動画活用アドバイザーの前川正人です。
最近、スマホの動画撮影機能がとても高画質になりました。
スマホで動画を撮影し、そして編集もされる方が増えました。
私もそういう方から相談を受けることがあるんです。
「撮ってきた動画を編集したけど、同僚に見せたら
どこで何をやってるのかわかりにくいって言われた」
「どうしてもプロの方が作った動画のように編集が
できないのはどうしてでしょうか?」
「編集した動画のまとまりが悪くて」
撮影された動画を見せていただくと必要なシーンが足りない。
そのせいで完成した動画が伝わりにくいものになっている
ケースが多いようです。
《シーンが足りない!》
「しまった!あれも撮っておけばよかった」
私もたまにこういうドジをやらかします。
経験を積んだ今でもそうだから若い頃はしょっちゅうでした。
編集する時になって気づくんですよね。
足りないシーンとは、
見せたい出来事の場所や時間をあらわすシーンとか、
その場の状況とか雰囲気をあらわすシーン、
または出来事の前段階をあらわすシーンなどです。
https://youtu.be/Vrz1ITvRhzI《撮影と編集の関係》
撮影と編集の関係は、工場でいえば
撮影がひとつひとつのパーツ(部品)を作る作業。
編集はそのパーツを組み上げて製品にする作業です。
必要なパーツをちゃんと作っていなかったら
組み立ての時になんとかするなんて無理な話ですね。
なぜ、こういう「足りないパーツ」が出てきてしまうのか。
要するに動画を構成する「型」を意識してないから
ということに気づいたんです。
撮影する時にどんな動画として組立てるかという
「型」を意識していればパーツが足りないなんてことは
起きないんですよね。
動画の編集を勉強したいと思う方がたくさんいる一方で
スマホによる動画撮影を勉強するという人は少ないですね。
これはスマホの動画撮影機能がたいへん簡便にできて
いるからだと思います。録画ボタンを押すだけで、
あとはレンズを被写体に向ければ撮影ができますから。
しかし何をどう撮るかということについては
スマホはアシストしてくれません。
だから撮影者が撮るべき「型」を身につけておく
必要があるわけです。
《動画の「型」とは?》
お伝えしようと思う「型」というのは大きく分けて
2つのポイントに分けられます。
1) 見映えのする動画の「型」を覚える
スマホのカメラはたいへん高性能です。
「この動画プロが撮影したの?」と言わせるような
動画を撮ることは決して難しくありません。
A. カメラは動かず被写体を動かせる
カメラは揺らしてはダメです。
可能なら三脚を使う。
手持ちなら両手で持って脇を締める。
B. カメラの動かし方は2パターン。
カメラを動かす時は編集で使うかどうか
によって撮り方が変ります。
編集で使わない時は素早く動かし
ふたたび固定させます。
編集で使うのでしたらゆっくりと動かす
必要があります。
C. カメラは水平を保つ
水平が傾くと気持ち悪い絵になります。
必ず水平は保つように心がけてください。
とりあえずこの3つのポイントを守ってみてください。
それだけでもスマホで撮った動画が変ります。
これらをはじめ、撮り方の「型」を身につけることで
見違えるような動画を撮影することができます。
2) 「構成の型」を頭に入れて撮影する
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが
文章を書くときは「型」を意識するとやりやすいです。
これは人間の心理にもとづいて何をどういう順番で
説明していけば分かりやすく心を動かすこともできる
という定型ができているからです。
そして実は動画にも「構成の型」があります。
でもこれはあまり知られていません。
たとえばイベントを撮影して記録動画を作るとします。
慣れた人はまず会場に入る前からカメラを起動して
周りを見渡します。
そしてこんなシーンを撮ってから中に入ります。
・入口からみた会場の外観
→どこで行われているイベントかがわかります。
また入っていく人の数で客入りもわかります。
空が写れば天候もわかります。
・イベントの看板
→イベント名、また開催日時などもわかります。
・時計
→どんな時間に撮った映像かわかります。
これらのシーンは会場内に入ってからでは撮ることが
できません。
だから会場入りする前からどんなシーンが必要か
意識していることが必要なのです。
これらのシーンで組立てられた導入部分からは
その場にいるかのように空気感が伝わってきます。
後からイベント名や日時をテロップで入れることも
可能ですが、それではこうした臨場感は伝わりません。
このように完成した時の動画の「型」を頭に入れて
撮影に臨めばどんなシーンを撮影しておくべきかがわかります。
《この講座は編集を前提とした動画撮影の講座です》
この講座を受けていただくと、
動画の編集や撮影に対する意識が大きく変わります。
漠然と動画を撮影するのでなくて
「ここにこういう意図を持って使うからこの絵を撮る」
という意識が芽生えるでしょう。
その意識で撮影した動画は編集していて楽しいと思います。
そして苦労することも少なくなるでしょう。
この講座は2部構成でお送りします。
第1部 見違える動画撮影の「型」
意識しているだけで撮った動画が変わる
撮り方の「型」を解説します。
第2部 伝わる動画構成の「型」
応用の効く二通りの「型」を解説します。
① イベント記録動画の型
展示会などをモデルケースに出来事を記録
撮影していく「型」をご紹介します。
イベントだけでなく、さまざまな出来事の記録
ドキュメンタリー的な動画を撮影する時に役立ちます。
② メンバー紹介動画の型
会社やグループのメンバーを紹介していく動画の
「型」をご紹介します。
インタビューを中心に複数の人物を紹介する動画を
作る時に応用がきくはずです。
《あなたも動画の「型」を意識しましょう!》
動画を、情報を伝えるコンテンツとして活用したい方。
動画編集の時いつも消化不良で困っている方。
動画の撮影や編集を仕事にしたい方。
ぜひ、動画の「型」を学んでください。
動画撮影の意識を変えましょう!
きっと驚くほど伝わる動画を作れるようになりますよ!
講師の自己紹介
https://youtu.be/I8bCWdFy_8g