、

「分かる英文」

を増やしてください。

2か月目|TOEIC形式に慣れる

・Part5を繰り返す
・Part3・4を重点的に練習する
・Part7を精読する
・音読量を増やす
・公式問題集を使い始める

重要なのは、問題を解く時間だけでなく「復習する時間」を確保することです。

1時間問題を解いて、復習に2時間かかっても構いません。

解いた問題数ではなく、

「その問題から何を学んだか」

を大切にしてください。

3か月目|本番対応力を作る

・公式問題集を時間を測って解く
・Reading75分の時間配分を確認する
・苦手Partを重点的に復習する
・Listeningに毎日触れる
・間違えた問題を繰り返す

直前期になったら、新しい教材を何冊も始める必要はありません。

これまで使った教材の中に残っている、

「まだ迷うところ」

を潰していきます。

おすすめ教材と使い方

TOEICでは、教材を大量に買う必要はありません。

むしろ、教材を増やしすぎることで、一冊一冊が中途半端になることがあります。

単語

600点前後を目指す場合は「銀のフレーズ」。

700点以上を目指す場合は「金のフレーズ」。

など、自分のレベルに合った一冊を使います。

目的は、

「一周すること」

ではありません。

「1秒以内に意味が出る単語を増やすこと」

です。

文法

基本英文法に不安がある場合は、中学・高校英文法を先に復習します。

その後、TOEIC形式の文法問題として「でる1000問」を繰り返します。

Listening・Reading

最終的には公式問題集を中心にします。

公式問題集は本番と同じETSが問題を制作しており、本番形式の練習に適しています。

ただし、

「公式問題集を解けば点数が上がる」

わけではありません。

正解した問題も含めて、

「その英文から何を吸収するのか」

が大切です。

TOEICの点数が伸びない人に多い6つの失敗

失敗1.教材を増やしすぎる

点数が伸びないと、

「もっと良い参考書があるのでは?」

と思ってしまいます。

そして、

単語帳A。
単語帳B。
文法問題集C。
模試D。
アプリE。

と教材が増えていきます。

しかし、5冊を70%ずつ理解するより、一冊を限りなく100%に近づけるほうが効果的な場合があります。

私が大切にしているのは、

教材の数より「仕上げる深さ」

です。

失敗2.問題を解きっぱなしにする

100問解いた。

答え合わせをした。

70問正解だった。

これで終わってはいけません。

大切なのは、間違えた30問です。

なぜ間違えたのか。

・単語か。
・文法か。
・音を聞き取れなかったのか。
・意味を理解する速度が遅かったのか。
・設問を読み違えたのか。
・時間が足りなかったのか。

原因によって、次に行うべき勉強は変わります。

失敗3.基礎が曖昧なまま公式問題集を繰り返す

公式問題集は非常に優れた教材です。

しかし、

・単語が分からない。
・英文法が分からない。
・文構造が分からない。

という状態で何冊解いても、点数はなかなか安定しません。

公式問題集を使いこなすためにも、基礎が必要です。

失敗4.最初から速く読もうとする

TOEICは時間との戦いです。

そのため、

「とにかく速読しなければ」

と思ってしまいます。

しかし、内容を正確に理解できていない状態で読む速度だけを上げても意味がありません。

・時間をかけて精読して正確に読む。
・繰り返し音読する。
・結果として自然と速くなる。

この順番です。

失敗5.Listeningを聞き流す

意味の分からない英語をただ流しているだけでは、効率的な学習にならないことがあります。

・英文を理解する。
・実際の音を確認する。
・何度も音読する。
・何度も聞く。

「聞く」だけでなく「理解して再現する」ところまで行いましょう。

失敗6.目標スコアだけ決めて試験日を決めない

「いつか800点を取りたい」

だけでは、学習計画を立てにくくなります。

先に試験日を決めてください。

試験まで12週間。

8週間。

4週間。

と逆算できれば、

「今週何を終わらせるべきか」

「今日何を終わらせるべきか」

まで具体的になります。

試験直前にやること

試験直前に避けたいのは、新しいことを大量に始めることです。

直前期は、

・覚えた単語の確認
・Part5で間違えた問題
・Part3・4で聞き取れなかった英文
・Part7で読みづらかった英文
・Readingの時間配分
・公式問題集

を中心に復習します。

また、本番と同じ約2時間を使って問題を解く練習もしておきましょう。

TOEICは英語力だけでなく、

「約2時間集中し続ける試験」

でもあります。

普段30分しか集中して問題を解いていない人が、試験当日だけ約2時間高い集中力を維持するのは簡単ではありません。

本番形式の練習も必要です。

独学で勉強するときに大切なこと

TOEICは独学でも十分にスコアアップを目指せます。

ただし、

「今日は何を勉強しよう」

と毎日考えていると、学習内容に一貫性がなくなります。

最初に、

・現在のスコア
・目標スコア
・試験日
・使用教材
・1週間の学習量

を決めてください。

例えば、

月曜日 単語+Part5
火曜日 単語+Part3
水曜日 単語+Part4
木曜日 単語+Part5
金曜日 単語+Part7
土曜日 公式問題集+復習
日曜日 1週間の間違い直し

というように、ある程度決めてしまいます。

大切なのは、

「勉強するかどうか」

を毎日判断しないことです。

やることを仕組み化すれば、迷う時間が減り、勉強そのものに集中できます。

TOEICについてよくある質問

TOEICは何点から「すごい」ですか?

