10回コース講座 国際機関で働いてグローバル人材になる

オンライン

国連で働く、外国で働く、キャリアデザイン、転職、ジョブ型雇用、グローバル人材

こんなことを学びます

 <コースの目指すもの>

 私はカリフォルニア大学でMBAを取得し、CPA(米国公認会計士)試験に合格したことをきっかけに、1980年に国連に入り、4つの機関で28年勤務しました。最後のポジションはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日代表です。その後、東洋英和女学院大学で国際協力や難民・移民問題などを教えました。2016年に退職後は、特定NPO法人国連UNHCR協会理事長、同特別顧問などを経て、現在はケアインターナショナル・ジャパンの副理事長などを務める傍ら、日本における移民・難民問題についての研究・著作活動をしています。

 この講座は、2017年に開始された東洋英和女学院大学の生涯学習センターでの同名の講座(参加者75人)の後継講座として、2020年からはオンラインで開催されています。今まで13回の講座の参加者総数は約300名です。今回は第14期になります。

 この講座の主な目的は、国際的に活躍をしたいと考える人たちへの「ソフト・スキル」についてのキャリア・アドバイス、カウンセリングです。講座の中心は「いかに国際機関に入るか」というよりは、「国際機関でいかに生き延び、どのように貢献すればいいか」ということにあります。いわば「国際機関サバイバル術というソフトスキル」です。世界各地に日本人の国際公務員やJPOの皆さんが活躍していますが、一見華やかな国際機関職員ですが、途上国の小さなオフィスや、ニューヨークなどの本部での人間関係や昇進問題に悩む日本人は多いはずです。僕もそうでした。しかし相談する人はほとんどいない...。そんな現場での問題をどう克服していけばいいか、各地からの仲間とアイデアを分け合います。また、国際機関で働くことのリアルな現実を知ることは、学生などこれからJPOや国際公務員をなどを目指す人にも有益です。

 この講座は、外国でなく日本の組織で働く人も念頭に置いています。終身雇用、年功序列、ジェネラリスト育成という伝統的な雇用制度は、契約制、実力主義、専門家育成という方向に変わりつつあります。いわゆる「メンバーシップ型雇用制度」から「ジョブ型雇用制度」への移行で、人々は専門性を高めて組織から組織へと渡り歩きます。このような働き方と雇用制度は欧米を中心とした「世界水準」で、国際機関では普通です。日本で働き続ける場合でも、新しい雇用環境での働き方に備える必要があります。このコースはそのような社会的ニーズにも応えます。

 なお、この講座とは別に、もっと個人的なキャリアカウンセリングの機会が欲しい、との要望に応えて、2022年11月から時間制相談「グローバル時代のキャリア」も始めました。JPO試験のCVの書き方、面接対策、キャリア相談など、30分単位で申し込めます。

<コースの方法>

 コースは全10回です。第14期の開講は2023年7月16日(日曜日)の夜8時です。7回は私が講義しますが、3回は以下のゲストスピーカーになります。
 
 7月23日  外務省総合政策局国際機関人事センター室長 山口忠彦氏
  8月20日  元欧州復興開発銀行(EBRD)キルギスほか事務所長 中沢賢治氏 
  9月17日  法政大学教授(元UNDP 管理局長ASG)弓削昭子氏

  毎回ブレイクアウトルームがあり、参加者有志の体験談の紹介もあり、参加者同士が刺激し合います。授業後や講座終了後にオンライン・対面交流会があるのも特色です。今までの12回の講座参加者の多くがメンバーになっているFB上のOGOBループもあって、ネットワーキングに役立っています。

 各回とも事前にパワポ資料を配布し、講義はビデオに録画し、欠席した場合でも後で観ることができます。

なお、講座9月17日までの10回ですが、9月24日(11回目)にはボーナス回として開催し、振り返りやネットワーキング、特別ゲストの講義などの時間を設けます。

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開催日程がありません

開催予定エリアオンライン

価格(税込)¥15,000(¥1,500 × 10 回)

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オンライン受講日程

開催日程はありません。

オンライン受講料に含まれるもの

受講料に含まれないものとして、コースの参考資料として、滝澤三郎著、「国連式:世界で戦う仕事術」(集英社新書、2019年、税込み880円、電子版もあり)があります。特に第6章の「個人としての国際競争力をつける9か条」は、コースの中心的なテーマを扱っています。学部生などの場合、授業料の減免もあります。

