育児・しつけ・マナー コラム
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「勉強しなさい」と言う前に。スマホばかり、寝てばかりで勉強しない高校生に悩む保護者へ。やる気が見えない背景と、親ができる声かけ・学習サポートを解説。子どもの次の一歩を支えるための3つのお願い

「勉強しなさい」と言う前に。スマホばかり、寝てばかりで勉強しない高校生に悩む保護者へ。やる気が見えない背景と、親ができる声かけ・学習サポートを解説。子どもの次の一歩を支えるための3つのお願い

「高校生の子どもが、家に帰るとスマホを見て寝てばかり。勉強する気配がないとき、親はどう接すればよいのでしょうか?」

まず確かめたいのは、お子さんが今、何に困っているのかです。

勉強のやり方が分からないのか。目標が見つからないのか。それとも、心身が疲れていて、勉強に向かう余裕がないのか。

同じ「勉強しない」という姿でも、必要な支え方は変わります。

こんにちは。英語講師のTaka先生・根岸貴規です。私は日本国内で教科書の音読を中心に英語を身につけ、その英語を使って外資系投資銀行で約20年間働いてきました。英検1級・TOEIC980点を取得し、これまで累計14,000人以上の方に英語学習を指導してきました。ストアカでは、2022年から2025年まで4年連続で「最多受講者賞」を、2025年には「ストアカン・オブ・ザ・イヤー」をいただきました。