一概には言えません。

現在500点の方にとっての700点と、900点を目指している方にとっての700点では意味が違います。

他人と比較するより、

「現在の自分から100点上げるには何が必要か」

を考えるほうが学習には役立ちます。

TOEIC800点を取るには何をすればよいですか?

単語と文法という基礎に加えて、

・Part3・4の精読と音読
・Part5の高速化
・Part7の精読
・公式問題集

を重点的に行います。

700点台から800点へ上げるには、

「分かる」

から、

「すぐ分かる」

へ変えることが重要です。

TOEIC900点には特別な才能が必要ですか?

特別な才能がなければ900点を取れない、ということはありません。

ただし、簡単ではありません。

900点を超えるには、

・正確性
・処理速度
・Listeningの集中力
・Readingの時間管理

なども必要になります。

私自身も、特別な裏技で980点を取ったわけではありません。

基本的なことを高い完成度まで繰り返しました。

単語帳は何冊必要ですか?

まず一冊で構いません。

何冊終わらせたかより、

「一冊の単語をどれだけ瞬時に答えられるか」

を重視してください。

公式問題集は何冊やればよいですか?

現在のレベルによります。

基礎が十分でない場合、いきなり大量の公式問題集を解く必要はありません。

一方、900点以上を目指す段階では、複数回分の公式問題を深く復習する価値があります。

私自身は、最終的に公式問題集6回分を徹底的に使い込みました。

Listeningは毎日聞いたほうがよいですか?

毎日少しでも英語の音に触れることをおすすめします。

ただし、聞き流すだけではなく、

英文を理解する。
音を確認する。
音読する。

もう一度聞く。

という学習を組み合わせてください。

TOEICのスコアに有効期限はありますか?

ETSは、できるだけ最新のスコアを利用することを推奨し、スコアの有効期限を2年としています。

ただし、採用や出願などで2年以上前のスコアを認めるかどうかは、提出先によって異なります。

提出目的がある場合は、必ず提出先の条件を確認してください。

TOEICの受験料はいくらですか?

2026年8月時点では、公開テストの受験料は、

紙の公式認定証を希望する場合 7,810円(税込)
紙の公式認定証を希望しない場合 7,700円(税込)

です。

受験者全員にデジタル公式認定証が発行されます。

受験料や制度は変更される可能性がありますので、申し込み時には必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

TOEIC学習で最も大切なのは「順番」

TOEICでは、

・単語。
・文法。
・Reading。
・Listening。
・問題演習。
・時間配分。

すべて重要です。

しかし、最初からすべてを同じ量だけ勉強する必要はありません。

単語が不足している人は単語。
英文法が分からない人は英文法。
Part5に時間がかかる人はPart5。
Listeningが弱い人はPart3・4。
Part7が終わらない人は精読と処理速度。

現在の自分に最も不足しているものから取り組みます。

私は英語学習では、

「正しい順序」
「正しい方法」
「必要な学習量」

が重要だと考えています。

努力しているのに点数が伸びない場合は、努力量だけをさらに増やす前に、

「今の勉強の順番は合っているだろうか」

と確認してみてください。

まとめ|TOEICは教材の数ではなく「仕上げる深さ」

TOEIC L&Rは、

Listening100問。
Reading100問。

合計200問を約2時間で解く試験です。

簡単な試験ではありません。

しかし、TOEIC980点までの道のりを振り返っても、私が行ったことは特別なものではありませんでした。

・単語を1秒以内に思い出せるまで覚える
・英文法を基礎から理解する
・Part5を繰り返す
・Part3・4を精読し、音読する
・Part7を隅々まで理解する
・公式問題集を徹底的に使い込む
・最後に正確さとスピードを高める

これをひたすら繰り返しました。

母や友達、私の周りにいる人たちみんなが、「いつも単語帳見てるね」と言うくらいやりました。

教材を何冊使ったかではありません。

一冊からどれだけ学び切ったかです。

単語帳を一周した。
公式問題集を一冊解いた。
YouTubeで勉強法を見た。

それだけでは英語力は大きく変わりません。

今日覚えた単語。
今日理解した英文。
今日声に出した30秒の音声。
今日解き直した10問。

その小さな積み重ねが、数か月後のスコアになります。

現在TOEICの点数が伸びずに悩んでいる方は、

「もっと勉強しなければ」

と考える前に、

「今の勉強を、どこまで仕上げているだろうか」

と確認してみてください。

普通のことを、高い基準で、何度も繰り返す。

それが、TOEICの点数を伸ばす一番確実な道だと私は考えています。

1人でも多くの英語学習者のお役に立てるような情報を発信しています。頑張っているのになかなか成果が上がらない方は、ぜひ他の投稿も参考にしてみてください。

Taka先生・根岸貴規

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