手相の鑑定練習を終えて、「今日はうまく話せなかったな」と思うことはありませんか。反対に、話し終えた安心感だけが残り、何がよかったのかを思い出せないこともあるかもしれません。
こんにちは。手相講師のこあです。私のZoomの鑑定練習会では、手の写真を見て発表したあと、感想や質問を交わし、読み方や伝え方を確かめています。
これまでの記事では、初心者がつまずきやすい理由と、相談に沿って説明を組み立てる方法を紹介しました。今回は、その続きとなる「話したあとの振り返り」です。練習前に作った鑑定メモを、次の一回にどう生かすかを考えてみましょう。
この記事から読む方は、一つの線について短く説明したあとに試してみてください。ここで紹介する三つのメモは、一人での復習にも使える整理方法です。
「できた・できなかった」を、具体的な場面に変える
「全部だめだった」「もっと勉強しよう」だけでは、次に何を練習するのか決めにくくなります。まずは、話していたときの一場面を思い出してみてください。
たとえば「言葉に詰まった」なら、線を見分けられなかったのか、意味を思い出せなかったのか、意味は分かるのに説明する言葉が見つからなかったのか。困った場所によって、確かめたいことが違います。
1本目の記事で取り上げた「線の見分け方」「相談へのつなげ方」「人と確かめる機会」のどこに近いかを考えると、復習する範囲を絞れます。自分の向き不向きを決める前に、練習の中で何が起きたかを書いてみましょう。
練習後に残す、三つのメモ
ノートに「できたこと」「迷った場面」「次に試すこと」の三つを書きます。長い反省文にする必要はありません。それぞれ一つずつでも十分です。
① できたこと――次の練習でも続けたい行動
「上手だった」ではなく、自分が何をできたかを残します。「注目した線の位置を示してから説明できた」「写真で見えない部分を、分からないと伝えられた」「相談のテーマを途中で確認できた」などです。
迷いが多かった回でも、できた部分まで消してしまわないようにしましょう。次回も続けたい行動が分かると、練習の出発点になります。
② 迷った場面――どこで止まり、何を確かめたいか
「知識不足」と一言で片づけず、迷った場所を具体的にします。「二本の線の区別に迷った」「教材の説明と写真の特徴を結びつけられなかった」「専門用語が続き、相談の話に戻れなくなった」といった書き方です。
2本目で紹介した「見えた特徴・解釈の候補・確認したいこと・伝える言葉」のメモがあれば、どの欄で困ったのかを見直してみてください。写真で判別できない部分は、無理に読み切らず、保留にした理由を残します。
③ 次に試すこと――一回で確かめられる行動を一つ
最後に、次の練習で試すことを一つ決めます。「もっと自信を持つ」より、「説明の最初に、今回の相談テーマを一文で伝える」のように、自分で実行したか分かる形にします。
線の見分けに迷ったなら「説明する前に、その線の始まりと終わりを指して確かめる」。用語の言い換えに迷ったなら「一つの用語だけ、日常の言葉に言い換えて話す」。課題に合わせて、小さく決めてみてください。
2本目の相談例を、練習後までつなげてみる
2本目と同じ「今の仕事を続けながら、新しい活動にも挑戦したい」という架空の相談設定を使います。以下の発表内容や振り返りも、説明用に作った例です。
鑑定前には、知能線の特徴に注目し、解釈の候補と、本人に聞いてみたいことをメモしました。ところが、話してみると線の説明が長くなり、用意していた質問まで進めなかったとします。
できたこと:どの線の、どの特徴に注目したかを説明できた。
迷った場面:線の意味を説明するうちに、今回の相談テーマから離れ、質問をする前に話が終わった。
次に試すこと:話し始めに、相談テーマを一文で確認する。
次の練習では、たとえば次の一言から始めてみます。
「今回は、今のお仕事で大切にしたいことと、新しい活動で試してみたいことを整理する、というテーマでお話ししますね」
そのあとに注目した特徴、手相としての解釈、本人への質問を続けます。練習前に書いたメモと、実際に話した順番を比べることが、振り返りの手がかりになります。
本人がいない写真練習では、質問への答えを想像で埋めず、「実際ならここで聞いてみたい」と区切ります。手相からの解釈と、ご本人について確認できた事実は分けて扱いましょう。
感想をもらうときは、確かめたい点を伝える
練習相手がいるなら、「どうでしたか」に加えて、気になった点を一つ聞いてみましょう。
「どの特徴を見て説明したか、分かりましたか」
「今回の相談と、説明のつながりが分かりにくいところはありましたか」
「言い換えたほうが分かりやすい用語はありましたか」
私の練習会でも、発表を聞いた感想や疑問を出し合い、線の読み方とともに説明の流れを確かめています。自分が気にしていた点と、聞き手が気になった点が違うことも、振り返る材料になります。
ただし、相手がうなずいたことや、好意的な感想だけで、手相の解釈が正しいと決めることはできません。聞きやすさへの感想、線の見分け方への指摘、ご本人が実際に話した内容を分けて受け止めましょう。
一人で練習するときは、ノートを見ながら同じ説明をもう一度声に出し、テーマから離れたところで区切ってみてください。練習用の文章に印をつけるだけでも、直したい場所を残せます。
次の一回で、試せたかを確かめる
次回の練習前には、「次に試すこと」の一行だけを読み返します。終わったら、実際に試せたか、試してみてどこが話しやすくなったか、まだどこで迷ったかを短く追記します。
うまく試せなければ、課題をさらに小さくしてもかまいません。同じ写真で説明し直すことも、別の写真で同じ工夫を試すこともできます。読み方そのものに疑問が残ったら、該当する教材や講師への質問に戻りましょう。
ノートには、次の形で残しておくと見返せます。
今回の相談テーマ:練習で扱った内容を一文で。
① できたこと:次回も続けたい行動。
② 迷った場面:どこで止まり、何を確かめたいか。
③ 次に試すこと:一回で試せる行動を一つ。
次回の追記:試せたか、試して何に気づいたか。
三つの記事を、ひとつの練習につなげる
このシリーズは、次の順番で取り組めるようにしています。
「手相は読めるのに鑑定ができない?初心者がつまずく3つの理由と練習方法」
今どこで困っているかを見つけ、練習する場所を決めます。「手相鑑定は何から話す?相談に沿って伝えるための組み立て方」
四つの欄にメモを分け、短い鑑定の説明を作ります。今回の記事
実際に話したあと、三つのメモで振り返り、次の一回で試すことを決めます。
一度に全部を整えなくても大丈夫です。まずは一つの特徴を説明し、できたことと迷った場面を残す。その記録から、次に試すことを一つ選んでみてください。
手相は占いとしての解釈です。線を観察すること、自分の見立てを伝えること、相手の話を確かめることを、練習のたびに少しずつ見直していきましょう。