こんにちは。
英語講師のTaka先生・根岸貴規です。外資系投資銀行で約20年働き、英検1級・TOEIC980点を取得しました。これまでに14,000人以上の方の英語学習をお手伝いしてきました。
駅で “Does this train stop at Ueno?” と聞かれたとします。文字なら「この電車は上野に止まりますか?」と分かるのに、耳で聞くと聞き取れない。あるいは、質問は分かったのに、とっさに返事が出てこない。どちらも「英語が苦手」と言いたくなる場面ですが、明日やってみるとよい練習は、それぞれ違います。
私が授業で「英語が苦手なんです」と相談されたときに伺いたいのは、最後にどんな場面で困ったか、ということです。学生時代から英語に自信がない方も、勉強を再開するたびに教材選びで迷う方も、ご自身の経験を一つ思い浮かべながら読んでみてください。
原因が知識不足、練習不足、心理的な壁のどれかを考え、今週の課題を一つ選んで小さな「できた」を記録しましょう。
あなたに当てはまるのはどれ? 「英語が苦手だという人」の7つのつまずき
① 知らない単語が多く、最初の一文で止まる
目的とレベルに合った単語帳を一冊選び、繰り返せる範囲に絞りましょう。昨日見た単語を今日忘れていても、その場で意味を確かめて次へ進みます。私が勧める目安は、英単語を見て1秒ほどで意味が浮かぶこと。何度も出会って思い出す時間が短くなれば、読むときにも聞くときにも、文の続きを追いやすくなります。
② 単語は知っているのに、一文の意味がつかめない
たとえば “The train to Ueno stops here.” の動詞はどれでしょう。骨組みは “The train stops here.”(電車はここに止まります)で、“to Ueno” はどの電車かを説明しています。知っている単語をつないでも意味が曖昧なときは、まず主語と動詞を探してみてください。中学英文法を学び直すときも、「この言葉はどこを説明しているのか」と一文の中で確かめると、語順に納得できます。
③ 読めるけれど、時間がかかる
時間をかければ読める方は、すでに持っている知識を使う速さに目を向けてみましょう。短い英文を選び、一文ずつ意味と組み立てを確かめます。そのあと、同じ英文を繰り返し音読します。“The train to Ueno” と読んだところで上野行きの電車が頭に浮かべば、文末から日本語に訳し直す手間が一つ減ります。
④ 文字なら分かるのに、音声に追いつけない
聞き取れなかった一文だけ、音声を止めて台本を開いてみてください。知らない単語があれば、意味と発音を一緒に確認します。知っている単語なら、想像していた音と実際の音、前後の単語とのつながりを聞き比べ、自分でもまねしてみましょう。一語ずつは聞こえても意味を取るのが間に合わない方には、内容を理解した英文を見ながら、音声に声を重ねて読む練習が向いています。
⑤ 読めば分かるのに、言いたいことを話せない・書けない
まず、言いたいことを短い日本語にしてみましょう。「週末は久しぶりに友人と上野まで出かけました」を一息で英語にするのが難しければ、「土曜日に上野へ行きました」からで十分です。“I went to Ueno on Saturday.” と書いて声に出し、もう少し伝えたければ “I went with a friend.” と続けます。中学英語でも、自分で言えることが少しずつ増えていきます。
⑥ 間違えるのが怖くて、言葉が出ない
頭の中では答えが浮かんでいるのに、人前に出ると「この発音で大丈夫かな」とためらう。そんな方は、一人で声に出す、短い返事を紙に書く、安心して話せる相手にその一文を使ってみる、という順番で試してみてください。言い間違えたら、その一か所だけを何度も1人で言い直してみましょう。それが次の練習になります。
⑦ 学生時代の失敗を思い出して、教材を開くのがつらい
単語テストで何度も失点したことや、授業で答えに詰まった記憶は、大人になっても残るものです。当時は疑問を聞けないまま、次の単元に進んだのかもしれません。今なら、自分が分かるところまで戻れます。たとえば一般動詞の疑問文で迷ったら、いったん普通の文に戻し、どこがどう変わるのかを一組だけ比べてみてください。自分のペースで確かめられるのは、大人の学び直しのよいところです。
Taka先生・根岸貴規