考えているのに、前に進めないとき
「いろいろ考えているのに、なかなか答えが出ない」
そんな経験はありませんか。
仕事のこと、人間関係のこと、これからの自分のこと。
考えれば考えるほど、何から手をつければよいのかわからなくなる。
そして、「早く答えを出さなければ」と、つい焦ってしまうこともあるかもしれません。
でも、考えがまとまらないときに、必ずしも答えを急ぐ必要はないのではないか。
最近、私はそんなことを感じています。
自分の言葉が見つかるまで
先日、ストアカでプレゼンテーションに関する講座を開催しました。
参加された方は、人前で話すときに頭が真っ白になってしまうことや、資料を読み上げるだけになってしまうことに不安を感じていました。
講座では、何を一番伝えたいのか、相手に何を持ち帰ってほしいのかを、一つずつ質問しながら整理していきました。
そして、最初にどんな言葉で話し始めたいかを考えていただいたときのことです。
私は、すぐに言葉を補うのではなく、その方が考える時間を大切にしようと思いました。
少し間がありましたが、それまでに考えてきたことを振り返りながら、ご自身の言葉で話してくださいました。
その内容は、私が想像していた以上に整理されているように感じられました。
この場面が、とても印象に残っています。
言葉にすることが、考えを整理する時間になる
この経験から、改めて感じたことがあります。
それは、考えを整理してから話すだけではなく、言葉にしていく過程そのものが、考えを整理する時間になるのではないかということです。
最初から、きれいにまとまった言葉である必要はないのだと思います。
「何となく気になる」
「うまく説明できないけれど、こう感じている」
そんな言葉から始まり、一つずつ確かめていく。
その中で、自分でも気づいていなかった思いや、大切にしたいことが見えてくるのかもしれません。
答えを急がず、今の思いを言葉にしてみる
私自身、以前は早く答えを出すことを大切にしていました。
相手が言葉に詰まったときも、何か助言をしたり、答えの候補を示したりする方がよいと思っていたことがあります。
けれども、さまざまな方との対話を重ねる中で、少しずつ考え方が変わってきました。
答えにたどり着くことだけではなく、そこに至るまでに自分が何を考え、何を感じているのか。
その過程にも、大切な意味があるのだと思います。
もちろん、決めなければならない場面もあります。
それでも、答えを急ぐ前に、一度、自分の中にある思いを言葉にしてみる。
それだけでも、見えてくるものがあるのではないでしょうか。
最後に、一つ問いを置いておきます。
今、あなたの頭の中にあることを、一つだけ言葉にするとしたら、何でしょうか。
その言葉が、今の自分を見つめる小さなきっかけになるかもしれません。