「神社とお寺は、何が違うの?」と聞かれたら、英語でどう答えますか?
Shrines are Shinto. Temples are Buddhist.
「神社は神道の施設です。お寺は仏教の施設です」
まず伝えたいのは、もとになる信仰の違いです。建物の形や歴史まで一度に説明しようとせず、この二文から始めてみましょう。
shrine は「神社」、temple は「お寺」です。
そのあとに「入口の門も違うの?」「お寺でも手をたたくの?」と聞かれたら、目の前にあるものや、これから行うことを説明していきます。
今回は、外国の方と神社やお寺を訪れるときに使える英語をご紹介します。参拝の作法を伝えるだけでなく、撮影してよいかを確認したり、自分の家の近くにある神社を紹介したりする表現も練習してみてください。
こんにちは。英語講師のTaka先生・根岸貴規です。私は日本国内で教科書の音読を中心に英語を身につけ、その英語を使って外資系投資銀行で約20年間働いてきました。英検1級・TOEIC980点を取得し、これまで累計14,000人以上の方に英語学習を指導してきました。ストアカでは、2022年から2025年まで4年連続で「最多受講者賞」を、2025年には「ストアカン・オブ・ザ・イヤー」をいただきました。
■ 信仰の違い|「神道と仏教は、同じものなの?」
神社では神道の神様をおまつりしています。お寺は仏教の信仰の場であり、仏様をおまつりし、僧侶が教えを学んだり、修行したりする場所でもあります。
「神道」「仏教」という名前だけでは分からない相手には、それぞれに短い説明を添えましょう。
① 神道(Shinto)
Shinto is a traditional Japanese religion.
「神道は、日本の伝統的な宗教です」
religion は「宗教」、traditional は「伝統的な」です。
神道は、日本で受け継がれてきた神様への信仰です。山や森などの自然を敬う信仰とも深く関わっています。
② 仏教(Buddhism)
Buddhism is based on the teachings of the Buddha.
「仏教は、お釈迦様の教えに基づいています」
be based on ... は「〜に基づいている」、teachings は「教え」です。
Buddhism は「仏教」という宗教の名前です。一方、Buddhist temple の Buddhist は「仏教の」という意味で、後ろの temple を説明しています。
神社は Shinto shrine、お寺は Buddhist temple。この組み合わせで覚えておくと、建物と信仰を結びつけて説明できます。
■ 入口の違い|「あの門を見れば、神社かお寺か分かるの?」
神社の入口でよく目にするのが鳥居です。鳥居は、神聖な場所との境界を示しています。
お寺には山門と呼ばれる門があり、大きな屋根や仁王像が見られるところもあります。
① 鳥居(torii gate)
相手 What is that gate called?
「あの門は何というんですか?」
あなた It’s called a torii. It marks the entrance to a sacred area.
「鳥居といいます。神聖な場所への入口を示しています」
この marks は「示す」という意味です。sacred は「神聖な」を表します。
It’s called ... は、「〜と呼ばれています」という形です。鳥居に限らず、日本語の名前を紹介するときに使えます。
② 山門(temple gate)
This is the temple’s main gate. It’s called a sanmon.
「これはお寺の正面の門です。山門といいます」
main gate は「正面の門、主要な門」です。目の前の門を指しながら、その役割と日本語の名前を伝えてみてください。
ただ、鳥居を見つけたからといって、その敷地全体が神社とは限りません。お寺の境内に神社がある場合もあります。
相手 Why is there a shrine inside the temple grounds?
「どうして、お寺の境内に神社があるんですか?」
あなた Shinto and Buddhism have a long history together in Japan.
「日本では、神道と仏教は長い歴史の中で関わり合ってきました」
grounds は、ここでは「敷地、境内」という意味です。
お寺の中に鳥居を見つけたら、神道と仏教が結びついて信仰されてきた歴史にも触れてみてください。
■ 手水|「お参りする前に、なぜ手を洗うの?」
参拝前に手や口を清める場所を、手水舎といいます。神社だけでなく、お寺にも設けられていることがあります。
相手 Why do people wash their hands here?
「どうして、ここで手を洗うんですか?」
あなた It’s a way to purify the body and mind before praying.
「お祈りする前に、心と体を清めるためです」
purify は「清める」という意味です。手水には、水を使って心身を清めてからお参りする意味があります。
before praying は「お祈りする前に」です。ここでの before は前置詞なので、その後の動詞は praying という形になります。
柄杓を使って口をすすぐときは、直接口をつけず、手に水を受けます。
Pour a little water into your hand to rinse your mouth. Don’t put your mouth on the ladle.
「手に少し水を受けて、口をすすぎます。柄杓に直接口をつけないでください」
ladle は「柄杓」、rinse は「すすぐ」です。
案内するときは、相手が次に何をすればよいか分かるよう、動作を区切って伝えましょう。手水舎の設備は場所によって異なるため、現地の案内に合わせてください。
参考:神社本庁「参拝方法」
■ お参りの違い|「お寺でも、手をたたくの?」
神社とお寺を続けて訪れるなら、参拝方法の違いも伝えておきたいところです。
神社でのお参りは、一般に「二拝二拍手一拝」が基本です。異なる作法の神社もあるので、その場合は現地の案内に従います。
① 神社でのお参り
相手 How do I pray at a shrine?
「神社では、どうやってお参りするんですか?」
あなた Usually, you bow twice, clap twice, and pray. Then you bow once more.
