子どもの行動の理由が見える!新年度ABA入門セミナー

対面 オンライン

新年度に増える子どもの困った行動の“理由”が見える!明日からの支援が変わるABA入門で、迷いの多い現場に確かな手がかりを持ち帰れます。

こんなことを学びます

この講座でお伝えしたいことの全体像
 新年度になると、子どもたちも大人も環境が大きく変わります。クラス替え、担当替え、活動内容の変化——その中で、「落ち着かない」「トラブルが続く」「何度注意しても同じことが起こる」といった行動に、現場は振り回されがちです。
 このセミナーでは、そうした行動を「なんとなくの印象」や「性格・やる気・ストレス」といったあいまいな言葉で片づけるのではなく、応用行動分析学(ABA)の視点で整理し、原因と対処の道筋を“見える化”していきます。

 この講座は「先行事象·行動·結果事象の理解から、背景要因の捉え方、現場での観察ポイントまで、年度初めの支援にすぐ役立つ実践的な内容」を学ぶことを目的としています。
 単なる理論解説ではなく、「明日から現場でどう見るか・どう関わるか」が変わることをゴールに据えています。

1. 「行動」を具体的にとらえ直す理由
 ABAでは、まず「行動とは何か」を丁寧に整理します。レジメでは、くつを投げる・大声を出す・運動場を走るといった「公的行動」と、観る・聞く・考える・感じるといった「私的行動」が区別されています。
 一方で、「〜していない」「落ち着いている」「やる気がない」といった“状態”や、“人形にもできること”は行動として扱わない、と明確にされています。

この区別には大きな意味があります。
 「バスで座ってない」ではなく「バスで立ち歩く」、「バスで大人しくする」ではなく「バスで大声を出す・泣き叫ぶ」といったように、行動を具体的な“目に見える単位”に落とし込むことで、初めて記録ができ、変化が測れ、支援の工夫が検証できるようになります。

 保護者や支援者にとっても、「問題児」「扱いにくい子」というラベルではなく、「どんな場面で・どんな行動が・どのくらい起きているのか」を具体的に言葉にできることは、その子を理解し直す第一歩になります。この講座では、事例を用いながら「標的行動の決め方」「曖昧な表現をどう具体化するか」を一緒に練習していきます。

2. ABCモデルで「行動の理由」を見える化する
 行動には必ず「前」と「後」があります。レジメでは、行動の直前の出来事を「先行事象」、直後に起こる出来事を「結果事象」と呼び、「先行事象・行動・結果事象の関係を記述したものを行動随伴性」という、と整理されています。

このABCモデルを使うと、同じ「飛び出す」という行動でも、
・教室の外にボールが転がっていて近づきたいから飛び出す(物や活動を得る機能)
・教室がうるさく、その場から逃れたいから飛び出す(嫌なことを避ける機能)
といったように、「行動の機能」がまったく違うことが見えてきます。

この講座では、
・物や活動を得る
・人の注目を得る
・感覚刺激を得る
・嫌なことを避ける
という4つの行動機能を、身近な事例(お菓子売り場での癇癪、教室からの飛び出し、自傷行動、感覚遊びなど)を通して具体的に学びます。

 「ストレスが溜まっているのね」「やる気がないみたい」といった推測だけで対応すると、かえって行動を強めてしまうことがあります。優しい先生が自傷行動のたびに「大丈夫よ」と声をかけて背中をさすっていた結果、その行動が続いてしまった事例もあります。

なぜそれを教えたいのか——
 それは、「良かれと思ってやっている対応」が、実は行動を強めてしまっている場面が、現場にあまりにも多いからです。
 ABCで「行動の前後」を整理し、「何がその行動を続けさせているのか」を一緒に見える化することで、子どもの行動が「理由のある行動」として理解できるようになります。過去の受講者の声にも、「子どもの困りごとが単なる問題ではなく“理由のある行動”として理解できるようになりました」とありました。

3. 強化・消去・強化スケジュールを「現場のリアル」に落とし込む
 ABAの中核概念である「強化」は、難しい理論ではなく、日常の中で誰もが経験している現象です。「ある行動が持続する、増えること→強化」と定義され、

・行動の直後に好ましいもの(強化子)が生じて行動が増える「正の強化」
・行動の直後に嫌なもの(弱化子)がなくなって行動が増える「負の強化」
が、具体例とともに示します。

この講座では、
・「頭を叩くとドライブに連れて行ってもらえる」
・「教室を出ると騒音から逃れられる」
・「わざと悪さをすると、先生が必ず注意しに来てくれる」
といった、現場でよくあるパターンを取り上げながら、「どのように強化が働いているのか」「どこを変えると行動の流れが変わるのか」を一緒に考えます。

