いつから、人の顔色を気にするようになったんだろう?
子どもの頃の私は、やりたいことを素直に楽しみ、
自分を自由に表現する子でした。
好きな音楽に合わせて踊ったり、友達と夢中になって遊んだり。
周りからどう思われるかなんて、あまり考えていませんでした。
ところが、成長する中で人間関係に傷つく経験をし、
少しずつ自分を変えていくようになりました。
「こんなことを言ったら、嫌われるかもしれない」
「自分の意見を言って、また傷つくのは怖い」
「人にバカにされたくない」
いつしか、相手の表情や機嫌を気にするようになり、
本当の気持ちを隠すことが当たり前になっていたんです。
そして、自分を守るために、必要以上に強がったり、
怒っているように振る舞ったり。
本来の自分とは違う姿を、いつの間にか作り上げていました。
でも、どんなに強がっても、心の奥にある怖さがなくなるわけではありませんでした。
「私はどうしたい?」より「どう思われる?」が先だった
大人になってからも、人の顔色をうかがう習慣は続きました。
相手が不機嫌そうにしていると、
「私、何かしたかな?」
誰かに意見を求められても、
「こう答えたら、どう思われるだろう?」
そんなことを無意識に考えていました。
周りの空気を読むことが、当たり前になっていたんです。
本当は違うと思っていても、相手に合わせる。
自分の希望よりも、周囲の期待を優先する。
それを繰り返すうちに、自分が何を望んでいるのかさえ、
わからなくなっていました。
でも、あるとき思ったんです。
「私は、なんのために生まれて来たんだろう?」
自分の人生を、自分で選んでもいい
人生の転機を迎えたとき、私はこれまでの生き方を見つめ直すようになりました。
人にどう思われるか。
誰かをがっかりさせないか。
そんなことばかり考えてきたけれど、
「本当の私は、どうしたい?」
そう自分に問いかけてみたんです。
すると、ずっと心の奥にしまっていた自分の希望が、少しずつ見えてきました。
そして、自分の気持ちを信じて行動することを選びました。
もちろん、迷いや罪悪感がなかったわけではありません。
自分の希望を優先することで、周りに申し訳ないと感じることもありました。
それでも、
「自分が心地よく毎日を過ごすには、何を大切にしたい?」
「自分が選んだ道を信じてみよう」
そう思いながら、一歩ずつ進んできました。
自分の気持ちを大切にして行動してみると、応援してくれる人との出会いや、
思いがけない展開もありました。
自分の本音を認めることが、行動するための力になる。
私は、そのことを自分の経験から感じています。
怒りの奥に隠れていた、本当の気持ち
もう一つ、私の考え方が大きく変わったきっかけがあります。
それは、自分の「怒り」という感情に向き合うようになったことです。
以前の私は、誰かの言動に腹を立てることがよくありました。
自分の考えを理解してもらえなかったり、理不尽だと感じることがあったりすると、
怒りが湧いてくる。
そんな自分も、あまり好きではありませんでした。
でも、心理学やアンガーマネジメントを学ぶ中で、怒りの奥には
別の感情が隠れていることがあると知りました。
そこで、日常生活の中で少しずつ実践してみることにしたんです。
まずは、深呼吸。
そして、相手の言動を少し離れたところから眺めるようにしてみました。
「この人は、今怒っているんだな」
「でも、その感情は私のものではないよね」
次に、自分自身に問いかけます。
「私は、何がそんなに嫌だったんだろう?」
すると、怒りの奥には、
「自分を理解してもらえなくて悲しかった」
「自分を雑に扱われたようで傷ついた」
そんな気持ちがあることに気づいたんです。
怒りを無理に抑え込むのではなく、その奥にある自分の気持ちを理解してあげる。
それを繰り返すうちに、少しずつ怒りとの付き合い方が変わっていきました。
今でも、人の顔色は気になります
ここまで読んで、「今はもう、人の顔色が気にならなくなったの?」と
思われるかもしれません。
実は、今でも気になります。
周りの空気も読んでしまいます。
でも、以前と大きく違うことがあります。
それは、そんな自分を否定しなくなったこと。
「これも私の持ち味の一つなんだな」
そう受け止められるようになりました。
そして、誰かの言葉が気になったときには、自分自身に問いかけます。
「これは私の問題? それとも相手の問題?」
「私は、あの言葉のどこに引っかかったんだろう?」
「そうか。私はあの言葉をこう受け取ったから、悲しかったんだね」
そんなふうに、自分の感情を一つずつ整理して、
自分自身に寄り添うようにしています。
相手の感情は相手のもの。
私の感情は私のもの。
相手がどう感じるかまで、すべて背負わなくてもいいんですよね。
今でも感情が揺さぶられることはあります。
でも、そんな時、自分を責めるのではなく、自分の気持ちを
理解してあげられるようになりました。
それが、私にとって大きな変化です。
本来の自分に還るということ
問いかけてみてください。
「私は今、誰の気持ちを優先しているだろう?」
「本当の私は、どうしたい?」
すぐに答えが見つからなくても大丈夫。
まずは、今の自分が何を感じているのかに気づくことから始めてみませんか。
本来の自分に還るとは、別の誰かになることではなく、
自分自身の気持ちを大切にできるようになること。
私は、そう思っています。