今回は、学習を支える立場から、お子さんのやる気が見えないときに、保護者の方に考えていただきたいことをお伝えします。

■ 背景を知る|「本当に、やる気がないのでしょうか?」

進学校に通っているのに、家では勉強しない。
部活を辞めてから、張り合いがなさそう。
テスト前になっても、寝てばかりいる。

そんな姿を見ると、心配になりますよね。

「せっかく頑張って高校に入ったのに」
「このままで大学受験に間に合うのだろうか」

つい強い言葉が出てしまう背景には、お子さんの将来を思う気持ちがあるのだと思います。

ただ、本人の話を聞く前に、「怠けている」と結論づけないでいただきたいのです。

例えば、次のような背景が考えられます。

① 学校生活や人間関係で疲れている

授業、友人関係、先生とのやり取りなどで、本人なりに気を張っているのかもしれません。

② 部活を辞めて、生活の張り合いを失っている

打ち込むものや仲間と過ごす時間がなくなり、放課後をどう使えばよいのか、まだ見つかっていない可能性があります。

③ 授業についていけず、何から手をつければよいか分からない

教科書を開いても分からない。問題集を解いても間違える。それが続けば、机に向かうこと自体がつらくなる場合もあります。

④ 進学する目的や、興味のある分野が見つかっていない

「大学には行ったほうがいい」と言われても、自分にとっての意味をまだ見いだせていないのかもしれません。

⑤ 睡眠や体調の問題を抱えている

強い眠気やだるさなど、本人の気持ちだけでは対処できない問題がある可能性もあります。

これらは、あくまで考えられる背景の一例です。複数が重なっていることもあり、外から見た様子だけで原因は決められません。

■ ステップ1|「進路の結論を急いでいませんか?」

「大学に行く気がないなら、就職しなさい」

そう言いたくなる気持ちは分かります。ただ、この言葉が本人にどう届くかは、一度考えたいところです。

まだ自分でも気持ちを整理できていないときに結論を迫られると、困っていることを話しにくくなるかもしれません。

また、就職は大切な進路の一つです。勉強しないことへの罰のような伝え方は避けたいですね。

まずは、進路を問い詰めるやり取りをいったん休み、今の様子を聞くところから始めてみてください。

「最近、疲れているように見えるけれど、体の調子はどう?」

「学校で、しんどいと感じることはある?」

「何か手伝えることがあれば、教えてね」

すぐに答えが返ってこなくても、問いを重ねる必要はありません。

「話したくなったら、聞かせてね」

そう伝えて、話せる機会を残しておきましょう。

なお、出願や学校への提出物など、期限のある手続きは別です。必要な期限は学校と確認し、本人の状態に合わせて一つずつ相談してください。

■ ステップ2|「安心して過ごし、休める状態でしょうか?」

元気がないときは、勉強量を増やす話の前に、日々の過ごしやすさを確認したいところです。

食事は取れているか。
夜は眠れているか。
学校でつらいことが起きていないか。
家で落ち着いて過ごせる時間があるか。

家庭でできることは、大きなことでなくてもかまいません。

好きな食事を一緒に食べる。
本人が話したい話題に耳を傾ける。
気が向いたら、短い散歩に誘ってみる。
学校での困りごとがあれば、誰に相談するか一緒に考える。

その際、「ここまでしてあげたのだから、そろそろ勉強してほしい」という取引にしないことが大切だと私は考えています。

もちろん、本人の希望を何でもかなえるという意味ではありません。家庭でできる範囲を伝えながら、困ったときに相談できる関係を大切にしてください。

そして、保護者の方だけで抱え込まないでください。

寝すぎる、強い疲れが続く、食欲が大きく変わる、学校に行くことが難しくなるなど、以前と違う状態が続くときは、勉強の問題だけとして扱わず、早めに相談しましょう。こうした変化だけで、うつ病などと判断することはできません。

学校の養護教諭やスクールカウンセラー、かかりつけ医などに、気になっている様子を伝えてください。本人が話しにくそうであれば、まず保護者から相談する方法もあります。

■ ステップ3|「目標を、今日できる行動につなげていますか?」

本人に少し余裕が出て、進路や勉強について話せるようになったら、興味のあることを一緒に探してみましょう。

最初から大学名を決める必要はありません。

「どんなことを学んでみたい?」

「少しでも面白そうだと思う仕事はある?」

「大学生活で、やってみたいことはある?」

本人が興味を持てば、学部の紹介を見たり、オープンキャンパスに参加したりするのも一つの方法です。大学以外の学び方や就職も含めて、選択肢を知る機会にしてみてください。

ただ、行きたい大学が決まったからといって、すぐに勉強が進むとは限りません。

目標ができても、「今の自分は何から始めればよいのか」が分からず、止まってしまうことがあるからです。

ここは、英語講師として特にお伝えしたいところです。

例えば、英語が苦手なお子さんに「毎日1時間勉強しよう」と言っても、その1時間で何をするのかが分からなければ、取りかかりにくいですよね。

まずは本人と相談して、取り組む内容を小さく、具体的に決めます。

・英単語10個の意味を確認する。

・意味の分かる短い英文を、3回音読する。

・間違えた問題を1問だけ、解説を見ながら確認する。

これは、その日の取り組みを始めるための例です。受験に必要な学習量が、これだけで足りるという意味ではありません。

取り組める状態になったら、短い課題から始め、無理なく続けられるかを確かめながら量を増やしていきます。

高校の教材が難しすぎるなら、中学英語まで戻って確認することも選択肢です。今つまずいている箇所を見つけるために、学校の先生や講師の力を借りてもよいでしょう。

私は英語学習で、「分かる」「できる」「忘れない」の3段階を大切にしています。

説明を読んで分かる。

自分で答えたり、声に出したりして、できるようにする。

その後も繰り返し、忘れないようにする。

お子さんが今、どこで止まっているのか。その場所が分かれば、次に取り組む課題を具体的にできます。

取り組めた日は、「たったそれだけ?」と量を比べる前に、「今日は10個確認できたね」と、できたことをそのまま伝えてみてください。

■ 今日の声かけ|「勉強以外の話をする時間はありますか?」

お子さんの将来を考えるほど、親は焦ります。

受験までの時間も気になる。周りの子の様子も気になる。「このままで大丈夫なの?」と言いたくなる日もあると思います。

そんなときは、今日のお子さんの様子を、もう一度見てみてください。

今必要なのは、休息でしょうか。
困りごとを話す時間でしょうか。
それとも、勉強の最初の一問を一緒に決めることでしょうか。

まずは今日、勉強の成果を確かめるためではなく、お子さん自身を知るための会話を一つ、してみませんか。

「最近、どんなことが気になっている?」

すぐに答えが出なくてもかまいません。話を聞き、必要なら周囲に相談し、学習に取り組める段階で小さな課題を一緒に決める。その順番を大切にしていただければと思います。

参考資料

厚生労働省「家族で子どもと向きあうポイント」

厚生労働省「こころのSOSサインに気づく」

1人でも多くの英語学習者のお役に立てるような情報を発信しています。英語をもっと頑張りたい方、頑張っているのになかなか続かない方は、ぜひ他の投稿も参考にしてみてください。

根岸貴規

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Taka先生 根岸貴規