2018-01-25
リスキリング

新規事業立ち上げの考え方を、失敗例と成功のポイントから考える

「新規事業がなかなか立ち上がらない」
「新規事業企画部に配属されたけど、何をやったらいいかわからない」

この記事を読んでいるあなたは、そんな悩みを抱え、読んでいるかもしれません。
今、多くの日本企業で新規事業の必要性が叫ばれています。社内起業制度やベンチャー企業と協業するオープンイノベーションの取り組みなど、その動きは活発化しています。
しかし、現状ではうまくいっているとは言い難いです。どうすれば新規事業を立ち上げることができるのか、考えていきましょう。

 

新規事業とは

新規事業は、「新たに始める事業」や「新規で立ち上げる事業」のことを言います。広義の意味では、独立して起業することも新規事業の立ち上げと定義されるようです。
この記事では、企業が新たな事業を始めるために設立した新会社、もしくは新たな市場に参入するために立ち上げた新規事業企画部と定義します。

新規事業を始める理由

新規事業を始める際に考えることは、「なぜ新規事業が必要か」ということです。企業は、すでに既存の事業でビジネス活動を行い、売り上げや利益を上げているはずです。
それにもかかわらず、新規事業を立ち上げるのは、どのような理由が考えられるのでしょうか。

新たな顧客層を開拓

新規事業を立ち上げる理由の一つとして、自社の製品、サービスを広げるために、これまでの顧客層以外のお客様を開拓するケースが考えられます。
新たな顧客層を開拓するために、今ある製品・サービスを広告宣伝などによって、これまで接点のなかった顧客層へ向けてPRするという方法もあります。しかし、その顧客は、それと同じような製品・サービスを利用している可能性も高く、思うような成果が上げられないこともあります。
そこで、新たな顧客層のニーズをより満たすような製品・サービスを新たに展開することで、新規開拓に成功する可能性があります。

新規事業が成功したときの効果

新規事業が成功すると、以下のような効果が期待できます。

売り上げの拡大

新規の顧客開拓に成功すると、売り上げが増加する可能性が高いです。
特に、日本は市場の拡大が止まりつつあります。それに伴って、企業も既存の事業だけでは売り上げを伸ばすことが難しくなりつつあります。そこで、新規事業を立ち上げることにより、新たな顧客層に自社の新製品・サービスを購入してもらえる可能性が高まります。また、既存の顧客にも新たな製品・サービスが受け入れられ、そこから売り上げが伸びることも考えられます。

企業ブランドの変革

また、新規事業が成功することにより、企業の認知のされ方を大きく変えることも可能です。
たとえば、化粧品や電子機器の製造・販売を行う富士フィルムは、かつてカメラのフィルムを作っていました。しかし、化粧品などさまざまな新規事業を立ち上げて、今ではフィルムの売り上げ比率は大きく下がっています。企業名に「フィルム」と入っていますが、富士フィルムをフィルムの会社と認知している人は少なくなりつつあるのではないでしょうか。女性からすると、「化粧品」というイメージかもしれませんし、ガジェット好きの方からすると「デジタルカメラ」のイメージかもしれません。
このように、新規事業によって企業に対するイメージが変わり、顧客層によってはロイヤリティーが高まるなどブランド力向上につながるかもしれません。

新規事業立ち上げに失敗する3つのパターン

一方で、企業の新規事業立ち上げは失敗するケースが多いのも事実です。
初めのころは、社内起業制度で募集をかけると志望者が集まってきたものの、その後先細りしてしまったり、新規事業といいながらこれまでの事業と変わりばえしないものになってしまったりさまざまなケースがあります。
なぜ、このようなことに陥ってしまうのでしょうか。ここでは、3つの要因について考えてみましょう。

始めから成功を求めすぎてしまう

新規事業をやろうとしても、始めから成功を求め過ぎてしまい、結局何もできずに終わるというケースは多いです。
斬新でイノベーティブな事業プランを企業に提出しても、始める前からその実現性や収益性を問われ過ぎてしまい、何も始まらない。あなたの会社にも起こりそうな予感がするかもしれません。
企業の経営層の中には、新規事業というものはリスクが高く、失敗する可能性が高いと拒否反応を示すこともあります。新規事業が必要と声に出しつつも、行動が伴っていない場合もあります。
そもそも、新規事業というのは失敗する可能性の方が圧倒的に高いです。そうでなければ、世の中のベンチャー企業などはもっと成功していることでしょう。しかし、その実情を知らない経営層の方々が新規事業のスタートを判断しようとしても、なかなかGoサインを出すことができません。
このように、新規事業が始まらないということも失敗パターンの一つと言えるでしょう。

裁量を与えない

新規事業を開始したものの、経営層から横槍が入ってしまい、自由度が減るということもあります。経営層は、既存事業を行う感覚がどうしても残ってしまいます。その感覚や常識に基づくと、新規事業は安心して見ることができないということもあります。そのため、必要以上に口を出してしまい、新規事業に関わる社員が動きづらくなってしまうこともあります。
既存事業で培ってきた常識や感覚を捨て去ることができるかどうかも、新規事業立ち上げで成功する大きなポイントになるでしょう。

新規事業の立ち上げ手法がわからない

どのように新規事業を立ち上げればいいのか、そのノウハウがないケースも多いです。そのため、会社の理解を得ることができ、裁量を与えられたとしても動き出せないということもあります。
新規事業の計画に具体的なアクションを盛り込んだとしても、実際はそのとおりにいくことはほとんどありません。ベンチャー企業などの経営でもそうですが、計画したことがうまくいかないということはザラにあります。その時に大事なのが、そこからどのように立ち直るかです。事業計画の軌道修正、新たなアイデアの創出などその都度対応していく力が必要となるでしょう。

新規事業で成功するために必要なポイント

以上を踏まえて、新規事業で成功するポイントは2つに集約されると言えるのではないでしょうか。

(1)新規事業に対する会社の理解
(2)担当者の新規事業に対するノウハウ

(1)新規事業に対する会社の理解

新たなことにチャレンジすることの意味とそのリスクを全社でしっかりと認識しておくことが必要です。それがあって、初めて新規事業を社内で立ち上げることができます。

(2)担当者の新規事業に対するノウハウ

新規事業立ち上げのために必要な環境が整ったら、今度は(2)の担当者の力量にかかってきます。当然うまくいかないことがほとんどですので、それを乗り越えるためのノウハウが求められます。
担当者によっては、それをもともと兼ね備えていることもあります。しかし、実際はそれを持ち合わせていない人の方が多いのではないでしょうか。そういった方は、新規事業立ち上げに必要なアイデアの考え方やノウハウを学ぶと良いでしょう。
新規事業の立ち上げノウハウは、さまざまな企業が研修のような形式で提供しています。たとえば、以下のオフィスクのようなサービスで、新規事業立ち上げのプロから、そのノウハウを学ぶことも可能です。

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新規事業は、企業を大きく成長させる可能性があります。少しでも成功する確率を高めるために、そのノウハウについてマスターしておきましょう。
新規事業立ち上げ担当者の方は、ぜひ一度ご検討ください。

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