「昨日覚えたはずなのに、もう忘れている」
「何度確認しても覚えられない。自分には向いていないのかな?」
そんなとき、単語帳を開いたまま、考え込んでしまうことはありませんか?
英単語の学習で見直してほしいのは、忘れたあとにどうするかです。
「また忘れた」と自分を責めている間は、次に進めません。そこで答えを確認し、もう一度思い出す練習に戻る。この切り替えを大切にしてほしいと思っています。
こんにちは。英語講師のTaka先生・根岸貴規です。私は日本国内で教科書の音読を中心に英語を身につけ、その英語を使って外資系投資銀行で約20年間働いてきました。英検1級・TOEIC980点を取得し、これまで累計14,000人以上の方に英語学習を指導してきました。ストアカでは、2022年から2025年まで4年連続で「最多受講者賞」を、2025年には「ストアカン・オブ・ザ・イヤー」をいただきました。
語彙を増やすことは、英語力を伸ばすうえで欠かせません。読む文章や話す内容が抽象的・専門的になるほど、必要な単語も増えていきます。
だからこそ、単語を忘れるたびに立ち止まっていては、学習が苦しくなってしまいます。
■ 忘れたことで、自分の能力を決めつけない
一度で覚えられる単語もあれば、何度確認しても出てこない単語もあります。昨日は答えられたのに、今日は思い出せないこともあるでしょう。
それだけで、「記憶力が悪い」「英語に向いていない」と結論づける必要はありません。
覚える。時間がたつ。忘れていたら確認する。そして、もう一度思い出してみる。
最初から、この繰り返しをする必要があると思って毎日継続的に取り組んでください。
忘れてがっかりするのは自然なことです。落ち込まないように気持ちを抑え込む必要もありません。ただ、そこで継続を止めないこと。「この単語は、もう一度確認しよう」と、次に進んでください。
「覚えられなかった」という結果は、反復する単語が分かったということでもあります。
■ 「見る回数」と「思い出す回数」は違います
単語帳を開き、英単語と日本語訳を見て「なるほど」と確認する。これは、意味を知るために必要な作業です。
ただ、訳を見て分かることと、訳を隠して自分で答えられることは同じではありません。
ここで増やしてほしいのが、「思い出そうとする回数」です。
英単語を見たら、日本語訳を隠して意味を言う。出てこなければ答えを確認し、再び隠して言ってみる。少し時間を空けて、もう一度試す。
このように、自分で答えるところまで取り組んでください。
なお、想起とは、覚えたことを思い出すことです。単語を眺めたり、答えを読んだりするだけでは、想起にはなりません。
いつも同じ順番なら答えられる方は、順番を変えて確認してみましょう。単語の位置を頼りにせず、意味を取り出せるかを確かめられます。
■ 覚えられないと悩む前に、何回取り組んだかを確認する
「覚えられない」と感じたら、その単語を今日何回確認し、何回自分で答えようとしたか、振り返ってみてください。
一日に2〜3回見ただけであれば、全然反復が足りていません。
私がまず目安としてお伝えしているのは、覚えたい単語に最低一日10回以上取り組むことです。
ただし、10回なら必ず覚えられる、という意味ではありません。必要な回数は、単語やその方の状態によって違います。回数を積んだうえで、答えを隠して言えるか、翌日にも思い出せるかを確かめます。
一度に長く取り組もうとせず、歯磨きの後、食後、入浴の前後など、どんなに忙しくても必ず毎日やることの前後の5分間だけ確認する時間をとるようにしてみてください。
すぐに答えられる単語と、迷う単語を分け、迷う単語に触れる機会を増やす。覚えた単語も1日1回は確認する。こうして、限られた時間の中で反復を重ねていきます。
■ 繰り返しても覚えにくい単語は、覚え方も見直す
回数を増やしても覚えにくい単語があれば、手がかりを変えてみてください。
・音声を聞き、発音しながら確認する。
・例文を読み、どんな場面で使う単語なのかをつかむ。
・自分のことを表す短い英文を作り、実際に使う。
・似ている単語と混同しているなら、違いを確かめる。
意味が曖昧なままでは、何度見ても迷います。発音が分からないために、文字の並びとしてしか捉えられていない場合もあります。
回数を記録しながら、どこで迷っているかも確かめる。これが、次の反復を決める手がかりになります。
■ 大切な時間を、成果につながる時間にしてほしい
私が英語を教えるときに大切にしていることの一つが、「時短」です。
何度も繰り返す練習には、時間が必要です。その時間を確保するためにも、何をすればよいか迷う時間や、自分の課題に合わない勉強を続ける時間を減らしたいと思っています。
「単語が覚えられない」という悩みも、時間がないのか、反復が足りないのか、覚えた意味が曖昧なのか、答えを見たまま確認しているだけなのかによって、次にすることが変わります。
一人では気づきにくいところを一緒に確かめ、何を、どのように、どのくらい反復するかを具体的にする。私は、そのために自分の経験と知識を役立てたいと考えています。
英語学習に使える時間は、誰にとっても限られています。せっかくつくった時間を、悩んだまま過ごしてほしくありません。
効率よく学び、英語でできることを増やす。そして、仕事や家族との時間、ご自身がやりたいことにより多くの時間を使えるようになってほしい。それが、私の考える「時短」の目的です。無駄な勉強時間を1秒でも減らして、それ以外のプライベートの時間をより増やして充実させて欲しいのです。
覚えられない自分を責める時間を、何度も反復する時間に変えていきましょう。
1人でも多くの英語学習者のお役に立てるような情報を発信しています。英語をもっと頑張りたい方、頑張っているのになかなか続かない方は、ぜひ他の投稿も参考にしてみてください。
根岸貴規