中学・高校の国語の授業で作文を指導している先生に向けて、その効果的な授業計画の提案をしています。理念ではなく、ジャーナリストとしての経験や教壇での手ごたえに裏打ちされた、授業ですぐに生かせる実践的な内容です。
日本の児童・生徒の作文力は総じて高くありません。昔と変わらず、進歩していないと言っていいかもしれません。
講師が務めている新聞社の記者職や、大手出版社の編集者の入社試験では、志望者に1000字程度の論作文を課すことがあります。名だたる名門大の学生でも、そのかなりの比率の論作文が、抽象的で理念的です。ページが朽ちる寸前の昔の岩波文庫のような、読者を苦しめる、読むにたえない文のオンパレードなのです。
新聞社も出版社も文を扱うことが生業(なりわい)なので、一般教養と比べて、論作文の採点比率が高いことを知っていながら、これが現状なのです。
こうした論作文を目の当たりにすると、中学・高校と赤点だった国語の成績を省みずに、講師は若者たちの作文力を案じます。そして思います。
「みんなは小、中、高、大の論作文は何を書き、どう指導されてきたのか」
その背景には、日本の国語教育は読解を中心とし、作文指導は二の次ということがあります。高校入試も大学入試も国語といえば読解問題だからです。
そこで、35年にわたる新聞記者や新人教育経験、そして学校の教壇で蓄積してきた文章表現力を向上させるための手法を示し、中学・高校生の作文力向上につなげていきたいと考えています。
目的は一つです。
作文嫌いの生徒を一人でもなくしたい。
毎日新聞 首都圏版編集長 渋谷幕張高講師(国語科)