「大手メーカーから地方中小企業への転職」、「高収入を得た経験」、「専業主夫となり月収0円」など、人よりもかなり振れ幅のある人生経験をもつ、古賀俊也さん。
古賀さんが現在取り組んでいるのは、「中小企業支援事業」の立ち上げです。大手メーカーに14年間勤務した経験を活かし、製造中小企業に向けて支援サービスを提供します。
その一方で、Xインスタ集客セミナーや子育てセミナーの講師としても活動しています。
一見、異なる分野に見えるこれらの経験は、どのように繋がっているのでしょうか。
話を聞くなかで見えてきたのは、「稼ぐこと」だけでなく「信頼を積み上げること」を大切にするようになった、古賀さんの仕事観の変化でした。

古賀俊也 / 中小企業支援事業、セミナー講師(Xインスタ集客・子育て)
1988年生まれの38歳/福岡県出身。
高校卒業後、愛知県の大手メーカーに入社し品質管理を担当。14年間のキャリアを積む。
その後、地方中小企業への転職や専業主夫も経験。
現在は製造業の中小企業支援事業に尽力する傍ら、セミナー講師(Xインスタ集客、子育て)も務める。
2児の父で、子どもに好評な料理はチャーハン
目次
1. 大手企業への就職で求めたものは「安定」
2. 福岡へのUターン。そして地方中小企業への転職
3. 転職して気づいた、製造業の中小企業が抱える課題
4. 高収入を得た経験から考える、理想の働き方
5. 「収入0円」でも選んだ専業主夫の道
6. X集客も子育てセミナーも、目指す場所は同じ
7. 目指すは、製造業の中小企業100社への支援
大手企業への就職で求めたものは「安定」
ー 最初のキャリアである大手メーカーへの就職について教えてください。
小学校4年生から高校3年生まで、野球少年でした。中学卒業後の進路選びも、「野球部が強い」が絶対条件。地元である福岡の工業高校へ進学し、毎日練習に明け暮れていました。

野球部時代の古賀さん
野球部を引退したあとは、エネルギーをすべて勉強に注ぎ、真ん中より後ろだったクラス順位を2位まで上げました。就職先の希望は成績順に出せるルールだったので、愛知の大手メーカーに希望を出し、得意だった面接を経て、無事に内定を勝ち取ったという流れです。
ー 就職先は、どんな基準で選んだのですか。
給料がたくさんもらえて、潰れない。とにかく安定しているところが良かったですね。仕事内容に特にこだわりはありませんでした。
ー 当時は、会社に安定を求めていたのですね。起業されている現在の様子からは想像できませんでした。
言われてみれば確かにそうかもしれないですね。でも当時は、あまり深く考えていませんでした。みんなそんなものなんじゃないかなって思っていた気がします。
福岡へのUターン。そして地方中小企業への転職
ー 大手メーカーで14年、品質管理の仕事をされていたとのことですが、退職に至った経緯を教えてください。なぜ、このタイミングだったのでしょうか。
仕事にやりがいを感じていましたし、会社や人間関係にも不満はほとんどなく、順調に昇進もしていました。
一方で、子どもが成長していくにつれて、「福岡に住む両親に孫の成長をもっと近くで見せたい」という想いが強くなっていきました。

