子育てが一段落したとき。
今の仕事を、この先も続けるか考えたとき。
「これから、どんな働き方をしよう」
「でも、私に何ができるんだろう」
そんなふうに、立ち止まることはありませんか。
長く働いてきた。家族のためにも動いてきた。
それでも、自分の強みを聞かれると、言葉が出てこない。
そんなときは、これまでの経験を具体的な行動に分けて振り返ってみてください。見慣れていた自分の中に、これからの仕事につながる手がかりが見つかるかもしれません。
1.人から、どんなことを頼まれてきましたか?
「私の得意なことは?」と考えても浮かばないときは、人から頼まれた場面を思い出してみましょう。
たとえば、
新しく入った人に、仕事の手順を説明する
困っている人の話を聞く
集まりの日程や役割を決める
わかりにくい内容を、整理して伝える
自分では「そのくらい、誰でもできる」と思うこともあるでしょう。
けれど、何度も頼まれていたなら、周りの人があなたの力を感じていた可能性があります。
ここで振り返りたいのは、役職や資格だけではありません。
「誰に、何を頼まれ、どう動いたか」
最近のことでも、以前の職場や子育て中のことでも構いません。まずは、思い出せる場面を3つ書いてみてください。
2.そのとき、どんな工夫をしていましたか?
頼まれたことを書けたら、次は「自分がどうやっていたか」を振り返ります。
たとえば、「後輩に仕事を教えていた」という経験。
その中にも、いろいろな行動があります。
相手がどこで困っているかを聞く。
一度に説明せず、順番に伝える。
難しい言葉を、身近な例に置き換える。
一人でできるようになるまで見守る。
こうして分けると、「教えていた」という一言では見えなかった強みが、具体的になってきます。
私自身、金融機関で30年働いた後、47歳で未経験からサロンを開業しました。
施術の技術は、新しく学ぶ必要がありました。一方で、人の話を聴くこと、相手に合わせて説明すること、状況を見ながら対応することには、それまでの仕事とのつながりがありました。
仕事の分野が変わっても、持っていける経験はあるのです。
「何をしていたか」に加えて、「何に気を配り、どう工夫していたか」まで書く。
それが、自分の経験をこれからどう使えるか考える手がかりになります。
3.これからも、続けたいことは何ですか?
経験を振り返るときは、もう一つ大切にしてほしいことがあります。
それは、「できることの中で、自分は何を続けたいか」です。
人に頼られるからと、いつも引き受けてきたこと。
上手にできるけれど、終わると疲れ切ってしまうこと。
そんな経験もあるかもしれません。
これからの働き方を考えるなら、自分の気持ちや暮らしの希望も一緒に確かめてみましょう。
どんなことをしていると、やりがいを感じるか
どんな相手と関わっていきたいか
仕事に、どれくらいの時間を使いたいか
家族との時間や、自分の時間をどう持ちたいか
同じ「人に説明する」という強みでも、職場で後輩を育てる、少人数に教える、一人ひとりの相談に応じるなど、活かし方はさまざまです。
自分の強みと、望む暮らし。その両方から考えることで、働き方の選択肢を絞りやすくなります。
まずは、一つの場面を書いてみる
今日、紙に書くなら、この3つから始めてみてください。
① 人から頼まれたこと
② そのとき、自分が工夫したこと
③ その経験の中で、これからも続けたいこと
すぐに仕事の名前まで決めなくても大丈夫です。
「私は、相手がわかるまで説明することを大切にしてきたんだ」
「誰かの話を聞いて、一緒に整理するのが好きなんだ」
そんなふうに、自分がしてきたことを言葉にするところから始められます。
これまで積み重ねてきた経験を、これからどこで、誰のために使いたいか。
「私にできること」を考える手がかりは、これまでの毎日の中にもあります。
講座では、この3つを一緒に掘り下げて、生年月日から見える強みとも重ねていきますね。