この講座の先生

国連機関で28年勤務した東洋英和女学院大学名誉教授

1978年、法務省からカリフォルニア大学バークレー・ビジネススクールに留学してMBAを取得すると同時にアメリカ公認会計士(USCPA)試験に合格し1981年に国連に転職。

国連パレスチナ難民機関や国連工業開発機関財務部長、国連難民高等弁務官事務所本部財務局長・同 駐日代表などを経て2009年から東洋英和女学院大学教授。2019年に名誉教授。国連NHCR協会理事長、同特別顧問を経て、現在は財団法人ケア・インターナショナル・ジャパン代表理事副理事長。外務省JPO選考面接委員を2020年まで11年務めた。

現在は、移民・難民問題や日本の難民政...
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カリキュラム

  • 第1回 (7月16日) コース概要と全員の自己紹介

    講師を含む参加者全員の自己紹介、将来の希望
    講師によるコース概要と背景の説明
    日本人が国際的に活躍しようとする際に直面する「3つのカベ」について

  • 第2回 (7月23日) 外務省のJPO試験について(山口忠彦氏)

    外務省国際機関人事センター室長からの、国際機関への若手登竜門である外務省JPO(Junior Professional Officer)試験や、中堅職員ポストに応募する方法について説明してもらいます。どうしたらJPOなどに合格して国連に入れるのでしょうか?

  • 第3回 (7月30日)ジョブ型雇用制度について

    日本でも最近導入が始まっているジョブ型雇用制度は、国際機関や欧米では昔からある雇用形態です。日本型の「メンバーシップ型」雇用制度に慣れた人にとっては戸惑うことも多いものです。国際機関でのジョブ型雇用制度の実際とそれへの対策を、Job Description (職務記述書)のありかたなどを参考にしながら学びます。

    また、日本の組織では転職などにかかる社会規範の拘束が強く、協調性が重視されますが、国際機関では転職は普通であり、個人主義的な行動や競争的行動が多く見られます。そのような雇用環境の中でどう行動すべきかを考えます。



  • 第4回 (8月6日) 初めの100日で成果を挙げる

    日本の組織と違って、国際機関は専門家を雇う建前です。したがって、入ってから研修などはなく、最初の日から仕事をすることが求められます。また、転職が多くて人々の出入りが激しい組織環境では、なるべく早く顔を覚えてもらい、注目され、組織の中での居場所を確保することが重要です。この回では、いかにしたら最初の100日で目に見える成果を上げ、成果を周囲に認めさせるかを考えます。

  • 第5回 (8月13日) 異文化コミュニケーション

    異文化コミュニケーションの難しさは言葉の壁だけによるものではありません。「沈黙は金」「出る杭は打たれる」「長いものには巻かれろ」などの日本的な文化が効果的コミュニケーションを阻害します。自分の意見を持つことを重視しない日本の教育制度にもその一因がありますが、効果的なコミュニケーションのためには、日本の、言わなくても分かる「ハイコンテクスト文化」と、欧米や国際機関における、言わなければわからない(または言ってもわからない)「ローコンテクスト文化」の違いも知り、「文化のカベ」を破らなければなりません。そのうえで小さな実践を積み重ね、異文化コミュニケーションに自信をつけることが必要です。


  • 第6回 (8月20日)  国際金融機関で活躍する (中沢賢治氏)

    留学を機に日本の大企業を辞め、JPOで国連に入った後に欧州復興開発銀行に転じ、幹部として活躍された中沢賢治氏に、国際機関での生き残りのヒントを、多くの具体例を交え、分かり易くお話していただきます。

  • 第7回 (8月27日)上手な自己主張

    この講座の最も重要なテーマの一つです。国際機関の人事担当者の多くが「日本人は自己主張が弱すぎる」と言います。過剰ともいえる自己主張をする外国人が多い中で、これは弱点・欠点とみなされます。かといって、だだしゃべっていればよいのでもありません。どのようにしたら自分の意見・感情を伝え、相手の意見・感情も理解し、ウインウインの関係を築き上げることができるのかを考えます。