 また、「強化子がない時間が長い(ひま)」「強化子を待たされる」と、自己刺激行動や逸脱行動、攻撃行動が起こりやすくなること、強化を急にやめると「消去バースト」と呼ばれる一時的な行動の悪化や攻撃行動が起こることも、丁寧に説明します。

なぜこれを学ぶべきなのか——
 それは、「やめさせたい行動」を止めようとしたときに起こる一時的な悪化を知らないと、「やっぱりこの対応は無理だ」と支援者があきらめてしまい、結果として行動をより強固にしてしまうからです。
 この講座では、「どんな対応が消去にあたるのか」「消去バーストが予測されるとき、そもそもその方法を選ぶべきかどうか」といった、現場で迷いやすいポイントも含めて、具体的に整理していきます。

4. マグマ要因(背景要因)を踏まえた「現実的な支援」の組み立て
行動は、目の前のきっかけと結果だけで決まるわけではありません。睡眠不足・体調不良・家庭環境・騒音・気温・ストレスなど、強化子や弱化子の効果に影響を与える背景的な状況を「動機づけ操作」や「セッティング事象」と呼び、それらをまとめて「マグマ要因」として整理しています。

マグマ要因は、
・身体内の要因(病気、空腹、眠気、感覚過敏など)
・環境的な要因(気候、部屋の構造、集団サイズ、活動内容の好み・苦手など)
・対人的な要因(関わりの頻度や質、指示の出し方など)
の3つに分けて考えられます。

この講座では、
「雨が続いて外遊びができない」「支援者の目が届きにくい環境」などが重なったときに、なぜ飛び出しや多動が増えるのか
「空腹」「睡眠不足」「感覚過敏」があるときに、なぜ普段よりも癇癪や攻撃行動が起こりやすくなるのか
といったことを、マグマ要因の枠組みで整理します。

なぜこれを教えたいのか——
 それは、「本人の努力不足」や「家庭の問題」といった、誰かを責める方向に話が流れてしまうのを止めたいからです。
 マグマ要因を一緒に洗い出すことで、「この子が悪い」「親が悪い」ではなく、「この条件が重なると噴火しやすい」「ここを少し変えると噴火しにくくなる」という、協働的で現実的な支援の視点を共有できます。

5. 観察と記録で「支援の効果」を確かめる
 ABAの実践は、「標的行動を決める→行動の記録・アセスメント→行動の仮説立て→改善方法の決定→実践と記録→行動変化の見える化→改善状況の検討」という流れで進みます。

この講座では、
・スキャッタープロット(1か月の行動傾向記録)
・週間行動記録(1日の中のどの時間帯・どの活動で行動が起こりやすいか)
・簡易ABC分析シート・詳細版ABC分析シート
など、レジメに掲載されている実際のフォーマットを用いながら、「どのように記録を取り、どう読み解くか」を具体的に学びます。

なぜこれを学ぶべきなのか——
 それは、「なんとなく良くなった気がする」「たぶん悪化している」という感覚だけでは、支援の方向性をチームで共有できず、担当者が変わるたびにゼロからやり直しになってしまうからです。
 グラフや記録という“共通のものさし”があることで、保護者・保健師・保育士・教員・福祉職・医療職など、多職種が同じテーブルで「今、何が起きているのか」「どの支援が効いているのか」を冷静に話し合えるようになります。

6. なぜ、今、この学びが必要なのか
 新年度は、子どもたちにとっても、大人にとっても「マグマ要因」が一気に増える時期です。
 環境の変化、関わる人の変化、活動の変化——その中で、発達障がいのある子どもたちは、言葉でうまく伝えられない不安や戸惑いを、「行動」という形で表現します。
続きを読む

開催日程がありません

開催予定エリア銀座・大手町

価格(税込)¥7,000

現在は開催リクエストを受け付けていません
受けたい
0人が受けたい登録しています

対面受講日程

開催日程はありません。

対面受講料に含まれるもの

受講料に含まれるもの
✔ 1. 研修参加費(3時間)
・講義・事例解説・ワーク・質疑応答など、当日の全プログラムが含まれます。
✔ 2. PDF資料(事前配布)
・研修で使用するスライド資料
・ワークシート(ABC分析・マグマ要因整理・対応計画シートなど)
※資料はEメールで送付します。
✔ 3.研修最後の質疑
・研修に関する質問をお受けすることができます
✔ 4.研修後の質問対応(メール)
・研修内容に関する質問は、後日メールでフォローアップできます。
※ただし個別の事例の相談については、コンサルテーションのお申し込みが必要です。

