2018-01-29
リスキリング

ファシリテーションとは?

ファシリテーションは、組織作業につきものの障害を排除し、組織活動の効果を高めるものです。会議やプロジェクトにおいて、進行役として健全な議論を促進するファシリテーションは現代の多様化された問題を解決するためには必須のスキルです。そんなファシリテーションの意味、果たす役割、求められるスキルなどについて紹介していきます。

1.ファシリテーションとは?

ファシリテーションとは、もともとfasilitate(容易にする、手助けする)という言葉にあるように、物ごとを円滑に進めていくという意味があります。会議やミーティングをスムーズに進めるために支援していくこと、また、組織が目標を達成するために、「問題解決・合意形成・学習」などを支援していくこと、またその方法のことをファシリテーションと呼びます。ビジネスにおいては上記以外にも、クライアントとの商談や顧客対応など、ファシリテーションスキルを求められる場面は数多くあります。

 

2.今、ファシリテーションスキルが注目される背景

昨今、顧客ニーズの多様化や高度化、また技術革新やグローバル化など、ビジネス上の課題が高度化、複雑化してきています。また、「働き方改革」に代表される多様な働き方が推進されたことにより、求められる人材も多様化しています。多様な価値観やバックグラウンドをもつメンバーが集まる会議においては、同じ言葉でも使い方や定義が異なるために話が噛みあわず、議論が進まなくなるという弊害が起こりがちです。こうした問題をスムーズに解決する手段として、「ファシリテーションスキル」が注目されています。

3.会議でよく起きるお悩み

非効率な会議に悩まされたことはないでしょうか?時間を割いて集まったのにも関わらず、会議が一向に進まなかったり、積極的に質問をしても否定意見が出たりするなど、進捗が進まなかった経験があると思います。ほかにも、会議中で意見を出す人がいつも同じ、会議中に本当に言いたいことが言えない空気がある、目的や内容について、参加者が理解していないなど、さまざまな問題が考えられます。本来の会議は、参加者の合意を形成して前に進める力があり、参加者一人一人が主体的挑む必要があります。ただ集まっただけでは、効果的にはならず、場合よってはマンネリ化を生む原因となってしまいます。より多くの意見を引き出し、そこから合理性の高い結論に結びつけたり、新たな創造へと結びつけるていくことがより効率のいい会議にしていくためには重要です。

4.ファシリテーターの役割とは?

ファシリテーターに求められる役割は以下のようなものが考えられます。

①会議の場をつくる

会議の議題、目的に沿ったメンバーや場所の選定、時間の設定などを行ないます。また、話しやすい雰囲気づくりも大切です。よく用いられる手法が「アイスブレイク」です。初対面の人同士の緊張、不安を解きほぐすために用いられることが多いアイスブレイクですが、すでに顔見知り、話をしたことのある人同士にも有効です。簡単なゲームをしたり、いくつかのワークをします。本題にスムーズに入ってくための準備がファシリテーターには求められます。

②意見を受け止める、引き出す

会議で掲げられたテーマ・議題に対して、参加者からさまざまな意見を聞き出し、受け止めていくことが大切です。挙げられた意見に対して、逆に質問したり、ときには相づちを打ちながら深く掘り下げていきます。自由な意見を引き出すために有効なのが「ブレインストーミング」です。アイデアが出ない、出づらいときには深く考えすぎずに意見を出し続けることが大切です。「質より量」を重視して多くの意見を引き出していきます。

③意見を整理する

意見を引き出したあとは、それら一つ一つをロジカルに整理しながら採用するアイデアを絞り込んでいきます。参加者に図解などを用い、展開しながら整理をしていく必要があります。事前に整理するための方法をまとめておき、状況に応じて使い分ける状態にしておくことがベストです。アイデアを絞り込む手法としては、投票制でアイデアを評価していく「バタフライテスト」や、アイデアの傾向を見える化する「ポジショニングマップ」が有効です。これらの手法を用いながら、意見をブラッシュアップしていきます。

④まとめる

最後にどのアイデアを採用するか決めます。採用までの合意形成はとても重要なステップです。また、同時に振り返りも行うことで全体の流れを把握し、次回以降の会議をよりよいものにするのに役立ちます。

5.ファシリテーションに必要なスキル

①傾聴のスキル

議論の内容に対しては中立の立場をとる必要があります。人の話を積極的に聞き出し、またグループの他のメンバーにもそうすることを求めます。

②グループを読み取るスキル

グループ全体の流れを読み取ることも大切です。メンバー個人とメンバーの発言が無視されたり、攻撃されたりすることのないように守る役割も担います。全体を見渡しながら、発言者が偏らないように配慮していきます。また、メンバー同士の話し合いを促すなど、コミュニケーションを活発化させ、グループ作業に適した体制とプロセスを構築していきます。

③質問のスキル

会議では、質問のスキルも求められます。適切な質問をすることで、意見の相違点や矛盾点をあぶり出し、欠点を明らかにすることができます。質問において大事なのは、具体的なポイントに注目して考えること、影響について考えること、代替案を考えることの3つです。相手に質問する場合は、具体的なものであればあるほど有意義なものとなります。また、相手の意見がどのような影響を及ぼすのかについても、質問を通してハッキリとしてきます。相手の意見に対して、他のアイデアを提案するという方法も効果的です。元の意見の良いところ、悪いところを浮き彫りにすることができます。

④記録のスキル

メンバーの発言を記録、整理し、要約していきます。また、メンバー間の意見の相違を方向展開し活用して、共通の利益にしていきます。

⑤コンセンサス構築スキル

意思決定や、コンセンサス(意見の一致、合意)に向かうまでの道筋を追ってつけていきます。グループ全体が進捗と成長を各々で評価できるように仕向けていくことが大切です。

まとめ

今回は会議やプロジェクトにおいて効率の良い進行を促すファシリテーションについてまとめてきました。

・ビジネスの多様化、複雑化により、ファシリテーション・スキルが求められている

・効率のよい会議を進めるためにファリテーターの存在は不可欠

・ファシリテーターに求められる必須スキルがある

これらのことを念頭に置きながら、ファシリテーションについて学んでみてはいかがでしょうか?

 

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