例えば簡単な例ですが、先生が自分の本を持ってThis is my book.と発話し、Repeat after me.と言って生徒がみんな何も考えないでThis is my book. と発話していたら、生徒自身がこの文を使えるようにはなりませんよね。その時に状況から考えてThat is your book.と自分の立場から考えながら、発話できるように教えることがとても大切だと思います。そしてこれを体得できるのがこのGDM教授法(Graded Directed Method)です。
本来GDM教授法とは日本語を一切使わずに外国語を教える手法ですが、一旦、自分の立場から考えて英文が言えるようになった(定着した)後からは、日本語で英語の仕組み(文法)を教えてあげることが必要だと思います。なぜなら、海外に住んでいるならその必要はないですが、日本語と英語表現との関連がわからないと、折角身につけた英語も日本語ばかりの環境では、その居場所をなくしてしまいます。 実際、私はGDM教授法を学んだ後、小学生高学年クラスで1年間、一切日本語を使うことなく教えました。1年の終わりころには子供たちは、例えばトンネルの前におもちゃの電車を置いてそれを指さすと、生徒たちはThe train will go into the tunnel. 電車の動きに合わせてIt is going through the tunnel. It went out of the tunnel.といった具合に英語を言えるようになって、生徒の進歩に感心していたのですが、その子たちが中学生になった時に言いました。「先生、僕たちが今まで習ってきた英語は何だったの?」・・・衝撃でした。 日本語での説明もすべきだったなと少し後悔しましたが、しかしながら定着の後に、日本語に紐づけさせしてやれば、話せる英語力を身につけるうえでGDMは本当に役立ちます。 GDMでは先生の手の動きに合わせて、生徒に自分の立場から考えて発話させることがキーポイントになります。この講座ではその教え方のポイントだけをわかりやすくお話しさせていただきます。