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感情労働で心を解放する|お客さまや患者さまに寄り添うために必要な3つの感情

感情労働で心を解放する|お客さまや患者さまに寄り添うために必要な3つの感情

はじめまして。Aru-surU(アルスル)と申します。

【「ある」を受け入れ、「する」で関わり、「あう」につながる】をキャッチコピーに、どんなお客さまの状態もありのまま受け入れ、自分の言動に自覚的に責任を持って関わることで、お客さまと心の通い合う誠実な対応をしたい、そしてそんな接遇を広めたいという願いを込めてAru-surUという名前にしました。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

さて、接遇研修で、以下のような言葉を耳にすることがあると思います。

「笑顔で接しましょう」

「明るく、感じのよい声で話しましょう」

「へりくだった言葉遣いで話しましょう」

もちろん、表情や声の調子、言葉遣いは大切です。私の講座でも必ず説明します。しかし、こうした技術を本当に自分のものにするために、考えておきたいことがあります。

それは、接遇とは、感情労働であるということです。

この考え方を理解すると、電話応対だけでなく、窓口対応や受付業務、医療現場での患者対応など、あらゆる接遇の質が大きく変わります。

今回は、電話応対から対面・医療接遇まで幅広く役立つ「感情労働」について解説します。

■そもそも「感情労働」とは?

アメリカの社会学者A・R・ホックシールドは「感情労働」を次のように定義しています。

感情労働:顧客などの満足を得るために自身の感情をコントロールし、常に模範的で適切な言葉・表情・態度で応対することを求められる労働のこと

電話応対はもちろんのこと、店舗での接客、オフィスの来客対応、そして患者様の不安や痛みに寄り添う医療現場での接遇も、まさにこの「感情労働」にあてはまります。

自分の素の感情をそのまま出すのではなく、相手に安心や満足を提供するプロフェッショナルとして「感情を適切に選択・表現する」ことが求められるため、意識していないと知らず知らずのうちに心をすり減らしてしまいがちです。

そのため、感情労働というと、あまり良いイメージがありません。しかし、考え方を変えてみれば、感情を仕事として使うなら、使う感情は限られていますから、そこに集中すればいいだけです。

■接遇に必要な感情は意外とシンプル

では、相手に接するとき、どのような気持ちを大切にすればよいのでしょうか。

私は、接遇の基本として、次の3つを意識することをおすすめしています。

① 感謝の気持ち(喜び)

まず必要なのは感謝です。

お客さまが来店してくださったこと。

患者さまが当院を選んでくださったこと。

お電話をくださったこと。

商品やサービスをご利用いただいていること。

これらを「どうせ自分の店やサービスではないし」「院長は喜ぶかもしれないが自分は仕事が増えるだけ」などと思ってしまうと、言葉や態度に表れてしまいます。

反対に、

「貴重なお時間を使ってくださっている」

「数ある選択肢の中から選んでくださった」

という事実を自分事として意識すれば、自然と感謝が生まれます。それを表現し伝えます。

感謝は、接遇の出発点です。

② お詫びの気持ち(残念・遺憾)

次に、お詫びです。

こちらの不手際で相手に迷惑をかけてしまったときはもちろん、待ち時間が長くなったときや、相手の希望に添えないときにも、状況に応じたお詫びや配慮の言葉が必要になります。

歯医者であれば、急な歯痛で予約をしたい患者さんに対して、単に「本日は予約がいっぱいです」と伝えるのと、「いつも当院で歯石除去をして◯◯さんの歯を診せていただいているので、こんなときこそぜひ当院で処置させていただきたいのですが、申し訳ありません」と伝えるのとでは、受け取る印象が違います。

ここで大切なのは、何でも自分の責任として謝ることではありません。

大切なのは、相手の期待を裏切ってしまったことに対する残念な気持ちや申し訳ない気持ちを持ち、それが相手に伝わることです。気持ちのこもったお詫びの言葉は、相手の気持ちを受け止め、関係を再び整えてくれます。

