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部下の相談に、つい解決策を言っていませんか?|「聴く上司」になる3つの返し方

部下の相談に、つい解決策を言っていませんか?|「聴く上司」になる3つの返し方

部下から相談を受けたとき、話を最後まで聴く前に「じゃあ、こうしたら?」と返していませんか?

相手のためを思っての一言ですし、早く解決してあげたいという気持ちも自然なことです。
でも、その一言が「この人に話しても、結局アドバイスされるだけ」と思わせてしまうことがあります。

今回は、よくある場面を例に、相手が安心して話せる返し方を3つ紹介します。

よくあるNG例

部下「A社の件、なかなか返事がもらえなくて……」
上司「じゃあ、もう一回電話してみたら?」
部下「はい……」
上司「というか、もっと早く相談してくれればよかったのに」

上司としては、解決策を示して、次からの注意も伝えたつもりです。
でも部下の側から見ると、困っている気持ちは受け取ってもらえないまま、指示と注意だけが返ってきた状態です。

これが続くと、部下は相談そのものを避けるようになります。報告が遅くなるのは、実はこの積み重ねが原因かもしれません。

「こうすればうまくいくよ」というアドバイスをした瞬間に、相手が黙ってしまったことはありませんか?
私も以前は、誰かの悩みを聞くと、何とか力になりたくて、すぐに解決策を考えたり、アドバイスをしたりしていました。

相手の役に立つことを伝えるのが、親切だと思っていたんです。

でも、相手が求めているのは、必ずしも解決策とは限りません。まずは自分の気持ちを受け止めてほしい、ただ話を聞いてほしい。そんなときもあるのだと、傾聴を学ぶ中で気づきました。

「聴く上司」の3つの返し方

では、「聴く上司」になるには、どんな聴き方をすれば良いのか。

同じ場面を、3つの返し方を使って聴いてみます。

部下「A社の件、なかなか返事がもらえなくて……」
上司「そうか、返事がもらえていないんだね」(①そのまま返す)
部下「はい。もう1週間になるんです」
上司「1週間か。それは気になるよね」(②気持ちを言葉にする)
部下「そうなんです。催促しすぎても嫌がられそうで……」
上司「何か考えていることはある?」(③問いかける)
部下「担当の方ではなく、上の方にも一度メールしてみようかと」

① そのまま返す

相手の言葉を、そのまま繰り返します。
「返事がもらえなくて」と言われたら、「返事がもらえていないんだね」。それだけです。

相手の言葉を自然に返すことで、『ちゃんと聴いてもらえている』と感じてもらいやすくなります。そこから、相手がもう少し詳しく話してくれることもあります。

② 気持ちを言葉にする

言葉の奥にある気持ちを、こちらから言葉にしてみます。
「気になるよね」「焦るよね」「困ったね」など、短い一言で十分です。

気持ちを受け取ってもらえると、相手は安心して、本当に困っていることを話し始めます。
NG例では見えなかった「催促しすぎて嫌がられたくない」という本音は、ここで出てきました。

③ 問いかける

答えを渡す前に、「どうしたらいいと思ってる?」と相手に聞いてみます。

多くの場合、相手はすでに自分なりの考えを持っています。自分で考えた方法なら、人から言われた方法より、前向きに動けますよね。

家庭でも、友人同士でも使えます

ここでは上司と部下の会話を例にしましたが、この3つの返し方は、職場に限らず使えます。

たとえば、子供が学校から帰ってきて、こう話したとき。

子供「今日、友達とケンカした」
親「そっか、ケンカしたんだね」(①そのまま返す)
子供「うん。私だけ悪者にされた」
親「それは悔しかったね」(②気持ちを言葉にする)
子供「明日、なんて言えばいいかな」
親「あなたはどうしたいと思ってる?」(③問いかける)

友人から「最近、仕事がしんどくて」と打ち明けられたときも同じです。「しんどいんだね」と返し、「疲れるよね」と気持ちを受け取り、「どうしたいと思ってる?」と聞いてみる。

この3つの返し方は、職場だけでなく、親子や友人との会話にも使えます。大切な人が悩みを話してくれたとき、すぐに答えを出そうとせず、まずは言葉を返し、気持ちを受け取り、相手の考えを聞いてみてください。

アドバイスは、いつしたらいいの?

アドバイスをしてはいけない、ということではありません。

大切なのは、相手の話を聴く前から、こちらの答えを決めてしまわないことです。

相手の話を聴き、気持ちや考えを理解したうえで、必要に応じて助言や具体的な指示を伝える。

ときには、相手が自分では気づいていない選択肢を示すことも、上司として大切な役割です。

アドバイスが必要なときは、「私からも提案していい?」とひと言添えてみてください。

同じ内容のアドバイスでも、聴いてもらえたあとなら、相手は素直に受け取りやすくなります。

私が傾聴を意識するようになってから、友人がこんなことを言ってくれました。
「人に話を聴いてもらうって、こんなにスッキリするんだ!」
話を聴くだけでも、十分に相手の役に立つことができます。

まずは、①だけ試してみてください

3つ全部を一度にやろうとしなくて大丈夫です。
次に誰かから相談されたら、まずは①の「そのまま返す」だけ、意識してみてください。

アドバイスしたくなったら、ひと呼吸おいて、相手の言葉を一度だけ返す。それだけで、会話の流れが少し変わるのを感じられるはずです。

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この記事を書いた先生
橋野 弥生 シルバーバッジ
しなやか自分軸コーチ
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2022年からコーチングを生かして、女性のサポートをしています。 コーチングセッションやセミナーを開催し、どんなライフイベントでも自分らしい選択ができるようにサポートしています。 自分が何がしたいか分からない、自分軸がない、というモヤモヤした気持ちを一緒に分解しながら、しなや…

橋野 弥生