“エグゼクティブコーチング”に必要な３つのスキル（入門編）

＜エグゼクティブコーチングとは？＞

エグゼクティブコーチングには大きく２種類あります。１つ目は、企業経営者と１対１での対話（質問・傾聴・リアクション）を通じて、経営者自身が経営課題を気づき、整理し、解決策のヒントを得、企業経営の課題解決を支援するサービスです。この講座ではこちらのことを指しています。
ネット上にはもう１つ異なる意味でエグゼクティブコーチングという言葉は使っているところもありました。それは経営幹部と１対１の対話をすることは共通ですが、目的は経営幹部の人材育成（主にリーダーシップ強化）を目的としたものです。こちらについてはこの講座では扱っていません。

これまで経営課題解決型のエグゼクティブコーチングは大手企業の一部が経営コンサルタントに依頼して行うケースが多かったように思いますが、最近、ひとり～小規模法人経営者が依頼してくるケースが徐々に拡がっています。単価は大企業と比べると安くなる（私の場合は）のですが、依頼件数は徐々に増えています。

経営者は企業規模に関わらず、忙しい日々の中で、自分の頭の中を整理し、課題の優先順位を決め、どのように進めるかを考え、トラブルがあれば解決する、ということに忙殺されます。役員会等で合議制で意思決定をするとは言え、最終決定はトップの責任で行うのですがら、思い込みや先入観でおかしな意思決定をしてしまった、という経験はどんな経営者も数回は味わっています。ひとり経営になると経営意思決定だけでなく日常業務まで自分でこなすことになるため、納得のいく意思決定を導くためにじっくり考えるという時間的余裕が持てない方が非常に多いのです。

しかし、定期的に話のわかる第三者と面談し、質問に答えていくうちに頭が整理され、やるべきことがハッキリし、見落としていたことに気づきが得られたらどうでしょうか？思い込みで間違った決定をしてしまう前に、外部からの質問に答えながらもう一度考えてみる、という機会は非常に貴重です。この対話を通じて経営活動の質が上がり、活動スピードも速くなります。当然ながら業績はほぼ例外なく伸びるといってもよいと思います。一度体験をされると90分の対話の価値を実感される経営者がほとんどです。

経営者によってエグゼクティブコーチを利用する具体的な目的は以下のようなものがあります。
❶誰かに自分の考えを聞いてもらい、率直な意見も聞いてみたい
❷向き合うべき課題について漏れや抜けはないか指摘して欲しい
❷課題を解決する方法のヒントが欲しい
❸自分の活動の進捗状況を確認して欲しい（ペースメーカー）

困っているひとり経営者はたくさんいるのに、エグゼクティブコーチのスキルを持っている人ががまだ少ないため、まだ普及している段階とは言えません。

＜こんなことを学びます＞
90分の講座です。

０．講座の趣旨とミニ自己紹介
１．情報提供
①エグゼクティブコーチングの概要
②一般的コーチングやビジネスコーチングとの違い
③エグゼクティブコーチに必要とされる３つのスキル

２．ケースによる対話実習および解説
①課題に直面している「A社長のケース」を読んで、実際にA社長と対話してみる（講師がA社長の役を演じます）。
②対話の振り返りと解説


＜エグゼクティブコーチに必要なスキル＞
答えはありませんが、一つの仮説として、３つのスキルが不可欠と考えています。
１．ビジネスについての一定以上のリテラシー；MBAは必要ありませんが、ある程度の経済学のキーワードやフレームワーク、事例を知らないと会話が通じません。
２．コーチングのスキル（質問力・傾聴力・反応力）；一般的には反応力については一般的コーチングのスクールでは「承認」という表現を使うことが多いですが、口先での承認を求める経営者はいません。ただ経営者の発言に対して「反応」が求められるのです。
３．自己理解力…言い方を変えると、コーチ自身が自分の固定観念や先入観に気づくことです。断片的な情報だけで何かを決めつけてしまうと、対話があらぬ方向へ行ってしまい、課題解決にはなららいからです。

ご関心のある方は一度どのようなものか体験して頂くのが早道かと思います。

＜こんな風に教えます＞
1回につき1～４名で開講します。

＜講師＞
経営コンサルタント歴27年半。大手企業を中心のコンサルティング活動、人材育成を担当。年に数回、経営陣に対するエグゼクティブコーチング（ほとんどの場合１回～3回程度の契約）。
2023年からは起業家・ひとり経営者の方へのエグゼクティブコーチングを実施。10回での契約、あるいは半年間の契約など、ご要望によって期間や回数を変えてサービス提供中です。

ご関心のある方は一度講座にお越しください。ご質問もご遠慮なくどうぞ。