感謝の気持ちをしっかりと持っていれば、お詫びの気持ちも自然に湧き上がってきます。

③ 共感する気持ち

そして、もう一つ欠かせないのが共感です。

相手の立場や気持ちを想像し、理解しようとすることです。

お客さまが不安を感じているなら、その不安に寄り添う。

患者さまが心配されているなら、その心配に寄り添う。

不満や怒りを抱えている方であれば、その背景にある事情をも理解しようと努める。

共感がなければ、「誠に恐れ入りますが」という言葉も、何に対して恐れ入っているのかがわからない空虚な文字の読み上げにすぎません。反対に、共感があれば同じ言葉でも伝わり方は大きく変わります。

■「感情」を「ツール(手段)」として捉えると仕事が楽になる

もちろん人間ですから、さまざまな感情を抱くことがあります。

・イライラする

・面白くない

・飽きた

・面倒だ

・このひと嫌いだ

そうした感情を持つこと自体は自然なことですし、何を感じようと人は自由です。

ただ、それらを接遇の場面で表現する必要はありません。

私の考える感情労働とは、自然な感情を押さえつけることではなく、「どの感情を相手に届けるのかを選ぶこと」です。

「今は共感のスキルを使う場面だな」「まずはお詫びの感情を優先して伝えよう」というように、自分の対応を一段高い視点から客観的にコントロールできるようになると、ブラックボックスに見えていた対応の流れがクリアになります。

この視点を持てば、理不尽な言動に振り回されるストレスから解放され、主体的にサービスを提供し、自身のスキルを向上させていくことができます。

■まとめ|接遇の本質は自分の感情と向き合いながら、相手にとって適切な対応を選ぶことである

接遇や電話応対における「感情労働」は、我慢大会ではありません。使うべき感情を整理し、意識的に選択することで、相手との良好な関係を築きながら自分自身の心も守ることができます。日々の現場で、ぜひ「3つの感情」を意識してみてください。

■おわりに:あなたの現場・立場に合わせたスキルアップのヒント

私は、クレーム対応を含むコールセンター業務に18年間携わり、日々の受電管理業務に加え、電話応対研修や、オペレーターへの個別指導を数多く行ってきました。また、非対面の業務だけでなく、精神科のクリニックにて受付など対面の患者応対も経験してきました。対面の接遇と、非対面の接遇の両方を経験してきたからこそ、両方の共通点と違いを意識した講座を展開しています。

【電話応対のスキルを体系的に磨きたい方へ】

電話応対は好きだし得意だけれども、我流でやってきたので、これから先もっと上達するためにはどのようにスキルを磨いていったらいいか分からないという方にぜひ受けていただきたい講座が、「電話応対で学んだスキルを全部教えます!」です。

長年の現場経験で培った非言語・言語スキルの使い分けを体系的にお伝えします。

もちろん対面接客や、営業、そして1on1など部下とのコミュニケーションにも役立ちます。

【クリニックの院長先生・医療従事者・教育担当の方へ】

患者さんへの接遇を見直したい、スタッフの対応力を高めたい、スタッフによって患者対応にばらつきがある、接遇をどのように指導すればよいか悩んでいる。そのような課題をお持ちではありませんか。

クリニックのサービスレベルを決めるのは院長です。「【院長・教育担当向け】患者に寄り添うクリニックのための医療接遇研修」では、基本のサービスレベルを提示しますが、研修資料は、カスタマイズしてスタッフの皆さんに配布できるよう、PDFではなくパワーポイントのデータをご提供します。

貴院の医療接遇はどうあるべきなのかを考える材料とするための内容です。

研修会社の講師が行う研修とは一味違う、実際の医療現場を経験したコールセンター管理者の研修を、ぜひお試しください。

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この記事を書いた先生
Aru- surU プラチナバッジ
クレーム対応で培った敬語メソッドコミュニケーション
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Aru-surU(アルスル)先生と呼んでください。 私はコールセンターに18年勤め、二次対応やクレーム対応を行っていました。怒っていたお客さまが笑顔になりお礼を言ってもらえるこの仕事が好きでした。 また、電話応対研修では「今まで電話が嫌だったが、早くお客さまと話したくなった」…

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