2019-07-30
講師・研修の紹介

自分自身をより魅力的に見せる方法|五戸講師インタビュー【後編】

 

「コミュニケーションスキル」とは?をテーマにお届けした五戸講師へのインタビュー前編ですが、今回はその後編、さらに踏み込んで伺ったお話をお届けします。五戸講師に聞いた、コミュニケーションスキルを活かす、自分自身をより魅力的に見せる方法。ぜひご一読下さい。

 

【PROFILE】

五戸 美樹(ゴノヘ ミキ)講師

フリーアナウンサー(元ニッポン放送)

担当研修
プレゼントーク研修
マネジメント向け叱り方研修
「ビジネスコミュニケーション」スキルアップ研修

★五戸美樹講師へのインタビュー記事前編はこちら

 

~前回の続き~

- 早いうちにそういった機会があるといいですよね。このコミュニケーションスキルをより活かしていく、自分自身をより魅力的に見せる方法、というところも教えて頂けますか?

それにはまず、個性を見つけること。ですね。

- 個性を見つける?ですか?

企業研修や話し方教室といったところでは、パッケージにあてはめることがよくあります。例えば、電話応対であれば高い声で話しましょう。プレゼンテーションであれば低い声で話しましょう。そういう、その人が持つもともとの声・本来どういう声をしているのか、というところには触れず、ひとつの型として教えることが多いですよね。

- 私も営業の電話をする時は声のトーンを1オクターブ上げましょう、と教わったことがあります。

ありますよね。そういう研修。ただ、その人が本来持っている声というのは、皆さんそれぞれ違う声で、違う音程です。ですので、人によって出しやすい音程というのがあります。そこを一緒に探して見つける。私の講座では、その人がもともと持っている良さ、つまり個性を引き出すことを大事にしています。

- 個性を見つけることが、自分自身をより魅力的に見せるための第一歩。

そうです。声は一つの個性ですね。例えば、声について今までよく言われてきたのは「高い声が可愛く聞こえる」と「低い声は落ち着いて聞こえる」。大体この2種類しか言われてきませんでした。可愛く聞こえさせたいから高い声を演じたり、落ち着いて聞こえさせたいから低い声を演じたり。これは自分の声じゃなくなるのでいつか苦しくなってきます。そうではなく、自分が一番出しやすいのがどこか、というのを見つける。これは録音して、それを一緒に聞きながら探します。ちなみに自分は、その人が出しやすい音程は大体見ればわかります。

- 見て分かるものですか?

音程は声帯の長さで変わります。声帯の長さは身長に比例します。子供は小柄なので声帯が短い、声は高くなります。身長の高い方は声帯が長いので、声は低くなります。楽器と同じですね。アルトリコーダーは低い音が出る。ソプラノリコーダーは高い音が出る。チェロは低い音が出てバイオリンは高い音が出る。ただ、低い声にコンプレックスがあるために、高い声を演じてしまっている方がいます。女性の場合ですと、子供の頃から身長が大きかった方が、周りに合わせようとして無理に高い声で話し、そのまま大人になっていたりします。無理している声に慣れてしまうのです。ですので、個性を引き出すために「あなたの本当に出しやすい声はその声ですか?」とアプローチします。

- これまでの声の出し方に慣れてしまっていると、なかなか直ぐには変えることは難しいのでは?

そうですね。息の使い方も関わってきますので、時間がかかります。声を、本来あるべき姿に戻していくボイストレーニングですね。自分の声を専門用語で「オーセンティックボイス」と言います。「オーセンティック」は直訳すると「本物の」とか「真実の」、もっと詳しく言うと、もともとの状態が美しい、そんな意味があります。オーセンティックボイスを見つけることと、磨くことがビジネスボイストレーニングですね。欧米の政治家や実業家で、スピーチトレーナーを付けて、声もトレーニングしている方は多いです。

- 大統領とか。

多いですね。『英国王のスピーチ』でも話題になりましたが、スピーチは磨けるということが徐々にわかってきて、増えたのだと思います。

- 自分本来の声でコミュニケーションスキルはより活かされる?

もちろんです。そして、声とともに、内容も型にはめない意識をしてほしいですね。日本人は型にあてはめることに慣れています。プレゼンというのはこういうもの。スピーチというのはこういうもの。「ご紹介に預かりました」と言わなければならないと思っている。「本日はお日柄も良く」というのが美しいワードだと思っている。そういう方は多いと思います。しかしながら、「本日はお日柄も良く」という言葉は普段は使わないですよね?そうではなく、「今日はいい天気ですね」の方が気持ちが伝わりやすい。つまり、普段使っている言葉を使うことで、その人が一番魅力的に言える話し方を鍛えていく、ということも必要です。

- その鍛え方というのは?

例えばスピーチであれば朝礼やフリートーク。テーマなしということであれば、まずあなたのエピソードを話しましょう。ということから内容を作っていきます。これは先ほどお話しした会話の組み立て方(本ブログの前編)の繰り返しにもなりますが、朝礼にしても、当たり障りのない美辞麗句を並べがちです。「忙しい季節です。締め切りに間に合うように皆さんがんばりましょう」とか。そうではなくて、自分は今どのような仕事をしているのか。今どのような締め切りに追われているのか。もしくは週末どこに出かけたのか。なんでもいいので自分の話でまずは作ってみます。次に、それがわかりやすく伝わるように要素の並び替えをします。それを話すときに棒読みになると自分の良さが出ないので、聞いている人に話しかける伝え方、というのを練習します。それができるようになった次が、先ほどのボイストレーニング。といったように段階を踏むのが良いと思います。その人の魅力を少しずつ引き出していきます。

- コミュニケーションスキルを活かそうと思うと、自分自身が本来持っているはずの魅力にも気づくことができる。ただし、それには段階を踏んだ訓練が必要、ということなんですね。

そうですね。コツを知り、トレーニングをすることで、自分の個性を押さえつけずに、コミュニケーションスキルを発揮していくことができると思います。私自身もこれができるようになって楽になったという実体験があります。ですので、たくさんの人にこのことを伝えていきたいと思いますね。

- その実体験も気になるところではありますが、それはまた別の機会に教えてください(笑)インタビューは以上になります。お時間を頂きましてありがとうございました!

ありがとうございました!

 

前編後編と2回に分けてお届けしました五戸講師へのインタビュー。いかがでしたでしょうか?コミュニケーションスキルはビジネスシーンに限らない、自分自身をより磨いていくためのスキルといえますね。そのスキルの活用範囲はとても幅広いものと実感したお話でした。五戸講師、ありがとうございました。

撮影協力:表参道【ジーニーズ

★五戸美樹講師へのインタビュー記事前編はこちら

 

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