「うちの子、何をやってもダメで……」
お子さまの成績のことで、こんなふうに感じてしまうことはありませんか?
こんにちは。オンライン家庭教師ライフの稲葉です。
Zoomでのオンライン指導で、これまで300人以上の生徒さんを指導してきました。
今回は、子どもの成績を伸ばすうえでとても大切な心理学の効果「ピグマリオン効果」についてお話しします。
特別なスキルは必要ありません。親御さんでも先生でも、そして自分自身に対しても使える考え方です。
■ピグマリオン効果とは?
ピグマリオン効果とは、簡単に言うと次のような心理学の効果です。
「期待された人は伸び、期待されなかった人は伸びにくい」
もとになっているのは、「先生から期待された生徒は成績が伸びた」という教育心理学の実験です。
「教師期待効果」「ローゼンタール効果」と呼ばれることもあります。
名前は、自分が作った彫刻に恋をしたギリシャ神話の王「ピュグマリオン」に由来しています。
親からでも、先生からでも、自分自身からでも、
「必ず伸びていく」と思われていれば伸びていく。
「伸びないだろう」と思われていれば伸びにくい。
とてもシンプルですが、とても大事な効果です。
■期待されると、やる気が変わる
この効果には反論もあるようですが、自分の立場に置きかえてみると納得できる部分が多いと思います。
例えば、新しい職場に入った初日を想像してみてください。
緊張しながらなんとか1日の仕事をやりきり、ベテランの上司に「今日はありがとうございました」とお礼を言いました。
そのとき、上司から「君、この仕事向いてないね」と言われたらどうでしょう。
きっと、やる気がなくなってしまいますよね。
反対に「君、この仕事向いてるね」と言われたら、「期待に応えたい」と思えて、やる気が出てくるはずです。
子どもも、まったく同じです。
■大事なのは「期待する気持ち」を持つこと
ピグマリオン効果を活かすには、「期待しているよ」という気持ちを言葉で伝えるのもよい方法です。
ただ、一番大事なのは、
心の中で本当にそう思っていること
です。
「この子はこれから必ず伸びる」と思っていると、自分の言動が自然と変わってきます。
叱るときの態度も変わりますし、できないことがあっても「あきらめずに粘り強く関わろう」と思えるようになります。
具体的には、次のように考えながら接してみてください。
子どもに対して:「今は失敗したけれど、これからだんだんできるようになっていく」
自分に対して:「今はできなくても、できるようになっていく」
最初は無理やりでも大丈夫です。
しばらく思い続けてみましょう。
それでも、子どもや自分が失敗したときに、落ち込んでしまうことは誰にでもあります。
大事なのは、落ち込んだときでも
「もう一度期待しよう」と考え直すこと
です。
■期待できなくなる原因は「過去」を見てしまうこと
とはいえ、「うちの子には無理」と思ってしまうこともあると思います。
言うのは簡単でも、実際に期待し続けるのは難しいものです。
その原因の多くは、
過去を見てしまうこと
にあります。
「昔から失敗ばかりしているから」
「この分野は苦手だから」
こうして、無意識に「できない根拠」を探していないでしょうか。
人はもともとネガティブに考えやすいので、これまでのことを考え始めると、マイナスなことばかり浮かんでしまいます。
だからこそ、
見るのは「これから」だけにしましょう。
■子どもの伸びしろは、誰にも決められない
親御さんから「この子はどのくらい伸びますか?」と、不安そうに聞かれることがあります。
正直に言うと、私にもこの先どうなるかは、断定はできません。
というよりも、断定してはいけないと思っています。
今の状態と残りの時間から、ある程度の見通しは立てます。
でも、教える側が「この程度だろう」と決めてしまうと、本当にそこで止まってしまいます。
見通しは立てつつ、期待はし続ける。
いわゆる「根拠のない自信」を、まわりの大人が持っていてあげることが大切です。
■失敗しても、人生全体に期待する
子どもが失敗すると、「やっぱり無理か……」と思ってしまうこともあるでしょう。
それでも折れずに期待し続けられるか。
見守る側には、そういう意味での心の強さが必要です。
また、どれだけ期待しても、受験で合格できないこともあります。
全員が合格できるわけではありません。
でも、
受験が終わっても人生は続きます。
むしろ、そこからがスタートです。
仕事や家族のことなど、この先も大きな壁はたくさん訪れます。
本当に大事なのは、それを乗り越えていける力ではないでしょうか。
親御さんの願いをたどると、「いい人生を送ってほしい」ということだと思います。
だからこそ、目の前の結果だけでなく、
人生全体に期待してあげてください。
■効果はすぐには出ない。だから続ける
ピグマリオン効果は、続けることが一番大事です。
変化はすぐには訪れません。
成長は、本人もまわりも気づかないくらいのペースで、少しずつ進んでいくものです。
効果が見えるのは1〜2年後かもしれませんし、もっと先かもしれません。
大人にとって大切なのは、
成長を「待つ」こと
です。
効果を感じられなくても、期待することがクセになるまで続けてみてください。
■まとめ
ピグマリオン効果とは「期待された人は伸び、期待されなかった人は伸びにくい」という心理学の効果
「期待しているよ」と伝えるだけでなく、心の中で本当に期待することが大切
期待できなくなる原因は、過去を見てしまうこと。見るのは「これから」
受験の結果だけでなく、人生全体に期待する
効果はすぐには出ないので、成長を待ちながら期待し続ける
お子さまに期待し続けることは、簡単ではありません。
それでも、
まわりの大人が信じ続けることが、子どもの「自分にはできる」という自信につながっていきます。
■ストアカの講座について
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オンライン家庭教師ライフ 稲葉