もし毎朝、銀行口座に86,400円が振り込まれるとしたら、今日は何に使いますか?
使わなかった分は、その日の夜に消えてしまいます。明日に持ち越すことも、明日の分を前借りすることもできません。そう聞くと、「それなら、何にいくら使いたいだろう」と、一日の使い道を少し考えてみたくなりませんか?
86,400というのは、私たちが一日に受け取っている「秒」の数です。そのうちの300秒、つまり5分を、皆さんならどこで英語に使えそうでしょうか?
こんにちは。英語講師のTaka先生・根岸貴規です。私は外資系投資銀行に約20年間勤務し、英検1級・TOEIC980点を取得しました。これまでに累計14,000人以上の方に英語をご指導し、ストアカでは2022年から2025年まで4年連続で「最多受講者賞」をいただきました。
一日は誰にとっても24時間ですが、自由に使える時間は人それぞれです。残業を終えて帰宅し、夕食の片づけが済んだ頃には、もう寝る時間。「今日は30分勉強するつもりだったのに」と思いながら、教材を開かずに一日が終わる。そんな日もありますよね。
私が英語を学び直している方にお勧めしたいのは、余裕のある日の勉強計画とは別に、忙しい日にでもできる復習を一つ決めておくことです。
①「いつやるか」は、睡眠、歯磨き、食事、入浴、トイレとセットにする
「夜、時間ができたら単語を復習しよう」と思っていても、仕事の連絡が入ったり、家の用事が増えたりすると、始めるきっかけを逃してしまいます。
例えば、「朝、歯を磨いた直後5分は単語帳を開く」「入浴直後の5分は、前回の授業の音声を聞く」。忙しい日でも必ず毎日していることのすぐあとに英語を置くと、そのたびに「今日はいつやろう」と考えずに済みます。「やるのを忘れた」ということも絶対になくなります。
②「何をやるか」は、一文まで具体的にする
5分しかないときに、教材選びから始めるのはもったいないですよね。次に開くページに付箋を貼り、声に出したい一文に線を引いておく。これだけで、次の5分を丸ごと練習に使えます。
例えば、仕事で使いたいこの一文です。
I’ll check and get back to you.
「確認して、折り返しご連絡します」
英文を見ながら声に出し、次は英文を隠して、日本語だけを見て言ってみてください。「I’ll check」までは言えたけれど、その先で止まった。それなら「get back to you」の部分を確かめて、もう一度、相手に返事をするつもりで一文を言います。忙しい朝でも、何を復習できたかがはっきりします。
③ 疲れた日に「どこまでできたら終わりか」を決める
ここを決めておくと、夜遅くに教材が目に入ったときも、「今日はあの一文だけ言って寝よう」と手を伸ばせます。たとえ一日空いても、翌日はその一文から再開できます。
1日5分を続けると、1週間で35分、30日で2時間30分、90日で7時間30分になります。私がこの5分に価値を感じるのは、合計時間に加えて、時間を自分の味方につけることができて、自分の変化に気づけるからです。昨日は答えを見ないと言えなかった「get back to you」が、今日は取引先の顔を思い浮かべたら、すっと口に出てきた。そういう一文が増えると、英語を使う楽しみも増えていきます。
今夜、歯を磨いたら、前回の授業やお手持ちの教材から「明日も覚えていたい」と思う一文を選んで、声に出してみてください。そして明日の朝、歯を磨いたあとに、同じ一文を見ずに言ってみる。忙しい日の英語学習は、そのくらい小さな約束から始めてみませんか?自分との小さな約束を守ことでしか、より自由でより豊かな将来は近づいきません。人生を今よりもエンジョイしている自分自身に出会うために、今を切に生きて、悔いを残さないようにしましょう!
Taka先生・根岸貴規