  • 第8回 (9月3日)上司を管理する

    これもこの講座の重要なテーマです。日本では上司は部下を管理する存在と思われていますが、人事部が大きな権限を持っていて、上司が勝手なことをするのは許しません。国際機関では直属上司が人事権も握っており、そこで生き延びるには、「いかに上司を上手に管理するか」「どのようにして上司が自分を助けるように仕向けるか」が重要な課題になります。また、日本人が不得意な「組織内政治」にどう対応するかも課題です。どうしたらいいのか、ヒントを探ります。

  • 第9回 (9月10日)パーソナル・ブランドを管理する

    大人になることの悲劇の一つは、自分の欠点をはっきり指摘してくれる人がいなくなることです。国際機関では評判がとても大切。ほかの人が自分をどのように評価しているかを知らないと、思わぬ落とし穴に落ちます。どうやったら「評判を管理」して「裸の王様」にならないで済むのでしょうか?

    さらに進んで、いかにして自分の良いイメージ、「パーソナル・ブランド」を作り上げるかを考えます。最後に、自分の夢を達成するためのプランを考えます。

  • 第10回 (9月17日)国際機関で生き残り貢献するために必要な3つのこと(弓削昭子氏)

    UNDP(国連開発計画)で管理局長(ASG)などを歴任された弓削昭子法政大学教授に、「国際機関でいかに生き延び、貢献するか?」の3つの秘訣についてお話し願います。あた女性の活躍のヒントもいただきます。第8回までの授業内容の意味が分かってきます。

こんな方を対象としています

 講座の主な対象者は次のような方です。

① 国際機関などでJPOとして働くことを考えている社会人
② 国際機関に中堅職員・幹部として就職を考える社会人
③ すでにJPOや中堅職員として国際機関で働いている人
④ 外資系企業で働いていたり、いずれ海外赴任の可能性がある人
⑤ 将来、グローバルに活躍したい大学院生や大学生

 今までの講座参加者は、海外からは現職の国際機関職員やJPO、留学生、国連ボランティア、NGO職員、大使館職員などで、参加者の4分の1を占めます。国内からは金融関係、メディア、開発コンサル、中央省庁職員、大学教員、弁護士、医師、大学(院)生、女子高生など多彩です。参加者の年齢も10代から50代までに広がっています。

 今回は第14期になりますが、今まで13回のコースの参加者は約300名で、ほぼ全員が日本人です。JPOに合格した参加者や、中堅職員として国際機関に就職した参加者、昇進を獲得した参加者も順調に増えています。
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受講する際は以下をお読み下さい

質問や自分の体験などをシェアするため、積極的な発言が期待されます。5人程でのブレイクアウトの時間には、特定のテーマについてグループで話し合います。受講生の体験談の発表から学ぶことが多いのがこの講座の特徴ですので、積極的に参加しましょう。
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※ストアカでは講座に適用される保険を用意しています。詳しくはストアカ補償制度をご覧ください。

レビュー15

  • 楽しかった( 11 )
  • 勉強になった( 13 )
  • 受ける価値あり( 13 )
  • この講座は「生き方、進路を客観的に見直す機会としても役立つ講座」でした
    その他

    滝澤先生による講義(7回)、外部講師による講義(3回)の計10回の講義でした。
    毎週の講義、そして異なる背景を持つ受講者の方々との意見交換を通じて、毎回気づきがありました。
    目指す所は違えど、同じような悩みを持っていたり、すでに課題を解決された方、また違う分野で働く方と各回のテーマに沿った話をするなかで、自分の現状を新たな視点から捉えなおすことができました。

  • この講座は「国連ミッドキャリアにも役立つ内容」でした
    男性 40代

    前半は国連を目指す・入りたての国連ジュニアキャリア向けの内容でしたが、後半は国連ミッドキャリアにこそ役立つ、ミッドキャリア向けのキャリアノウハウやアプローチが学べる貴重な機会でした。また、毎週週末に2時間程度でジュネーブ(午後)やニューヨーク(午前)ベースの国連職員でも参加可能なスケジュールで助かりました。

  • この講座は「国際機関での勤務を希望する人にとても有望な講座」でした
    男性 30代

    ・多種多様なバックグラウンドの受講者
    ・国際機関のみならず海外で勤務することを希望する人に有用な情報がたくさん
    ・外部講師がプレゼンする回もある
    ・短い期間の講座でありながら非常に中身の濃い講座であった

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