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平成元年(1989年)から、日本の古典作品を、原文と英語訳で、源氏物語・枕草子・徒然草・平家物語・雨月物語・奥の細道・方丈記、などを輪読しながら講読しています。
講座の特徴は、古文や漢文を英語訳と比較・対照しながら読むことで、二つのコトバによる『古典』の世界を味読できるようにしています。
一人では完読がむずかしい古典作品を、一緒に読んで楽しみたい、と思っています。
◆高校生・大学受験生を対象に、『論語』の漢文をテキストにして、基本的な漢文訓読法を学習し、併せてその英語訳を読んで、漢文と英語の読解を同時に学習をします。
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台風一過は見るに無残な光景ではあるけれども、そんな中に思はず秋の七草が格子に、まるでしつらえたかのように挟まっている様子が、台風の仕業であるとも思えないほどに見事、と言える感性が微笑ましく思いました。さらには、台風で眠れぬ夜に、山風を嵐といふらむ の和歌が思わず口ずさむって、こんな状況でも風流でいられるのが素晴らしいです。もちろんそこを掃除しなくてはいけない、など下世話なことは考えなくてもよい身分ならではでしょうが、どんな状況でも美を見出すことができるポジティブ人間であられるこの心の持ちよう、見習いたいものです。
小さいものはなんでもかれんだ、という清少納言の描写、これは現在の日本でも、小さいものが愛おしまれる国民性に生きていますね。なんだか日本人の好みの原点をみるような気がしました。
そして、初めて宮中にお勤めに上がるころの、清少納言の初々しさ、中宮様の優しいまなざし、それにうっとりする清少納言、この二人の温かい関係がほんわりと映って、読んでいるこちらもほっこりとした気分になりました。
最近思いますが、古典を読むことは、どこか癒しの気分を感じます。日本人だからでしょうかね。。。
枕草子の中でも有名な段、香炉峯の雪の段にきました。それにしても、いつもとっさに機転の利く返答ができる清少納言には関心します。またそれがわかってもらえる環境にいるのも、いいですね。それにしてもなんでも知っていますね、中宮様も清少納言も。
野分の段の後半も、描写が細かいですね。自分もみんなに加わりたいと思っている女性の表情が、着物の描写と相まって、目の前に浮かんでくるようです。