「一般には、二回お辞儀をして、二回手をたたき、お祈りします。それから、もう一度お辞儀をします」
bow は「お辞儀をする」、clap は「手をたたく」です。
twice は「二回」、once more は「もう一度」。Then は「それから」という意味で、次の動作につなげています。
この英文は、お辞儀や手をたたく動作を思い浮かべながら音読してみてください。
② お寺でのお参り
相手 Do I clap my hands here, too?
「ここでも手をたたくんですか?」
あなた No. At a temple, put your palms together and pray quietly.
「いいえ。お寺では、手のひらを合わせて静かにお祈りします」
お寺では、一般に手を打たず、合掌してお参りします。細かな作法には、宗派やお寺による違いがあります。
palms は「手のひら」です。「合掌する」の英訳に迷ったときも、put your palms together と動作を説明すれば伝わります。
作法を知りたい方には、ゆっくり手本を見せながら話してみましょう。参拝するか、見学するかは、相手の考えを尊重してください。
■ お祈りの内容|「みんな、どんなことを願っているの?」
お参りしている人を見て、何を祈っているのか気になる方もいるでしょう。
相手 What do people pray for?
「人々は、どんなことをお祈りしているんですか?」
あなた It depends on the person. Some pray for their families’ health.
「人によります。家族の健康を祈る人もいます」
It depends on ... は「〜によります」です。
健康や安全を願うこともあれば、日々の感謝を伝えることもあります。全員が同じ願い事をしているわけではないので、Some ...(〜する人もいます)と説明しています。
People also visit to give thanks.
「感謝を伝えるために訪れる人もいます」
pray for ... は「〜を祈る」、give thanks は「感謝する」です。お願い事だけでなく、お礼を伝えるためのお参りもあると紹介できます。
例えば、七五三では、子どもの成長に感謝し、これからの健康を願って神社を訪れる家族がいます。
着物姿の子どもを見かけたときに使える表現は、七五三のお祝いの年齢・千歳あめ・神社に行く理由を英語で伝える記事でも紹介しています。
「神社はどんな場所か」という説明から、「今日は何のお祝いをしているのか」という話へ進めると、目の前の様子に合わせた案内になりますね。
■ 見学するとき|「ここで写真を撮ってもいいの?」
神社やお寺では、境内で撮影できても、建物の中や仏像の撮影は禁止されていることがあります。
相手 Can I take photos here?
「ここで写真を撮ってもいいですか?」
あなた Let’s check the signs first.
「まず、案内表示を確認しましょう」
Let’s check ... は、「一緒に確かめましょう」という表現です。撮影できるか分からないときには、このひと言で確認できます。
撮影禁止の場所だと分かったら、次のように説明しましょう。
Photography isn’t allowed inside this building.
「この建物の中では、写真撮影はできません」
be allowed は「許可されている」、isn’t allowed は「許可されていない」です。
また、建物に入る際に靴を脱ぐ場所では、こう案内できます。
Please take off your shoes before entering.
「入る前に、靴を脱いでください」
take off は「脱ぐ」です。ここでも、before の後は entering という形になっています。
靴を脱ぐ場所や撮影できる範囲は、入口の表示などで確かめてください。参拝している方の前をふさがず、静かに見学することも大切です。
■ 身近な場所から|「家の近くにも、神社があります」
神社とお寺の違いを説明したあとは、自分の身近な場所について話してみましょう。
家の近くに神社がある方なら、次の一文が使えます。
There’s a small shrine near my home.
「私の家の近くに、小さな神社があります」
お寺なら、shrine を temple に変えます。
There’s a temple near my home.
「私の家の近くに、お寺があります」
There’s ... は「〜があります」、near my home は「家の近くに」です。神社やお寺に限らず、公園やお店の紹介にも使えます。
その場所の静かな雰囲気が好きなら、理由も添えてみてください。
I like it because it’s quiet.
「静かなので、気に入っています」
日本のことを説明したあとには、相手の国の習慣も尋ねてみましょう。
Do people take off their shoes at religious sites in your country?
「あなたの国では、宗教施設で靴を脱ぐことがありますか?」
religious sites は「宗教施設、宗教に関わる場所」です。
答えを聞いて、「どんな場所で脱ぐのか」「ほかにどんな習慣があるのか」と、気になったことを尋ねてみてください。日本の習慣を紹介することが、相手の文化を知るきっかけにもなります。
■ 今日の5分|一つの質問に、英文を見ずに答えてみる
この記事の中から、答えられるようになりたい質問を一つ選んでください。
「神社とお寺は、何が違うの?」
「なぜ、ここで手を洗うの?」
「お寺でも手をたたくの?」
最初の1分で、英語と和訳を照らし合わせます。次の2分は、意味や動作を思い浮かべながら音読してください。
そのあと、英文を隠し、質問だけを見て答えてみましょう。止まったところがあれば、残りの時間で表現を確認し、もう一度言ってみます。
例えば、「お寺では、どうお参りするの?」と聞かれたつもりで、次の一文を練習します。
Put your palms together and pray quietly.
「手のひらを合わせて、静かにお祈りします」
私は、まずは目の前の相手の疑問に、一つ答えられることが大切だと思っています。
神社やお寺について知っていることを、短い英語にして声に出す。次に訪れたときには、鳥居や手水舎を見ながら、今日練習した表現を思い出してみてください。
根岸貴規
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