大手メーカー在籍時の古賀さん
あとは、結婚・子どもの誕生・マイホーム購入など、自分がそれまで考えていた幸せが一通り実現したなと感じたときにふと、「これから先は、会社と家を往復する生活をずっと続けるのか」と頭に浮かんだことも大きいですね。
他の会社も見てみたいという気持ちにもなり、家族も賛成してくれたので、福岡へのUターン就職に踏み切りました。
ー ただ、次に入社した地方中小企業は、結果的に退職されています。
転職した段階では、定年まで勤めようと思っていたんです。でも、新しい職場環境に身を置いて、同じ品質管理の仕事の中にもさまざまな発見があったことが、次の転機となりました。
転職して気づいた、製造業の中小企業が抱える課題
ー 古賀さんが中小企業支援事業を立ち上げようと考えるようになったのは、転職先での経験がきっかけということでしょうか。
そうです。大手メーカーと転職先の中小企業では、仕事の進め方や仕組みに違いがあり、驚くことも多くありました。
「この管理方法を取り入れたら、品質管理の質がもっと上がるな」と感じたり、情報共有のシステムを整えたら、人員や時間をより有効に活用できるなと思ったり。小さな工夫から大きな枠組みまで規模を問わず、「こうしたら、もっと良くなるのではないか」といった考えが常に自分の頭の中にありました。改善提案も行いましたが、なかなか実現には至らず、もどかしかったです。
しかし一方で、品質管理の仕事は社外の人と接する機会が多く、その方たちと話をしていく中で、大手メーカーでの経験を伝えることで役に立てたり、評価してもらえる場面が多くありました。
そこで、自分が持っている知見やノウハウを必要としている人が、他にもいるのではないか。立ち位置を変えることで、もっと社会に貢献できることがあるのではないかと考えるようになりました。
ー 立ち位置を変えるとはどういうことでしょうか。
大手メーカーの知見やノウハウを、外部の立場から、中小企業に提供する形で働くということです。これにより一企業だけではなく、より多くの製造業の改善に貢献できると思いました。
既に、「ぜひうちに話を聞かせてほしい」と快い返事をもらえた企業があります。まずはこの一社に、これから丁寧に向き合っていくところです。
高収入を得た経験から考える、理想の働き方
ー 古賀さんは収入を得ることについて、会社員とは別の取り組みも過去にされていたようですね。
高額サービスのアフィリエイトに取り組んでいた時期がありました。話すことや伝えることが得意だったこともあり、割と早く成果につながりました。SNS運用のノウハウを身につけたのも、こうした経験を通じてです。
ー アフィリエイトのお仕事で成果を上げる中で、仕事に対する考え方に変化はありましたか。
アフィリエイトは、紹介したサービスへの申し込みがあれば、報酬がもらえるシステムです。けれど紹介した相手との関わりは、申し込みをきっかけに無くなってしまうこともあります。
収入に不安はないのに、途中でモチベーションが大きく下がってしまった時期があったのですが、しばらく理由がわかりませんでした。もちろん、この仕事を選んだのは自分の責任ですし、今でもアフィリエイト自体を否定するつもりはありません。
それでも、自分がこれから大切にしたいのは、一度繋がった人との関係を大切にし、継続的に関わっていくことなのだと気付きました。自分が必要とされている場で、人との信頼を積み上げていく働き方がしたいんです。
そうした仕事を通じて得られた成果として、お金を受け取りたい。そしてその成果をさらに多くの人や企業に広げていき、社会への貢献を大きくしていくことで、結果として収入を伸ばしていきたい。
単に大きな金額を稼ぐことを目指すのではなく、お金を得るまでの過程も大切にしたいと思うようになりました。
これから中小企業を支援していく上では、この「信頼を積み上げていくこと」を常に大切にしていきたいと考えています。
「収入0円」でも選んだ専業主夫の道
ー 古賀さんが考える「理想の働き方」と、「中小企業支援事業」立ち上げの経緯がよくわかりました。そしてこの後、専業主夫の道も歩むのですね。
地方中小企業に勤めていた頃、家庭内では正社員として働く妻が家事育児に苦戦している様子がありました。それならば自分がやればいいと思い、中小企業退職後は専業主夫として、家事と育児も行うようにしました。

古賀さんとお子さん
ー 収入が一時、0円になる時もあったと伺いました。
アフィリエイトで稼いでいた時期は、旅行をしたり、コストコで一番高いお肉を買ったり、高級店の最高級コース料理を月2で食べに行ったりと、色々な贅沢もしてみました。でもそれ以上に、自分の経験や知識を誰かの役に立てることに価値を感じるようになったので、目先の収入よりも、起業準備に時間を充てることを優先していましたね。
X集客も子育てセミナーも、目指す場所は同じ
ー 現在Xインスタ集客や子育てのセミナー講師として活動されているのは、なぜでしょうか。
Xインスタ集客はアフィリエイトの仕事の中で、子育ては専業主夫の経験で培ってきたスキルの一環です。一見すると、ただできることを提供しているだけに見えるかもしれませんが、そうではないんです。
ー 具体的に教えてください。
Xインスタ集客セミナーでは、SNS運用を通じてフォロワーを0から約2万人まで増やしたノウハウを受講生の方に伝授します。
実は、ここで育ってくれた受講生の中から、将来的に中小企業のSNS発信などの仕事を担ってくれる仲間が見つけられたらいいなと思っています。
セミナー受講生は、既に何か発信したいことがある人だけでなく、「働き方を在宅に変えたい」「SNS発信の仕事に挑戦したい」といった想いが出発点となっている方も多いんです。
そんな方を育て、発信活動の知見がない製造業の中小企業と繋げることも視野に入れながら、セミナーを実施しています。
ー そんなつながりがあったのですね。
子育てセミナーにおいても、仲間探しができたらよりいいなという想いは同じです。
このセミナーのテーマは、「子どもの自立」。子どもの自立を促す子育ては、親の時間を生み出すことにもつながります。「子どもがいるから仕事をするのは難しい」と考えている人には、新しい可能性や選択肢に気づくきっかけにもなると思います。

子育てセミナーの様子。自身がリアルタイムで実践している育児方法も惜しみなく共有
目指すは、製造業の中小企業100社への支援
ー これからの展望や目標があれば教えて下さい。
100社の製造業の中小企業を支援したいですね。そのためには自分一人の力だけでは難しいので、信頼関係を築ける人たちをこれからどんどん増やし、将来は組織化したいと思っています。
対中小企業だけではなく、セミナーで関わる方々との信頼関係も大切にしています。様々な人と出会うために、引き続き走り続けていきたいです。
・大手企業の知見を自社にも取り入れたい
・製造業の業務改善・発信について相談したい
・SNSを活用したいが、何から始めればいいかわからない
・自社だけでは解決できない課題がある
・まずは気軽に話を聞いてみたい