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職務経歴書に何を書けばいい?元面接官が教える「実績」の見つけ方

職務経歴書に何を書けばいい?元面接官が教える「実績」の見つけ方

職務経歴書に何を書けばいい?元面接官が教える「実績」の見つけ方

「職務経歴書に書けるような実績がありません」

転職相談を受けていると、こんな言葉をよく耳にします。

「営業成績でトップになったわけでもないし」
「管理職の経験もないし」
「毎日、当たり前の仕事をしてきただけなので」

でも、本当にそうでしょうか。

私はこれまで約5,000人の採用面接を担当し、500名以上の転職支援に関わってきました。

その経験から感じているのは、実績がないのではなく、自分の経験の価値に気づいていない人が多いということです。

今回は、私が職務経歴書の添削で大切にしている「実績の見つけ方」と「採用担当者に伝わる書き方」を紹介します。

1. 職務経歴書は、仕事内容を並べるだけの書類ではない

例えば、こんな記載があったとします。

「工場で出荷管理を担当。納期調整や在庫管理を行った」

もちろん、間違ってはいません。

でも、採用担当者がこれを読んで、その人の強みを判断できるでしょうか。

ここからは、説明のための架空の例です。

私なら、こんな質問をしてみます。

「納期が間に合わなくなりそうなとき、どうしていましたか?」

「工場の担当者とは、どんなやり取りをしていましたか?」

「トラブルを防ぐために、工夫していたことはありますか?」

すると、例えば次のような経験が見つかるかもしれません。

  • 納期遅延を防ぐために、先回りして在庫を確認していた

  • 関係部署との情報共有を工夫していた

  • 問題が起きたとき、関係者の間に入って調整していた

こうした行動には、その人ならではの判断や工夫があります。

ただ「出荷管理を担当した」と書くのとでは、伝わる人物像がまったく違います。

職務経歴書に必要なのは、仕事の名前だけでなく、その仕事にどう向き合ってきたかという情報なのです。

2. 「何をしたか」より「なぜ、どうしたか」

私が職務経歴書の添削で重視しているのは、WHAT(何をしたか)だけでなく、WHY(なぜそうしたか)とHOW(どう取り組んだか)です。

例えば、売上を20%伸ばしたという実績。

数字としては立派です。

でも、採用担当者が本当に知りたいのは、その成果が生まれた背景です。

なぜ、その取り組みが必要だと考えたのか。

どんな課題があったのか。

自分で何を判断し、どんな工夫をしたのか。

そして、その経験を次の職場でも活かせるのか。

採用は、単に優秀な人を選ぶことではありません。

自社の仕事や課題に合い、入社後に活躍してくれる人を見つけることです。

だからこそ、実績の大きさだけでなく、そこに至る考え方や行動が重要なのです。

3. 自分の強みを見つける3つのステップ

私が支援の中で活用しているのが、「具体化→抽象化→再具体化」という方法です。

ステップ① 具体化する

まず、実際に経験した出来事を掘り下げます。

  • どんな状況だったのか

  • 何が課題だったのか

  • なぜその方法を選んだのか

  • どんな行動を取ったのか

  • 結果、何が変わったのか

最初から「あなたの強みは何ですか?」とは聞きません。

強みを言葉にする前に、その根拠となる経験を丁寧に集めるのです。

例えば「後輩の指導を担当した」という経験でも、誰に、何を、どのように教えたのかを掘り下げることで、具体的な行動が見えてきます。

ステップ② 抽象化する

次に、複数の経験に共通する行動や考え方を見つけます。

例えば、関係者の意見を聞き、利害を調整しながら仕事を進めてきた経験があれば、「調整力」という強みが見えてくるかもしれません。

ただし、ここで終わってはいけません。

「私の強みは調整力です」と書くだけでは、ほかの応募者との差が伝わりにくいからです。

「○○力」という言葉は、強みを整理するための仮の名前にすぎません。

大切なのは、その言葉の根拠となる行動です。

ステップ③ 再具体化する

最後に、見つけた強みを応募先の仕事に結びつけます。

その企業では、どんな課題を解決することが求められているのか。

自分の経験のどの部分が役立つのか。

それを具体的な言葉にしていきます。

