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本を読んでいるのに国語が苦手なのはなぜ?

本を読んでいるのに国語が苦手なのはなぜ?

「国語が苦手なのですが、もっと本を読んだほうがいいですか?」

保護者の方から、こうしたご質問をいただくことがあります。一方で、「本はよく読んでいるのに、国語のテストでは点数が取れない」というお悩みも少なくありません。

もちろん、読書と国語力は無関係ではありません。本を通して新しい言葉や表現に出会い、自分とは異なる考え方に触れることができます。私自身も読書が好きなので、子どもたちにも、本を読むことで世界が広がる楽しさを感じてほしいと思っています。

物語を楽しむことと、問いに答えること

ただ、物語を楽しむことと、設問に沿って根拠を探し、答えを組み立てることは同じではありません。

例えば、登場人物が泣いている場面で、「悲しかったのだろう」と想像しながら読み進めても、物語は楽しめます。しかし、「なぜ泣いたのですか」と問われたら、その前後の出来事や言葉を確かめ、涙の理由を説明する必要があります。悔しさや安心から流れた涙かもしれません。

国語の学習では、こうした「何となく分かった」を、本文の言葉に基づく理解へと深めていきます。誰が何をしたのか、気持ちはどう変わったのか、どの表現が手がかりになるのか。一つひとつ分析しながら、丁寧に読む習慣が大切です。

「もっと読みなさい」以外にできること

日常会話で日本語を使えることと、学習に必要な読み書きの力が十分に身についていることは、必ずしも同じではありません。文章の関係を捉え、理由を整理して説明する力は、意識的に練習することで伸ばしていけます。スポーツや楽器と同じように、国語にも実践を重ねる機会が必要なのです。

ご家庭では、問題を解いたあとに「どうしてそう思ったの?」「文章のどこから分かる?」と尋ねてみてください。うまく答えられなければ、一緒に本文へ戻り、手がかりを探すところからで大丈夫です。

ただし、自由に楽しんでいる読書を、毎回答えを求められる時間にする必要はありません。読書の楽しみは大切にしながら、学習の場で少しずつ練習していきましょう。

私の授業でも、設問の正誤だけでなく、「なぜその答えになったのか」という過程を大切にしています。一方的に解説するのではなく、対話を通して子ども自身が考え、言葉にする。その積み重ねを、一人ひとりに合わせて支えていきたいと考えています。

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この記事を書いた先生
佐嶋 美波 プラチナバッジ
国語専門プロ講師/日本語教師【カンボジア在住】
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佐嶋 美波