📄 受講料に含まれないもの
✖ 1. 資料の印刷代
・当日は紙資料の配布を行いません。
・印刷が必要な方は、ご自身で印刷して持参してください。
✖ 2. 会場までの交通費・宿泊費
・参加者ご自身でご負担ください。
✖ 3. 昼食・飲み物などの飲食費
・会場内での飲食は可能ですが、飲食物は各自でご準備ください。
✖ 4. 個別支援計画の作成代行・個別コンサルティング
当日の短時間相談は無料ですが、継続的な個別支援計画の作成やコンサルティングは別途料金となります。

📝 補足:参加にあたってのお願い
・資料は事前にメールで送付しますので、受信可能なメールアドレスを必ずご記入ください。
・タブレット・PCで資料を見る方は、事前にダウンロードしておくことを推奨します。
・会場に電源がない場合があります。必要な方はモバイルバッテリーをご持参ください。
・ワークがありますので、筆記用具をご持参ください。

オンライン受講日程

開催日程はありません。

オンライン受講料に含まれるもの

受講料に含まれるもの
✔ 1. 研修参加費(3時間)
・講義・事例解説・ワーク・質疑応答など、当日の全プログラムが含まれます。
✔ 2. PDF資料(事前配布)
・研修で使用するスライド資料
・ワークシート(ABC分析・マグマ要因整理・対応計画シートなど)
※資料はEメールで送付します。
✔ 3.研修最後の質疑
・研修に関する質問をお受けすることができます
✔ 4.研修後の質問対応(メール)
・研修内容に関する質問は、後日メールでフォローアップできます。
※ただし個別の事例の相談については、コンサルテーションのお申し込みが必要です。

📄 受講料に含まれないもの
✖ 1. 資料の印刷代
・当日は紙資料の配布を行いません。
・印刷が必要な方は、ご自身で印刷して持参してください。
✖ 2. 個別支援計画の作成代行・個別コンサルティング
当日の短時間相談は無料ですが、継続的な個別支援計画の作成やコンサルティングは別途料金となります。

📝 補足:参加にあたってのお願い
・資料は事前にメールで送付しますので、受信可能なメールアドレスを必ずご記入ください。
・ワークがありますので、筆記用具をご用意ください。

この講座の先生

臨床心理士、教育学博士、自閉症スペクトラム支援士

 私は30年以上にわたり、発達障害支援・特別支援教育・応用行動分析学(ABA)の実践と研究に携わってきました。北九州市を拠点に、保育所・幼稚園・学校・福祉施設・行政機関など、多様な現場で支援・研修・コンサルテーションを行っています。特に、行動分析に基づく支援方法、視覚支援、環境調整、ペアレントトレーニングなど、日常の困りごとにすぐ活かせる実践的な技法をわかりやすく伝えることを大切にしています。
 これまで、特別支援教育専門家として年間多数の学校を訪問し、行動問題や学習困難への助言を行ってきました。また、保育士・教員・支援員向け研修の講師として、北...
+続きを読む

当日の流れとタイムスケジュール

― 大まかな流れとタイムライン ―
日程:令和8年4月19日(日)
会場:セキレイ会議室
住所:東京都中央区八丁堀2-19-7
定員:25名

🕘 9:30〜9:40 オープニング・導入
・講座の目的と全体像の共有
・新年度に困り行動が増える理由
・今日の学びが現場でどう役立つかを明確化
・参加者の緊張をほぐすアイスブレイク的導入

🕘 9:40〜10:10 第一部:行動を“見える化”するABCの基本
・行動とは何か(公的行動/私的行動の整理)
・「〜しない」は行動ではない、行動の具体化
・先行事象(A)・行動(B)・結果事象(C)の理解
・ミニ演習:行動を客観的に記述する練習
・行動随伴性の基本

🕙 10:10〜10:40 第二部:行動の背景要因(マグマ要因)を読み解く
・行動の理由は1つではない
・環境・感覚・コミュニケーション・認知特性・身体状態などの整理
・マグマ要因(動機づけ操作・セッティング事象)の理解
・資料より:「睡眠不足・体調不良・家庭環境・騒音・気温などが強化子や弱化子の効果に影響する」
・新年度に特有の困り行動のパターン解説
・背景要因チェックリストの使い方

🕥 10:40〜10:50 休憩
🕚 10:50〜11:30 第三部:観察のポイントと支援の優先順位
・「どこを見ればいいかわからない」を解消する観察視点
・行動の機能(4つの機能:得る/注目/感覚/逃避)
・事例を使った機能分析
・支援の優先順位
・安全
・ストレス要因の軽減
・環境調整
・代替行動の提示
・成功体験の積み重ね
・グループワーク:機能の仮説立て
・資料より:「行動は主に結果事象に影響される」

