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メールの「様」と「さま」、どちらが正しい? 実はそれ以上に大切なこと

メールの「様」と「さま」、どちらが正しい? 実はそれ以上に大切なこと

はじめまして。Aru-surU(アルスル)と申します。

敬語の根本にある言葉が「ある」と「する」なので、この2つをあわせて名前にしました。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

さて、ビジネスメールを作成しているとき、相手の名前の後に添える敬称で、ふと迷うことはありませんか?

「自分は『◯◯様』と書いているけれど、届いたメールには『◯◯さま』とひらがな表記になっているものもある」

「企業によっては、ひらがなの『さま』を推奨していると聞いたことがあるけれど、実際はどちらが正解なんだろう?」

このように疑問や不安を感じたことがあるビジネスパーソンは少なくありません。

今回は、迷いがちな「様」と「さま」の使い分けについて、表記の基準やビジネス現場での実践的なルールを整理して解説します。

■ 「さま」とひらがなで書くのはなぜ?

コールセンターで働いていた頃、「お客様」ではなく「お客さま」で統一する企業や、敬称として漢字の「様」を使わないよう指導する企業が多くありました。

その背景には、漢字の「様(さま)」は本来「様子(ようす)」などの意味で使われる字であり、敬称としての「さま」は、同じ音の漢字を当てたものにすぎない、という説明がありました。

ただし、この説明だけで「だから、ひらがなの『さま』が正しい」と結論づけることはできません。

■ 辞典によっても、考え方はさまざま

表記のよりどころとなる辞典でも、見解は分かれています。

  • 『標準用字用例辞典』(日本速記協会)では「様」

  • 『記者ハンドブック』(共同通信社)では「さま」

漢字を使うときの目安になる「常用漢字表」も、あくまで目安で、強制力はありません。ですので、世の中にひとつだけの正解があるわけではないのです。辞典も、版が変われば、内容も更新されます。このように専門の辞典であっても扱いが異なっており、企業の社内ルールや業界の文化によって使い分けが委ねられているのが現状です。

■ビジネスパーソンにおすすめの使い分けルール

迷ったときの道しるべは「敬意」

敬称は、相手を大切に思う気持ちを表すためのものです。その目的に立ち返り、「では、日々のメールではどう判断すればいいの?」とお悩みの方に向けて、現場でスムーズかつ相手に配慮できる使い分けのポイントを2つご紹介します。

① 社内方針・自社ルールがある場合はそれに従う

会社や部署で表記ルールやガイドラインが定められている場合は、まず自社の方針に倣うのが基本です。特にこちらから最初に送信するメールや公式文書では、自社の表記ルールを優先しましょう。自分の好みで表記を変えるよりも、組織として統一された文章を作ることが大切だからです。

ただし、もし社内でそのようなものがない場合、都度表記に迷い揺れるよりは、仮の自分ルールを決めてしまったほうがよいでしょう。

② 相手から返信が来たら、相手の表記に合わせる

では、相手から送られてきたメールの場合はどうでしょうか。明確な表記方針を持っていない企業であれば、「相手の書き方に合わせる」のがスマートです。

相手が「◯◯様」と書いていれば「様」を使い、「◯◯さま」と書いていれば「さま」と合わせます。相手の表現を尊重して表記をそろえること自体が、細やかな配慮と敬意の表れとなります。

※なお、手紙やハガキの封筒に宛名を書くような公的・礼儀的な場面では、現在でも漢字の「様」を用いるのが一般的です。

<まとめ>

  • こちらから最初に送るメールは、社内の表記方針に合わせる

  • 表記方針がない場合の返信は、相手の書き方に合わせる

  • 封筒やハガキの宛名は、漢字の「様」が一般的

■敬語が難しく感じる理由

いかがでしたか。

「様」と「さま」、どちらを使うかだけでもこんなに面倒くさいなら、敬語なんてとてもとてもと思われるかもしれませんね。

ただ、多くの方が敬語に苦手意識を持つのは、「覚えることが多いから」だけではありません。

ネットで調べると、Aサイトでは正しい、Bサイトでは間違い、Cサイトではケースによる、と、説明がばらばらなことも少なくありません。すると、「結局どうすればいいの?」となってしまいます。

