さつまいも、かぼちゃ、栗。秋になると、食べたくなりますよね〜

パンの具材としてもぴったりの食材。いざ混ぜて焼いてみると―
「具を混ぜ込むのが難しい」
「生地がムギュッとなっていた」
「翌日になったら、ベチャッとしていた」
こんなことも、もしかしたらあるかも…
具を入れるとなぜ膨らみにくくなるのか、
3つのルールと失敗しにくい具材を、順にご説明します!
なぜ、具を入れると膨らまないのか
具を入れないシンプルなパンよりも、
具材がが入っているパンの方が膨らみにくいのですが、
理由は3つあります。
1. グルテンの網目が切れる
パンがふくらむのは、グルテン(小麦のたんぱく質が水とこねられてできる網目)がガスを抱え込むからです。
そこに具が入ると、網目が物理的に分断されます。
網が切れれば、ガスは逃げていきます。
2. 具の重さで持ち上がらない
生地が持ち上げられる重さには限界があります。
入れすぎた分は、そのまま重りになります。
3. 具の水分が、あとから出てくる
蒸したさつまいもやかぼちゃ、一見水分が少ないように見えますが、
成形後、焼成中、生地の中でじわじわ水分を出します。
こねている最中はちょうどよかったのに、
徐々ににゆるんでくるのはこれが原因です。
ルール1:具は「粉の30%まで」
具をたっくさん入れたい!という気持ちもわかりますが、
具の重さは、粉の30%までに押さえておきましょう!
粉200g → 具は60gまで
粉250g → 具は75gまで
粉300g → 具は90gまで
初めて作るときは、
20%(粉250gなら50g)から始めるのがおすすめです。
「ちょっと少ないかな」くらいがちょうどよく焼き上がります。
(と言いつつ、私もたくさん入れちゃうんですけどね笑)
ルール2:混ぜるのは「こね上がってから」
生地に具を混ぜ込む場合は、粉の状態の時や、
こねはじめてすぐに入れないようにしてみてください。
最初から入れてしまうと、具が邪魔をしてグルテンがうまく育ちません。
土台ができないまま、網目を切ってしまうようなものです。
①まず生地だけでしっかりこねる
②こね上がってから具を加える
ホームベーカリーをお使いなら、具材
投入のブザーが鳴るタイミングで入れてくださいね!
ルール3:「水気を取る・水を減らす」
さつまいも・かぼちゃ・栗といった、蒸した具を使うときのコツです。
3つあります。
角切りにして、キッチンペーパーで水気を拭く。表面の水分を取るだけで、だいぶ違います
粗熱を完全に取る。温かいまま入れると、イーストが弱り、生地もだれます。急ぐなら冷蔵庫で冷やして
仕込み水を5〜10%減らす(粉250gなら、水を10〜15g控える)。足りなければ後から足せますが、入れすぎた水は取り出せません
なお、さつまいもは皮つきのまま角切りにすると、
形が崩れにくく、色もきれいに出ますよ!
失敗しやすい具、しにくい具
同じ「具」でも、難易度がまったく違います。
失敗しにくい……レーズン、クランベリー、くるみ、ごま
コツがいる……さつまいも、かぼちゃ、栗、甘納豆
かなり難しい……ツナマヨ、ジャム系、クリーム系(フィリング)
難易度を分けるのは、やはり水分。
具材を入れるパンに初めて挑戦するなら、レーズンやナッツ類からをおすすめします!
ちなみに、レーズンには油でコーティングされたもの(オイルコート)があと「ノンオイル」のものがあります。
ノンオイルの物はそのまま使えますが、オイルコートされたものは、
使う前に、ぬるま湯に5分ほど浸して、水気を拭きましょう。
このひと手間で、ふっくら仕上がります。
水分を気にせず秋らしさを出すなら、パウダー
「さつまいもやかぼちゃの色と香りがほしい。でも水分の調整は面倒」
そんなときの裏技が、野菜パウダーです。
かぼちゃパウダーや紫芋パウダーを、粉と一緒に混ぜるだけ。
水分がないので、沈みませんし、だれません。
目安は粉に対して5〜8%(粉250gなら12〜20g)
パウダーは水を吸うので、仕込み水を少し増やす(入れたパウダーと同じくらいの量)
生地全体がきれいに色づくので、見た目がぐっと秋らしくなります
ゴロゴロした食感もほしいときは、パウダーで色をつけて、角切りを少しだけ入れる。この組み合わせなら、具を減らしても満足感が出ます。