同じ「調整力」でも、営業職と生産管理職では、求められる発揮の仕方が異なります。

営業職なら、顧客の要望を把握し、社内の関係部署と調整して提案につなげる力。

生産管理職なら、製造・調達・物流などの関係者と連携し、納期や生産計画を調整する力。

このように、応募先の仕事内容に合わせて伝え方を変えるのです。

大切なのは、強みを見つけることではなく、その強みが応募先でどう役立つかを伝えること。

ここまでできて、初めて職務経歴書が採用担当者に届く書類になると考えています。

4. AIで職務経歴書を作る時代だからこそ

最近は、ChatGPTなどの生成AIを使って職務経歴書を作成する人も増えています。

私自身も、キャリア支援に生成AIを積極的に取り入れています。

AIは文章を整理したり、構成を考えたりするのが得意です。

でも、本人が語っていない経験や、そのときの本当の気持ちまで知っているわけではありません。

だから私は、まず対話を通じて本人の経験や考えを丁寧に聞くことを大切にしています。

そのうえで、AIを使って情報を整理し、文章にまとめる。

AIに本人の代わりをさせるのではなく、本人の言葉を伝わる形に整えるのです。

AIが作った「立派な文章」よりも、本人が自分の言葉で説明できる文章の方が、面接では力を発揮します。

私はそう考えています。

5. 職務経歴書は、面接の準備でもある

もう一つ、知っておいてほしいことがあります。

職務経歴書は、書類選考を通過するためだけのものではありません。

面接官は、職務経歴書に書かれた内容をもとに質問を考えます。

つまり、職務経歴書にどんな経験を書くかによって、面接で聞かれることも変わってくるのです。

例えば、職務経歴書に「関係部署との調整によって業務改善を実現した」と書いてあれば、面接ではこんな質問が考えられます。

「具体的には、どんな課題があったのですか?」

「関係部署との意見の違いはありませんでしたか?」

「そのとき、あなた自身は何をしたのですか?」

「同じような課題が当社で起きた場合、どう対応しますか?」

これらは、面接官が応募者の行動や判断、再現性を確認するための質問です。

職務経歴書を作る段階で、自分の経験を深く振り返っておけば、こうした質問にも答えやすくなります。

書類作成と面接対策は、別々のものではありません。

職務経歴書を丁寧に作ることは、面接で自分を伝えるための準備でもあるのです。

6. 最後に、ひとつ質問です

これまでの仕事を振り返ってみてください。

「周りの人は大変そうにしていたけれど、自分にとっては当たり前にできていたこと」はありませんか?

それは、あなたがまだ気づいていない強みかもしれません。

大きな成果や華やかな経歴がなくても構いません。

日々の仕事の中にある、あなた自身の判断や工夫に目を向けてみてください。

そこに、採用担当者に伝えるべき価値が隠れていることがあります。

私は、職務経歴書を単なる経歴の記録ではなく、自分が次の職場でどんな価値を提供できるのかを伝える書類だと考えています。

自分一人では気づけなかった経験の価値を、一緒に言葉にしていきませんか。

職務経歴書の作成に悩んでいる方へ

「自分の強みがわからない」

「職務経歴書を書いてみたけれど、これでいいのか自信がない」

「応募しても、なかなか書類選考を通過できない」

そんな方に向けて、職務経歴書の添削講座を行っています。

単に文章をきれいに直すのではなく、これまでの経験を一緒に振り返り、あなたならではの強みを見つけ、応募先に伝わる形に整理することを大切にしています。

職務経歴書をまだ作っていない方も、すでに作成した書類を見直したい方も、ぜひご相談ください。

この記事の下にある「おすすめサービス」から、講座の詳細をご覧いただけます。


著者プロフィール

元面接官・国家資格キャリアコンサルタント。

約5,000人の採用面接経験と500名以上の転職支援実績をもとに、職務経歴書添削、模擬面接、キャリア相談を行っています。

本人が当たり前だと思っている経験から、応募先に伝わる強みを見つける支援を大切にしています。

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向山のりちか |元面接官キャリアコンサルタント プラチナバッジ
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向山のりちか |元面接官キャリアコンサルタント