実際、敬語には唯一絶対の答えがないケースもあります。

そんな敬語について考えるときには、もう一つ大切にしたい視点があります。

それは、敬語は、相手に敬意を伝えるために使う言葉であるということです。

例えば、文法的には正しい敬語を使っていても、相手の気持ちや状況を考えずに話せば、冷たい印象を与えることがあります。

反対に、言葉遣いが多少ぎこちなくても、相手を尊重しようとする気持ちが伝わることもあります。

もちろん、気持ちさえあれば言葉遣いはどうでもよい、ということではありません。

敬意を伝えたいと思うからこそ、その気持ちにふさわしい言葉を選べるようになることが大切なのです。

そのためには、決まり文句を覚えるだけでなく、敬語の仕組みや、言葉が相手にどのように伝わるのかを理解する必要があります。

だからこそ必要なのは、個々の表現を丸暗記することではなく、判断するための考え方を身につけることなのです。

■ 敬語は「正解探し」より、「考え方の軸」を持つこと

敬語や敬称の表記に迷うのは、あなたが「相手に失礼のないコミュニケーションを取りたい」という誠実な姿勢を持っているからです。

単にフレーズを丸暗記するのではなく、「なぜこの場面ではこの表記にするのか」「敬意を伝えるためにどう選択するか」という仕組みや背景を理解しておくと、毎回検索して確認する手間がなくなり、自信を持って文章を作成できるようになります。

今回ご紹介した「様」と「さま」の使い分けは、敬語のお悩み全体によく似ています。「これで合っているのかな」と正解を探し続けると、不安はなかなか消えません。けれど、「相手に敬意を伝えたい」という軸を持てば、自分で選ぶことができるようになります。

私の敬語講座では、こうした「考え方の軸」を、一緒に身につけていきます。「このメール、失礼になっていないかな」と、ちょっぴり不安になることのある方は、ぜひ気軽にのぞいてみてください。

■敬語に迷ったとき、気軽に相談できる場所はありますか?

私は、クレーム対応を含むコールセンター業務に18年間携わりました。適切な敬語はあるべき人間関係をすり合わせる機能を持ち、落ち着きを取り戻してもらい理性的に判断してもらうための一つの要素になる一方、間違って使えば感情を刺激しかえってクレームを大きくしかねません。

そんな敬語ですが、仕事の中で指導される機会はあっても、「なぜ、その言い方ではいけないのか」「では、どう言えばよいのか」と、納得できるまで質問できる機会は、意外と少ないのではないでしょうか。

インターネットで調べても、説明する人によって答えが違う。敬語の本を読んでも、自分の知りたいことが見つからない。

そんな経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。

私自身、かつては敬語について疑問を抱きながら、納得できる答えを見つけられずにいた一人です。

だからこそ、私の講座では、ただ正しいとされる言い方をお伝えするだけでなく、なぜその言い方になるのか、どのような場面で使うのかを理解していただくことを大切にしています。

敬語は、特別な才能がなければ使いこなせないものではありません。仕組みを理解すれば、これまで何となく使っていた言葉についても、自分で考え、判断できるようになります。

「この言い方で失礼にならないだろうか」

「上司やお客さまに、どう伝えればよいのだろう」

「敬語を使っているのに、なぜかしっくりこない」

そんな疑問をお持ちでしたら、一度、敬語の基本から学んでみませんか。講座では、一人ひとりの職場環境やお困りごとを伺い、なるべく事例に合わせて説明いたします。

敬語の疑問は、小さなことに見えて、日々のコミュニケーションや信頼関係に大きく関わっています。「こんなこと聞いていいのかな」という内容でも、どうぞお気軽にご相談ください。

お待ちしております。

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クレーム対応で培った敬語メソッドコミュニケーション
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Aru-surU(アルスル)先生と呼んでください。 私はコールセンターに18年勤め、二次対応やクレーム対応を行っていました。怒っていたお客さまが笑顔になりお礼を言ってもらえるこの仕事が好きでした。 また、電話応対研修では「今まで電話が嫌だったが、早くお客さまと話したくなった」…

Aru- surU