🕚 11:30〜12:10 第四部:子どもが“できるようになる”ための支援
・強化と弱化の理解(正の強化/負の強化)
・強化スケジュール(連続強化・部分強化)
・消去と消去バーストの注意点
・資料より:「消去バーストに伴って攻撃行動が起こることがある」
・新年度に効果的な環境調整
・指示の出し方・代替行動の教え方
・事例:飛び出し・癇癪・自傷・感覚行動などの支援例

🕛 12:10〜12:30 まとめ・質疑応答・個別相談
・今日の学びの振り返り
・「明日から何を変えるか」を整理
・参加者の立場別の質問に回答
・希望者への個別相談(短時間)
続きを読む

こんな方を対象としています

👨‍👩‍👧 保護者
・子どもの困り行動の理由を知りたい
・叱る以外の関わり方を学びたい
・家庭と園・学校との連携をスムーズにしたい
・新年度の不安定さにどう対応すればいいか知りたい

🩺 保健師・相談支援職
・相談に来る保護者へ、根拠ある説明や助言をしたい
・行動の背景要因(マグマ要因)を整理して伝えたい
・ABC分析を使った支援の方向性を示したい

🧸 保育士・幼稚園教諭
・集団活動での落ち着かなさやトラブルの理由を理解したい
・“注意する・叱る”以外の支援方法を増やしたい
・新年度の混乱期に起こりやすい行動のパターンを知りたい

🏫 小・中・高校の教員、特別支援学校教員
・授業参加の難しさ、指示が通らない理由を理解したい
・行動の機能に応じた支援を組み立てたい
・チームで共通言語を持ち、支援を統一したい

🧩 児童発達支援・放課後等デイサービス職員
・行動の記録・分析の基礎を学びたい
・強化・消去・環境調整などABAの基本を実践に活かしたい
・利用者の行動の“なぜ”を説明できるようになりたい

🏠 生活介護・グループホーム・入所施設職員
・成人の行動問題の背景を理解したい
・感覚刺激・逃避行動・注目行動などの機能分析を学びたい
・スタッフ間で支援方針を統一したい

🏥 発達障害者支援センター・療育センター職員
・相談支援にABAの視点を取り入れたい
・行動の機能やマグマ要因を整理して説明したい
・多職種連携の“共通言語”としてABAを活用したい

🌟 この講座が共通して役立つ理由
ABAは
「先行事象・行動・結果事象の関係を記述したものを行動随伴性という」
という明確な枠組みで行動を理解します。

また、行動は
「睡眠不足・体調不良・家庭環境・騒音・気温などが強化子や弱化子の効果に影響する」
という背景要因(マグマ要因)によっても大きく左右されます。
続きを読む

受講する際は以下をお読み下さい

1. 事前にPDF資料をメールでお送りします
セミナーで使用する資料は、事前にPDFデータをEメールでお送りします。
そのため、お申し込みの際に 受信可能なEメールアドレス を必ずご記入ください。
・迷惑メール設定をされている方は、受信許可設定をご確認ください
・資料はセミナー前日までに送付します
・届かない場合は、主催者までご連絡ください

2. 当日は印刷資料を配布しません
環境負荷軽減と、参加者の学びやすさを考慮し、当日の紙資料の配布は行いません。
参加者の皆さまは、以下のいずれかの方法でご準備ください。
・ご自身でPDF資料を印刷して持参する
・タブレット・ノートPC・スマートフォンに表示して使用する
※会場にはWi-Fiがない場合がありますので、事前に資料を端末へ保存しておくことを推奨します。

3. 筆記用具をご持参ください
ワークやメモを取る時間があります。
印刷資料をお持ちの方は、書き込みができるよう ペンやマーカー をご準備ください。

4. タブレット・PCを使用する方へ
充電器・モバイルバッテリーの持参をおすすめします
会場に電源がない場合があります
画面の明るさ調整など、周囲への配慮をお願いします

5. 開場時間について
開始10分前より入室可能です。
スムーズな進行のため、開始5分前までの着席にご協力ください。

6. 個別相談をご希望の方へ
セミナー終了後に短時間の個別相談を受け付けます。
希望者が多い場合は、順番にご案内します。

7. 他の参加者への配慮
守秘義務に配慮し、参加者同士の個人情報や相談内容は外部に持ち出さないようお願いします
写真・動画撮影はご遠慮ください(講師の許可がある場合を除く)

8. ABAが初めての方でも安心して参加できます
専門用語はできるだけわかりやすく説明します。
初心者の方、保護者の方も安心してご参加ください。
続きを読む
※ストアカでは講座に適用される保険を用意しています。詳しくはストアカ補償制度をご覧ください。

発達障害の関連カテゴリーから講座を探す

関連エリアから探す